2.4. 個々の Identity Management サービスの開始および停止
IdM 設定ファイルを手動で変更することは推奨されていません。ただし、特定の状況では、管理者が特定のサービスを手動で設定する必要があります。このような場合は、systemctl
ユーティリティーを使用して、個々の IdM サービスを停止、開始、または再開します。
たとえば、その他の IdM サービスを変更せずに、Directory Server の挙動をカスタマイズした場合は、systemctl
を使用します。
# systemctl restart dirsrv@REALM-NAME.service
また、Active Directory と IdM の信頼を最初にデプロイする場合は、/etc/sssd/sssd.conf
ファイルを変更して、以下を追加します。
- リモートサーバーのレイテンシーが長い環境で、タイムアウト設定オプションを調整するための特定のパラメーター
- Active Directory サイトのアフィニティーを調整するための特定のパラメーター
- グローバルの IdM 設定では提供されない特定の設定オプションのオーバーライド
/etc/sssd/sssd.conf
ファイルに加えた変更を適用する場合は、次のコマンドを実行します。
# systemctl restart sssd.service
System Security Services Daemon (SSSD) は、設定を自動的に再読み込みまたは再適用しないため、systemctl restart sssd.service
を実行する必要があります。
変更が、IdM の ID 範囲に影響を及ぼす場合は、サーバーを完全に再起動することが推奨されます。
複数の IdM ドメインサービスを再起動するには、常に systemctl restart ipa
を使用します。IdM サーバーにインストールされているサービス間での依存関係により、サービスを開始および停止する順番は極めて重要です。ipa
systemd サービスは、サービスが適切な順序で開始および停止されるようにします。
便利な systemctl
コマンド
特定の IdM サービスを開始するには、次のコマンドを実行します。
# systemctl start name.service
特定の IdM サービスを停止するには、次のコマンドを実行します。
# systemctl stop name.service
特定の IdM サービスを再開するには、次のコマンドを実行します。
# systemctl restart name.service
特定の IdM サービスの状態を表示するには、次のコマンドを実行します。
# systemctl status name.service
IdM の Web UI を使用して、IdM サーバーで実行している個々のサービスを開始または停止することはできません。Web UI で可能なのは、Identity
Services
に移動してサービスを選択し、Kerberos に対応する設定を修正することです。