第8章 CVS (Concurrent Versioning System)
CVS (Concurrent Versioning System) は、フリーのリビジョンコントロールシステムです。 中央に置かれた複数ファイルのセットに対する変更の監視および追跡に使用します。 一般的に複数のユーザーによってアクセスされます。 ソースコードリポジトリの管理などによく使用され、 オープンソースのプログラマー間では幅広く使用されています。
Red Hat Enterprise Linux では、 CVS は cvs パッケージにより提供されます。
rpm -q cvs
を実行して cvs パッケージがインストールされているか確認します。CVS を使用する予定にも関わらず、このパッケージがインストールされていない場合は、root ユーザーで次のコマンドを実行してパッケージのインストールを行ないます。
yum install cvs
8.1. CVS と SELinux
cvs
は cvs_t
として実行します。 Red Hat Enterprise Linux では、 CVS による読み取りと書き込みが許可されるのは特定のディレクトリに限られます。 cvs
デーモンによる読み取りと書き込みのアクセスが与えられる領域は cvs_data_t
ラベルで定義されます。 SELinux で CVS を使用する場合、 CVS データ用に予約されている領域へのフルアクセスがクライアントに与えられるため、 適切なラベル割り当てが重要になります。