第1章 Eclipse 4.15


Red Hat Enterprise Linux 7 で利用できる Red Hat Developer Tools には、Eclipse 4.15 が含まれています。これは、Eclipse Foundation の 2020-03 リリーストレインに基づいています。

Eclipse は、開発プロセスの各フェーズにツールを提供する強力な開発環境です。豊富な開発エクスペリエンスを実現するためにさまざまな異種ツールを統一された環境に統合し、完全に設定可能なユーザーインターフェイスを提供して、さまざまな方法で拡張できるプラグイン可能なアーキテクチャーを特長としています。たとえば、Valgrind プラグインを使用すると、プログラマーは、Eclipse ユーザーインターフェイスを介してコマンドラインで実行されるメモリープロファイリングを実行できます。

図1.1 Eclipse セッションの例

Eclipse は、コマンドラインツールによる従来の対話に代わるグラフィカルな開発環境を提供します。コマンドラインインターフェイスを使用しない開発者には代替手段となります。従来のほぼコマンドラインベースの Linux ツール (gccgdb など) および Eclipse は、プログラミングに対して 2 つの異なるアプローチを提供します。

Red Hat JBoss Middleware のアプリケーション開発方法、または OpenShift Tools のサポート方法については、Red Hat Developer Studio を参照してください。

Expand
表1.1 rh-eclipse パッケージコレクションに含まれる Eclipse コンポーネント:
パッケージ説明

rh-eclipse-eclipse-cdt

C/C++ Development Tooling (CDT) は、これらの 2 つの言語で開発するための機能およびプラグインを提供。

rh-eclipse-eclipse-changelog

changelog ファイルを作成および維持できる ChangeLog プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-dtp

Eclipse Data Tools Platform プロジェクト。

rh-eclipse-eclipse-egit

Eclipse のチームプロバイダーで、Git リポジトリーと対話するための機能およびプラグインを提供する EGit。

rh-eclipse-eclipse-emf

EMF (Eclipse Modeling Framework) を使用すると、構造化データモデルに基づいたアプリケーションのビルドが可能。

rh-eclipse-eclipse-gcov

GCov テスト対象プログラムを Eclipse と統合する GCov プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-gef

既存のアプリケーションモデルからリッチグラフィカルエディターを作成できるようにする GEF (Graphical Editing Framework)。

rh-eclipse-eclipse-gprof

Gprof パフォーマンス分析ユーティリティーを Eclipse と統合する Gprof プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-jdt

Eclipse Java 開発ツール (JDT) プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-jgit

Git リビジョン管理システムの Java 実装である JGit。

rh-eclipse-eclipse-manpage

Eclipse の man ページを表示できる man ページプラグイン。

rh-eclipse-eclipse-mpc

Eclipse Marketplace クライアント。

rh-eclipse-eclipse-mylyn

Eclipse のタスク管理システムである Mylyn。

rh-eclipse-eclipse-pde

Eclipse プラグインを開発するためのプラグイン開発環境。

rh-eclipse-eclipse-perf

perf ツールを Eclipse と統合する Perf プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-pydev

Eclipse 向けの Python IDE の完全な機能。

rh-eclipse-eclipse-remote

拡張可能な remote-services フレームワークを提供する Remote Services プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-rpm-editor

RPM 仕様ファイルの維持を可能にする Eclipse Spec File Editor。

rh-eclipse-eclipse-systemtap

SystemTapEclipse を統合する SystemTap プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-subclipse

Subclipse は、Eclipse のチームプロバイダーで、Subversion リポジトリーと対話するための機能とプラグインを提供。

rh-eclipse-eclipse-valgrind

ValgrindEclipse と統合する Valgrind プラグイン。

rh-eclipse-eclipse-webtools

Eclipse Webtools プラグイン。

1.1. Red Hat Enterprise Linux 7 での Eclipse へのアクセス

Eclipse は、Red Hat Developer Tools コンテンツセットの一部として配布されるオファリングで、Red Hat Enterprise Linux 7 をデプロイしているお客様が利用できます。Eclipse をインストールするには、Red Hat Subscription Management を使用して、Red Hat Developer Tools および Red Hat Software Collections リポジトリーを有効にします。

  1. システムの バリアント (workstation または server) を選択し、以下のコマンドを変更します。

    注記

    開発者には、Red Hat Enterprise Linux Server を使用して、多岐にわたる開発ツールにアクセスすることを推奨しています。

  2. rhel-7-variant-devtools-rpms リポジトリーを有効にします。

    # subscription-manager repos --enable rhel-7-variant-devtools-rpms
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  3. rhel-variant-rhscl-7-rpms リポジトリーを有効にします。

    # subscription-manager repos --enable rhel-variant-rhscl-7-rpms
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  4. rhel-7-variant-optional-rpms リポジトリーを有効にします。

    # subscription-manager repos --enable rhel-7-variant-optional-rpms
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

リポジトリーが有効になります。「Eclipse のインストール」 で説明されているように、Red Hat Eclipse をインストールしてください。

Red Hat Developer Tools debuginfo リポジトリーの有効化

注記

この手順はオプションです。

Red Hat Developer Tools は、リポジトリーに含まれるすべてのアーキテクチャー依存 RPM の debuginfo パッケージも提供します。これらのパッケージは、コアファイル分析や Eclipse 自体のデバッグに役立ちます。

  1. Red Hat Developer Tools の debuginfo リポジトリーを有効にします。variant は、Red Hat Enterprise Linux システムバリアント (server または workstation) に置き換えます。

    # subscription-manager repos --enable rhel-7-variant-devtools-debug-rpms
    # subscription-manager repos --enable rhel-variant-rhscl-7-debug-rpms
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

debuginfo パッケージのインストール、概要、および使用方法の詳細は、実行中のアプリケーションのデバッグ を参照してください。

関連情報

トップに戻る
Red Hat logoGithubredditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。 最新の更新を見る.

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

Theme

© 2025 Red Hat