1.2. Node.js の概要
Node.js は、Google からの V8 JavaScript エンジン をベースとしており、サーバー側の JavaScript アプリケーションを作成できます。効率的なアプリケーションの作成を可能にするイベントおよび非ブロッキング操作をベースとした I/O モデルを提供します。Node.js は、npm と呼ばれる大規模なモジュールエコシステムも提供します。Node.js の詳細は、関連情報 を参照してください。
Node.js ランタイムを使用すると、ローリング更新、継続的デリバリーパイプライン、サービス検出、カナリアデプロイメントなどの OpenShift プラットフォームの利点と利便性を提供しながら、Node.js アプリケーションとサービスを OpenShift で実行できます。また、OpenShift を使用すると、外部化設定、ヘルスチェック、サーキットブレーカー、フェイルオーバーなどの一般的なマイクロサービスパターンをアプリケーションに実装することが容易になります。
Red Hat は、Node.js のさまざまなサポート対象リリースを提供しています。サポートの利用方法の詳細は、Getting Node.js and support from Red Hat を参照してください。
1.2.1. Node.js でサポートされるアーキテクチャー
Node.js は以下のアーキテクチャーをサポートします。
- x86_64 (AMD64)
- OpenShift 環境の IBM Z (s390x)
- OpenShift 環境の IBM Power System (ppc64le)
1.2.2. 連邦情報処理標準 (FIPS) のサポート
FIPS (Federal Information Processing Standards) は、コンピューターシステムやネットワーク間のセキュリティーおよび相互運用性を強化するためのガイドラインと要件を提供します。FIPS 140-2 および 140-3 シリーズは、ハードウェアおよびソフトウェアの両レベルで暗号化モジュールに適用されます。
連邦情報処理標準 (FIPS) 140-2 は、米国政府および業界の作業グループが、暗号化モジュールの品質を検証するために開発されたコンピューターセキュリティー標準です。NIST Computer Security Resource Center で公式の FIPS の刊行物を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux (RHEL) は、FIPS 140-2 コンプライアンスシステム全体を有効にする統合フレームワークを提供します。FIPS モードで操作する場合、暗号化ライブラリーを使用するソフトウェアパッケージはグローバルポリシーに従って自己設定されます。
コンプライアンスの要件は、Red Hat Government Standards ページを参照してください。
Red Hat build of Node.js は、FIPS 対応の RHEL システムで実行し、RHEL が提供する FIPS 認定ライブラリーを使用します。
1.2.2.1. 関連情報
- FIPS モードを有効にして RHEL をインストールする方法は、FIPS モードが有効になっている RHEL 8 システムのインストール を参照してください。
- RHEL をインストールした後に FIPS モードを有効にする方法は、FIPS モードへのシステムの切り替え を参照してください。
1.2.2.2. Node.js が FIPS モードで実行していることを確認する
crypto.fips
を使用して、Node.js が FIPS モードで実行していることを確認できます。
前提条件
- RHEL ホストで FIPS が有効になっている。
手順
-
Node.js プロジェクトで、
app.js
などの名前のアプリケーションファイルを作成します。 app.js
ファイルで、次の詳細を入力します。const crypto = require('crypto'); console.log(crypto.fips);
-
app.js
ファイルを保存します。
検証
Node.js プロジェクトで、
app.js
ファイルを実行します。node app.js
FIPS が有効になっていると、アプリケーションはコンソールに
1
を出力します。FIPS が無効になっていると、アプリケーションはコンソールに0
を出力します。