第4章 ソフトウェアのパッケージ化


次のセクションでは、RPM パッケージマネージャーを使用したパッケージ化プロセスの基本を説明します。

4.1. RPM パッケージ化ワークスペースのセットアップ

RPM パッケージをビルドするには、まず、特別なワークスペースを作成する必要があります。このワークスペースは、さまざまなパッケージ化のために使用するディレクトリーで構成されています。

4.1.1. RPM パッケージ化ワークスペースの設定

RPM パッケージ化ワークスペースを設定するには、rpmdev-setuptree ユーティリティーを使用してディレクトリーレイアウトを設定できます。

前提条件

  • RPM をパッケージ化するためのユーティリティーを提供する rpmdevtools パッケージをインストールした。

    # dnf install rpmdevtools
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手順

  • rpmdev-setuptree ユーティリティーを実行します。

    $ rpmdev-setuptree
    
    $ tree ~/rpmbuild/
    /home/user/rpmbuild/
    |-- BUILD
    |-- RPMS
    |-- SOURCES
    |-- SPECS
    `-- SRPMS
    
    5 directories, 0 files
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4.1.2. RPM パッケージ化ワークスペースディレクトリー

以下は、rpmdev-setuptree ユーティリティーで作成される RPM パッケージ化ワークスペースディレクトリーです。

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表4.1 RPM パッケージ化ワークスペースディレクトリー
ディレクトリー目的

BUILD

SOURCES ディレクトリーのソースファイルからコンパイルされたビルドアーティファクトが格納されます。

RPMS

バイナリー RPM は、さまざまなアーキテクチャー用のサブディレクトリーの RPMS ディレクトリー配下に作成されます。たとえば、x86_64noarch サブディレクトリーです。

SOURCES

圧縮されたソースコードのアーカイブとパッチが格納されます。rpmbuild コマンドによって、このディレクトリー内のアーカイブとパッチが検索されます。

SPECS

パッケージャーによって作成された spec ファイルが格納されます。このファイルはパッケージのビルドに使用されます。

SRPMS

rpmbuild コマンドを使用してバイナリー RPM ではなく SRPM をビルドすると、結果の SRPM がこのディレクトリー配下に作成されます。

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