3.3. RPM インストール
Red Hat Enterprise Linux 7 より、チャンネル という表現は リポジトリー に変更になりました。これらの手順では、リポジトリー という表現のみが使用されています。
3.3.1. リポジトリーの選択
RPM から JBoss EAP をインストールするには、Red Hat Enterprise Linux Server
ベースのソフトウェアリポジトリーへのサブスクリプションと、JBoss EAP の minor リポジトリーへのサブスクリプションの両方が必要になります。
JBoss EAP リポジトリーでは、JBoss EAP の minor リポジトリーの 1 つにサブスクライブする必要があります。minor リポジトリーは、JBoss EAP 7 の特定のマイナーリリースと適用対象となるすべてのパッチを提供します。これにより、JBoss EAP 7 の同じマイナーバージョンを維持しながら最新の深刻度が高いパッチとセキュリティーパッチを適用できます。
たとえば、このリポジトリーから更新を行うと、指定の JBoss EAP マイナーバージョンのパッチおよびセキュリティー更新が含まれますが、JBoss EAP 7.2 から JBoss EAP 7.3 へのアップグレードは含まれません (7.3 がリリース済みの場合)。
3.3.1.1. JBoss EAP 7 の minor リポジトリーのサブスクリプション
- Red Hat サブスクリプションマネージャーを使用して、Red Hat Enterprise Linux システムがお持ちのアカウントに登録されているようにしてください。詳細は、Red Hat Subscription Management に関するドキュメント を参照してください。
Red Hat サブスクリプションマネージャーを使用して以下のコマンドを実行し、JBoss EAP 7 の minor リポジトリーの 1 つにサブスクライブします。必ず以下を行なってください。
-
EAP_MINOR_VERSION
を目的の JBoss EAP マイナー バージョンに置き換えてください。たとえば、本リリースのマイナーバージョンの場合は7.2
を入力します。 ご使用の Red Hat Enterprise Linux のバージョンに応じて、
RHEL_VERSION
を6
または7
に置き換えてください。# subscription-manager repos --enable=jb-eap-EAP_MINOR_VERSION-for-rhel-RHEL_VERSION-server-rpms
Red Hat Enterprise Linux 8 の場合は、以下のコマンドを使用します。
# subscription-manager repos --enable=jb-eap-EAP_MINOR_VERSION-for-rhel-RHEL_VERSION-ARCH-rpms
-
3.3.2. JBoss EAP のインストール (RPM インストール)
JBoss EAP のインストール
以下のいずれかのコマンドを実行してサブスクライブしたリポジトリーから JBoss EAP をインストールします。
- JBoss EAP および JDK 8 をインストールします。
# yum groupinstall jboss-eap7
JBoss EAP および JDK 11 をインストールします。JDK 11 は、Red Hat Enterprise Linux 7 以降で利用できます。
Red Hat Enterprise Linux 7
# yum groupinstall jboss-eap7-jdk11
Red Hat Enterprise Linux 7
# dnf groupinstall jboss-eap7-jdk11
groupinstall
コマンドは、そのバージョンの JDK がシステムにインストールされていない場合、指定されたバージョンの JDK をインストールします。すでに別のバージョンの JDK が存在する場合は、コマンド実行後に複数の JDK をインストールする必要があります。
groupinstall
の完了後にシステムに複数の JDK がインストールされている場合は、JBoss EAP の実行に使用する JDK を確認してください。デフォルトでは、システムのデフォルトの JDK が使用されます。
以下の方法で、デフォルトを変更することができます。
alternatives
コマンドを使用して、システム全体の設定を変更します。# alternatives --config java
このコマンドは、インストールされた JDK のリストと、特定の JDK をデフォルトとして設定する手順を表示します。
- 『設定ガイド』の「RPM サービス設定プロパティー」で説明されているように、JAVA_HOME プロパティーから JBoss EAP で使用される JDK を変更します。
インストールが完了します。RPM インストールのデフォルトの EAP_HOME
パスは /opt/rh/eap7/root/usr/share/wildfly
になります。
RPM インストールで JBoss EAP をインストールした場合、複数のドメインまたはホストコントローラーを同じマシン上に設定することはサポートされません。
3.3.3. リポジトリーの変更
JBoss EAP インストールのライフサイクルの間に、サブスクライブする JBoss EAP リポジトリーを変更する必要が生じる可能性があります。リポジトリーの変更は以下の場合のみサポートされます。
- 「current」リポジトリーから「minor」リポジトリーへの変更
最新の「minor」リポジトリーへ変更する場合はサポートされます。
重要JBoss EAP 7.2 より、JBoss EAP の current リポジトリーは利用できなくなりました。以前のリリースの JBoss EAP で current リポジトリーにサブスクライブした場合、本リリースではサブスクリプションを minor リポジトリーの 1 つに変更する必要があります。
- minor リポジトリーから他の minor リポジトリーへの変更
- JBoss EAP の次のマイナーバージョンへ変更する場合はサポートされます。たとえば、JBoss EAP 7.0 から JBoss EAP 7.1 への変更はサポートされますが、JBoss EAP 7.0 から JBoss EAP 7.2 への変更はサポートされません。
要件
- JBoss EAP を RPM インストールとしてインストールします。
- 変更するリポジトリーを選択します。 上記の変更条件を満たすようにしてください。
JBoss EAP リポジトリーの変更
リポジトリーを変更する前に、以下のコマンドを実行して JBoss EAP インストールに適用できる更新がすべて適用されるようにしてください。
# yum update
Red Hat サブスクリプションマネージャーを使用して、現在サブスクライブしているリポジトリーのサブスクリプションを解除し、変更する新しいリポジトリーにサブスクライブします。以下のコマンドの
EXISTING_REPOSITORY
およびNEW_REPOSITORY
は適切なリポジトリー名に置き換えてください。# subscription-manager repos --disable=EXISTING_REPOSITORY --enable=NEW_REPOSITORY