6.4. マルチサイトの Ceph Object Gateway 設定でのデータ同期


ストレージクラスターのマルチサイト Ceph Object Gateway 設定では、フェイルオーバーおよびフェイルバックにより、データの同期が停止します。radosgw-admin sync status コマンドは、データ同期が長期間遅れていることを報告します。

radosgw-admin data sync init コマンドを実行してサイト間でデータを同期してから、Ceph Object Gateway を再起動できます。このコマンドは実際のオブジェクトデータには触れず、指定されたソースゾーンのデータ同期を開始します。これにより、ゾーンはソースゾーンから完全同期を再開します。

重要

data sync init コマンドを実行する前に、Red Hat サポート にお問い合わせください。

同期を完全に再開する場合、およびソースゾーンで同期が必要なデータが大量にある場合は、帯域幅の消費が高くなるため、それに応じて計画する必要があります。

注記

ユーザーがセカンダリーサイトのバケットを誤って削除した場合は、サイトで metadata sync init コマンドを使用してデータを同期できます。

前提条件

  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • 少なくとも 2 つのサイトで設定された Ceph Object Gateway。

手順

  1. サイト間の同期ステータスを確認します。

    [ceph: host04 /]# radosgw-admin sync status
              realm d713eec8-6ec4-4f71-9eaf-379be18e551b (india)
          zonegroup ccf9e0b2-df95-4e0a-8933-3b17b64c52b7 (shared)
               zone 04daab24-5bbd-4c17-9cf5-b1981fd7ff79 (primary)
       current time 2022-09-15T06:53:52Z
    zonegroup features enabled: resharding
      metadata sync no sync (zone is master)
          data sync source: 596319d2-4ffe-4977-ace1-8dd1790db9fb (secondary)
                            syncing
                            full sync: 0/128 shards
                            incremental sync: 128/128 shards
                            data is caught up with source

  2. セカンダリーゾーンからデータを同期します。

    [ceph: root@host04 /]# radosgw-admin data sync init --source-zone primary

  3. サイトですべての Ceph Object Gateway デーモンを再起動します。

    [ceph: root@host04 /]# ceph orch restart rgw.myrgw

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