E.3. /proc/ 内のディレクトリー
カーネルに関する一般的な情報は、
/proc/
ディレクトリー内のディレクトリーおよびサブディレクトリーにグループ化されます。
E.3.1. プロセスディレクトリー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
すべての
/proc/
ディレクトリーには、数値名のディレクトリーが多数含まれます。これらの一覧は以下のようになります。
これらのディレクトリーは、プログラムの プロセス ID に基づいて名前が付けられ、そのプロセスに固有の情報が含まれているため、プロセスディレクトリーと呼ばれます。各プロセスディレクトリーの所有者とグループは、プロセスを実行するユーザーに設定されます。プロセスが終了すると、
/proc/
プロセスディレクトリー vanishes になります。
各プロセスディレクトリーには、以下のファイルが含まれます。
cmdline
- プロセスの起動時に実行したコマンドが含まれます。cwd
- プロセスの現在の作業ディレクトリーへのシンボリックリンク。environ
- プロセスの環境変数一覧。環境変数は大文字で指定され、値は小文字です。exe
- このプロセスの実行可能ファイルへのシンボリックリンク。fd
- 特定のプロセスのすべてのファイル記述子を含むディレクトリー。これらは番号付きのリンクで指定されます。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow maps
- このプロセスに関連するさまざまな実行ファイルやライブラリーファイルに対するメモリーマップの一覧。このファイルはプロセスの複雑さに応じて長くなりますが、sshd プロセスからの出力サンプルは以下のようになります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow mem
- プロセスが保持するメモリー。このファイルはユーザーが読み取ることはできません。root
- プロセスのルートディレクトリーへのリンクstat
- プロセスのステータスstatm
- プロセスが使用しているメモリーのステータス以下は、/proc/statm
ファイルのサンプルです。263 210 210 5 0 205 0
263 210 210 5 0 205 0
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 7 列は、プロセスのさまざまなメモリー統計に関連します。左から右に、使用されるメモリーの以下の側面を報告します。- プログラム合計サイズ(キロバイト単位)。
- メモリー部分のサイズ(キロバイト単位)。
- 共有されるページ数。
- コードであるページ数。
- データ/スタックのページ数。
- ライブラリーページ数。
- ダーティーページ数。
status
-stat
またはstatm
よりも読み取り可能な形式でプロセスのステータスsshd の出力例を以下に示します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この出力の情報には、プロセス名と ID、状態(S (sleeping)
、R (running)
など)、プロセスを実行するユーザー/グループ ID、メモリー使用量に関する詳細情報が含まれます。
E.3.1.1. /proc/self/ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
/proc/self/
ディレクトリーは、現在実行中のプロセスへのリンクです。これにより、プロセス ID を把握せずにプロセスが自身を確認できます。
シェル環境内では、
/proc/self/
ディレクトリーの一覧が、そのプロセスのプロセスディレクトリーの一覧表示と同じ内容を生成します。