第5章 バグ修正
このセクションでは、Red Hat OpenShift Data Foundation 4.17 で導入された重要なバグ修正を説明します。
5.1. 障害復旧
アプリケーションのフェイルオーバーが FailingOver の状態でハングする
以前は、提供されていた S3 ストアに必要とされるリソースが正常に保護されなかったため、アプリケーションが正しく DR 保護されませんでした。そのため、このようなアプリケーションをフェイルオーバーすると、FailingOver 状態になります。
この修正により、メトリクスと関連のアラートがアプリケーション DR 保護の健全性機能に追加され、DR の保護機能がアプリケーションに適用された後に、保護に関する問題が発生した場合に修正を促すアラートが表示されます。その結果、正常に保護されたアプリケーションがフェイルオーバーされます。
ハブの回復後、FailedOver 状態にあったアプリケーションは一貫して FailingOver を報告する
以前は、ハブから DR セットアップを回復し、ManageCluster が失われてパッシブハブになった後に、失われた ManagedCluster に対して
FailedOver
状態にあったアプリケーションは一貫してFailingOver
ステータスを報告していました。このようなアプリケーションを存続クラスターにフェイルオーバーできましたが、存続クラスターでフェイルオーバーを開始できるかの確認に必要なチェックがありませんでした。この修正により、Ramen ハブ Operator は、アクションを開始する前に、ターゲットクラスターがフェイルオーバー操作の準備ができているかどうかを確認します。その結果、開始されたフェイルオーバーはすべて成功します。または、フェイルオーバーターゲットクラスターに古いリソースがまだ存在する場合、Operator は古いリソースがクリーンアップされるまでフェイルオーバーを停止します。
ハブの復旧後、フェイルオーバー後にサブスクリプションアプリケーション Pod が起動するようになった
以前は、ハブの回復後、プライマリーマネージドクラスターからセカンダリーマネージドクラスターにフェイルオーバーすると、サブスクリプションアプリケーション Pod が起動しませんでした。これにより、バックアップおよび復元シナリオのタイミングの問題が原因で’、マネージドクラスター上の AppSub サブスクリプションリソースで RBAC エラーが発生します。
この問題は修正され、プライマリーのマネージドクラスターからセカンダリーのマネージドクラスターへのフェイルオーバー後にサブスクリプションアプリケーション Pod が起動するようになりました。
アプリケーションの削除後にアプリケーション namespace がマネージドクラスターに残らなくなった
以前は、RHACM ハブクラスターでアプリケーションが削除され、それに対応する namespace がマネージドクラスターで削除された場合、その namespace はマネージドクラスターに再び表示されていました。
この修正により、対応する namespace が削除されると、アプリケーションは表示されなくなります。
odf-client-info
config map が作成されるようになった以前は、MCO 内のコントローラーは
ManagedClusterView
リソースを適切にフィルタリングしていませんでした。これにより、キーの config mapodf-client-info
が作成されなくなります。この更新により、フィルタリングメカニズムが修正され、
odf-client-info
config map が期待どおりに作成されるようになりました。