2.14. Ceph のリバランスおよびリカバリー
管理者が Ceph OSD を Ceph Storage クラスターに追加する際に、Ceph はクラスターマップを更新します。変更されたクラスターマップは CRUSH 計算の入力を変更するため、クラスターマップへのこの変更は、オブジェクトの配置も変更します。CRUSH はデータを均等に配置しますが、疑似ランダムに配置します。そのため、管理者が新しい OSD を追加すると、移動するデータはごくわずかになります。データの量は通常、新しい OSD の数をクラスター内のデータの合計量で割ったものになります。たとえば、50 個の OSD があるクラスターでは、OSD を追加すると、データの 1/50 または 2% が移動する可能性があります。
次の図は、すべてではなく一部の PG が図にある既存の OSD である OSD 1 および 2 から、新しい OSD である OSD 3 に移行するリバランスプロセスを示しています。リバランスを行う場合でも、CRUSH は安定しています。配置グループの多くは元の設定のままであり、各 OSD には容量が追加されるため、クラスターのリバランス後に新しい OSD に負荷が急増することはありません。
![Rebalancing and Recovery](https://access.redhat.com/webassets/avalon/d/Red_Hat_Ceph_Storage-5-Architecture_Guide-ja-JP/images/0243a61033fb2e7ee232682d8ee33568/arc-07.png)