第4章 Pools


Ceph クライアントは、データをプールに保存します。プールの作成時に、クライアントがデータを保存するための I/O インターフェイスを作成します。Ceph クライアント (つまり、ブロックデバイス、ゲートウェイ、その他) の観点から見ると、Ceph Storage クラスターとのやりとりは簡単です。クラスターハンドルを作成してクラスターに接続します。次に、オブジェクトとその拡張属性を読み書きするための I/O コンテキストを作成します。

クラスターハンドルの作成およびクラスターへの接続

Ceph Storage クラスターに接続するには、Ceph クライアントにはクラスター名 (通常は ceph) と初期モニターアドレスが必要です。Ceph クライアントは通常、Ceph 設定ファイルのデフォルトパスを使用してこれらのパラメーターを取得し、ファイルから読み取りますが、ユーザーはコマンドラインでパラメーターを指定することもできます。Ceph クライアントは、ユーザー名と秘密鍵も提供します。認証はデフォルトで On になっています。次に、クライアントは Ceph monitor クラスターに接続し、モニター、OSD、およびプールを含むクラスターマップの最新コピーを取得します。

Create Handle

プール I/O コンテキストの作成

データを読み書きするために、Ceph クライアントは Ceph Storage クラスター内の特定のプールへの I/O コンテキストを作成します。指定したユーザーにプールのパーミッションがある場合は、Ceph クライアントは指定されたプールから読み取り/書き込みを行うことができます。

I/O Context

Ceph のアーキテクチャーにより、ストレージクラスターは Ceph クライアントにシンプルなインターフェイスを提供できます。クライアントは、プール名を指定して I/O コンテキストを作成することにより、定義された洗練されたストレージ戦略の 1 つを選択する場合があります。ストレージストラテジーはすべて、容量およびパフォーマンスにおいて Ceph クライアントを認識しません。同様に、オブジェクトをブロックデバイス表現にマッピングしたり、S3 または Swift RESTful サービスを提供したりするなど、Ceph クライアントの複雑さは、Ceph Storage クラスターからは見えません。

以下のようにプールを提供します。

  • 耐障害性: データを損失せずに、障害を許容する OSD の数を設定できます。複製されたプールの場合、これはオブジェクトのコピーまたはレプリカの任意数です。通常の設定では、オブジェクトと 1 つの追加のコピー (size = 2) が保存されますが、コピーまたはレプリカの数を決定できます。イレイジャーコードプールの場合は、コーディングしたチャンクの数です (例: イレイジャーコードプロファイルm=2)。
  • 配置グループ: プールの配置グループ (PG) の数を設定できます。一般的な設定では、OSD ごとに約 50 〜 100 個の PG を使用して、あまり多くのコンピューティングリソースを使用せずに最適なバランスを実現します。複数のプールを設定する場合は、プールとクラスター全体に適切な数の PG を設定してください。
  • CRUSH ルール: プールにデータをプールに保存すると、CRUSH ルールがプールにマッピングされた CRUSH ルールにより、CRUSH が各オブジェクトとそのレプリカ (またはイレイジャーコード化されたプールのチャンク) の配置のルールを特定できます。プールにカスタム CRUSH ルールを作成できます。
  • クォータ: ceph osd pool set-quota を使用してプールにクォータを設定すると、指定したプールに保存されるオブジェクトの最大数または最大バイト数が制限される場合があります。

4.1. プールとストレージストラテジー

プールを管理するために、プールのリストを表示、作成、および削除できます。各プールの使用状況の統計を表示することもできます。

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