1.2. Red Hat JBoss BPM Suite 6.2 の最新情報
注記
Red Hat JBoss BPM Suite はバージョン 6.2 の時点で Internet Explorer 10 をサポートしなくなりました。
Red Hat JBoss BPM Suite 6.2 は、前の 6.1 バージョンのマイナーリリースになります。デプロイメントのプロビジョニング管理、ケースマネジメント、およびその他の機能強化に対するサポートが提供されます。
JBoss BPM Suite 6.2 には、OpenShift 対応のプロセスおよびディシジョンサーバーが含まれますが、Business Central は JBoss BPM Suite 6.2 の OpenShift ではサポートされていません。xPaaS 製品が提供されるのは、JBoss BPM Suite と JBoss BRMS の完全機能が OpenShift で利用可能になった後になります。
今回のリリースにおける主な新機能は以下の通りです。
- JavaScript をスクリプト (スクリプトタスクおよび on-entry、on-exit スクリプト) 内の言語として (ゲートウェイなどの) 制約に使用できるようになりました。Java および MVEL 言語と同様に、変数、グローバル、および kcontext 変数に直接アクセスすることができます。詳細は、Script Task を参照してください。
- 非同期的な継続のサポートが追加され、プロセスアクティビティーの非同期処理の使用が簡素化されました。プロセスアクティビティーを
asynchronous
とマークすると、そのアクティビティーに入る前に (トランザクションのコミットを含めた) 現在の処理を完了するようにエンジンに指示します。これにより、実行順序に対する制御が高まり、プロセス実行が全体的に管理しやすくなります。 - プロセスインスタンスのシグナルに対するサポートが改善されました。シグナルを内部 (1 つのプロセスインスタンスのみ) または外部 (待機している全プロセスインスタンス) とみなすかを定義するために、新規のスコープ属性がイベントに追加されました。新規スコープデータ入力は、以下のスローイベントのスコープを提供するために実装されたオプションのプロパティーです。
- プロセスインスタンススコープ
- デフォルトスコープ
- プロジェクトスコープ
- 外部スコープ
詳細は Scope of Events を参照してください。 - JBoss BPM Suite サービス (
RuntimeDataService
) の使用時における検索機能が改善され、以下が可能になりました。- 関連キー別の検索
- プロセス変数名別の検索
- プロセス変数名と値別の検索
詳細は Supported Methods を参照してください。 - バックグラウンドで各プロセスにシグナルを個別に送信する、非同期的スローイベントが導入されました。これにより、あるプロセスインスタンスの失敗が同じシグナルを順番に待っている他のプロセスインスタンスすべてに影響を与えるという状況が回避されます。詳細は Asynchronous Execution を参照してください。
- ケース管理の概念を公開する新規のラッパー API が導入されました。コアプロセスエンジンには、適応型および柔軟性のあるプロセスをモデル化する柔軟性が含まれています。新規ラッパー API は、これらの高度な機能の獲得を容易にします。この API は他の既存機能や API に依存しており、拡張が容易であることに留意してください。詳細は Case Management を参照してください。
- リモート REST API を使用すると、プロセス図表で注釈の付いた特定のプロセスインスタンスのステータスを表す画像が取得できます。ここで生成されるのは、Business Central のプロセスインスタンス図表 (赤い罫線でマークされたアクティブノードと背景が灰色の完了ノード) にある画像と同じものです。この画像は、プロセスの保存時にプロセス図表の SVG に基づいて自動的に生成されます。詳細は Remote REST API for Accessing Process Status Diagram を参照してください。
- ワークベンチに埋め込まれたワークベンチにアクセスする kie-remote-client と、別の (統一) 実行サーバー用 kie-server-client のリモートクライアントが OSGi 機能として利用可能になりました。
- プロセスデザイナーには、ビジネスプロセス内のアクティビティーに関するデータ出入力を編集する新たなダイアログが含まれています。このダイアログは、以前のバージョンのプロセスデザイナーにおけるデータ出入力の編集のダイアログと、データ出入力とプロセス変数間の割り当てを定義するダイアログの機能を合わせたものです。この新ダイアログでは、以下が可能です。
- アクティビティーに関するデータ出入力の作成および編集。
- プロセス変数または定数からデータ入力への割り当て、およびデータ出力からプロセス変数への割り当ての定義。
ダイアログにアクセスするには、ユーザータスクのような割り当てプロパティーを持つアクティビティーの割り当てプロパティーを編集するか、DataInputAssociations または DataOutputAssociations プロパティーを持つアクティビティーのこれらのプロパティーを編集します。またこのダイアログは、関連するアクティビティーに関連付けられた新たなボタンをクリックすると利用可能になります。詳細は Assignment を参照してください。 - JBoss BPM Suite 6.1 でリリースされた KIE 実行サーバーをベースにした完全機能の統一 KIE 実行サーバー。6.2 バージョンでは、この実行サーバーはルールおよびプロセス (ユーザータスクおよび非同期ジョブを含む) に対するサポートで機能強化されています。ビジネスアセットを実行する軽量メカニズムが提供されます。これを使用すると、以下のような環境を数多く構築することができます。
- 単一実行サーバー (ワークベンチに類似)
- kjar ごとの実行サーバー
- ドメインナレッジ (kjars セット) ごとの実行サーバー
これは、以下のテスト済み設定を含むほとんどすべてのコンテナで実行できます。- JBoss EAP 6.4
- Wildfly 8.1 および 8.2
- Tomcat 7 および 8
- WebSphere 8.5.5.x
- Weblogic 12c
詳細は The Realtime Decision Server を参照してください。 - Business Central のプロセスおよびタスク一覧画面が、DataSet API とデータプロバイダーでバックアップされるようになりました。これにより、これらのランタイム画面でより効率的な方法でデータを取得できるようになり、ユーザーはより高度なフィルターを適用できます。詳細は Process Instances と User Tasks を参照してください。
- Business Central で新たなロックメカニズムが導入され、アセットの編集時に競合を回避します。これにより、1 度にアセットを編集できるのは、1 ユーザーのみとなりました。ユーザーがアセットを編集のために開くとそのアセットは自動的にロックされ、ユーザーがアセットを保存もしくは閉じるとロックが解除されます。またこの機能では、別のユーザーがロックしているファイルを編集したい場合、このロックされたアセットのロック解除を強制することも可能になっています。詳細は Asset Locking SUpport を参照してください。
- JBoss BPM 設定、一貫性、および高度な設定は、Business Central のツールウィンドウに移動しました。ツールウィンドウ内のこれらの高度な設定は、コンテキスト対応の画面を提供します。各画面には、関連するデータオブジェクトパラメーターのセットを管理するドメインエディターがあります。詳細は Data Models を参照してください。
- データモデラーが永続型データオブジェクトの生成をサポートするようになりました。永続型データオブジェクトは JPA 仕様をベースとしており、すべての基礎的なメタデータが自動的に生成されます。詳細は Data Models を参照してください。
- Business Central はデータセット定義のオーサリングに関する新たなパースペクティブを提供します。データセット定義は、データベース、CSV/Excel ファイルなどの外部システムからのデータ取得と Java クラスを仕様したデータ生成を可能にします。データが利用可能になると、それを使用して Perspective Editor から図表やダッシュボードを作成することができます。
- JBoss BPM エグゼキューターが JMS ベースの通知メカニズムをサポートするようになり、即座のジョブ実行におけるパフォーマンスが改善されます。ポーリングベースのメカニズムに頼るのではなく、エグゼキューターは即座のジョブ要求があった場合に JMS で通知されます。