4.2. OpenShift Service Mesh Console プラグインの使用


OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) プラグインは、Service Mesh メニューとワークロードおよびサービス用の拡張タブを使用して、OpenShift Container Platform Web コンソールを拡張します。

4.2.1. OpenShift Service Mesh Console プラグインについて

OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) プラグインは、Service Mesh の可視性を提供する OpenShift Container Platform Web コンソールのエクステンションです。

警告

OSSMC プラグインは、プロジェクトのアクセス範囲に関係なく、1 つの Kiali インスタンスのみをサポートします。

OSSMC プラグインは、メインの OpenShift Container Platform Web コンソールナビゲーションに、次のメニューオプションを含む新しいカテゴリー Service Mesh を提供します。

概要
メッシュ内の namespace を表すカードとして表示されるメッシュの概要を提供します。
トラフィックグラフ
ノードとエッジで表されるメッシュの完全なトポロジービューを提供します。各ノードはメッシュのコンポーネントを表し、各エッジはメッシュを介してコンポーネント間で流れるトラフィックを表します。
Istio 設定
メッシュ内のすべての Istio 設定ファイルのリストを提供します。これには、各リソースの設定が有効かどうかを簡単に確認できる列が含まれています。
Mesh
Istio インフラストラクチャーのステータスに関する詳細情報を提供します。コアコンポーネントとアドオンコンポーネント、それらの健全性、およびそれらの相互接続を示すインフラストラクチャートポロジービューが表示されます。

Web コンソールの Workloads 詳細ページで、OSSMC プラグインは次のサブタブを持つ Service Mesh タブを追加します。

概要
選択したワークロードの概要を表示します。これには、すべての受信および送信エッジとノードを含むワークロードを示すローカライズされたトポロジーグラフが含まれます。
トラフィック
ワークロードへのすべての受信トラフィックと送信トラフィックに関する情報を表示します。
Logs
ワークロードのコンテナーのログを表示します。ログ時間順に並べられたコンテナーログと、Envoy サイドカープロキシーログがワークロードのアプリケーションログとどのように関連しているかを確認できます。トレーススパンのインテグレーションを有効にすると、どのログがトレーススパンに対応するかを確認できます。
メトリクス
対応するサブタブに、受信および送信のメトリクスグラフを表示します。すべてのワークロードメトリクスがここに表示され、ワークロードのパフォーマンスの詳細なビューが提供されます。トレーススパンのインテグレーションを有効にすると、メトリクスと同時に発生したスパンを確認できます。グラフ内のスパンマーカーを使用すると、その時間枠内に関連付けられた特定のスパンを表示できます。
Traces
指定された時間枠内で収集されたトレーススパンを示すグラフを提供します。トレーススパンは、ワークロードアプリケーション内の最も低レベルの詳細を表示します。トレースの詳細には、同じ時間枠内のあるスパンを他のリクエストやスパンと比較したものを提供するヒートマップも表示されます。
Envoy
Envoy サイドカー設定に関する情報を表示します。

Web コンソールの Networking の詳細ページで、OSSMC プラグインは Workloads の詳細ページと同様の Service Mesh タブを追加します。

Web コンソールの Projects の詳細ページで、OSSMC プラグインは、そのプロジェクトに関するトラフィックグラフ情報を提供する Service Mesh タブを追加します。これは、Traffic Graph ページに表示される情報と同じですが、そのプロジェクトに固有のものです。

4.2.2. OpenShift Service Mesh Console プラグインのインストール

対応するプラグイン設定で OSSMConsole リソースを作成することにより、Kiali Operator を使用して OSSMC プラグインをインストールできます。最新の z-stream リリースが含まれているため、以前の OSSMC プラグインバージョンをインストールする場合でも、Kiali Operator の最新バージョンをインストールすることを推奨します。

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表4.1 OSSM バージョンの互換性
OSSM バージョンKiali Server のバージョンOSSMC プラグインバージョンOCP のバージョン

3.0

v2.4

v2.4

4.15 以降

2.6

v1.73

v1.73

4.15-4.18

2.5

v1.73

v1.73

4.14-4.18

注記

OSSMC プラグインは、OpenShift Container Platform 4.15 以降でのみサポートされます。OpenShift Container Platform 4.14 ユーザーの場合、スタンドアロンの Kiali コンソールのみにアクセスできます。

OSSMC プラグインは、OpenShift Container Platform Web コンソールまたは OpenShift CLI (oc) を使用してインストールできます。

4.2.2.1. OpenShift Container Platform Web コンソールを使用して OSSMC プラグインをインストールする

OpenShift Container Platform Web コンソールを使用して、OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) プラグインをインストールできます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform Web コンソールへの管理者アクセス権がある。
  • OpenShift Service Mesh (OSSM) がインストールされている。
  • OSSM 3.0 から Istio コントロールプレーンがインストールされている。
  • Kiali Server 2.4 がインストールされている。

手順

  1. Installed Operators に移動します。
  2. Kiali Operator provided by Red Hat をクリックします。
  3. Red Hat OpenShift Service Mesh Console タイルで Create instance をクリックします。OpenShift Service Mesh Console タブの下にある Create OSSMConsole ボタンをクリックすることもできます。
  4. Create OSSMConsole フォームを使用して、OSSMConsole カスタムリソース (CR) のインスタンスを作成します。NameVersion は必須フィールドです。

    注記

    Version フィールドは、Kiali カスタムリソース (CR) の spec.version フィールドと一致する必要があります。Version の値が文字列 default の場合、Kiali Operator は Operator と同じバージョンの OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) をインストールします。spec.version フィールドでは、バージョン番号に v 接頭辞が必要です。バージョン番号には、メジャーバージョン番号とマイナーバージョン番号のみを含める必要があります (パッチ番号は含めません。例: v1.73)。

  5. Create をクリックします。

検証

  1. Web コンソールが、OSSMC プラグインがインストールされたことを通知し、更新を促すまで待機してください。
  2. メインの OpenShift Container Platform Web コンソールナビゲーションに Service Mesh カテゴリーが追加されていることを確認します。

4.2.2.2. CLI を使用して OSSMC プラグインをインストールする

OpenShift CLI を使用して、OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) プラグインをアンインストールできます。

前提条件

  • 管理者としてクラスター上の OpenShift CLI (oc) にアクセスできる。
  • OpenShift Service Mesh (OSSM) がインストールされている。
  • OSSM 3.0 から Istio コントロールプレーンがインストールされている。
  • Kiali Server 2.4 がインストールされている。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、プラグインをインストールするための OSSMConsole カスタムリソース (CR) を作成します。

    $ cat <<EOM | oc apply -f -
    apiVersion: kiali.io/v1alpha1
    kind: OSSMConsole
    metadata:
      namespace: openshift-operators
      name: ossmconsole
    spec:
      version: default
    EOM
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    注記

    OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) のバージョンは、Kiali Server のバージョンと一致する必要があります。spec.version フィールドの値が文字列 default であるか、指定されていない場合、Kiali Operator は Operator と同じバージョンの OSSMC をインストールします。spec.version フィールドでは、バージョン番号に v 接頭辞が必要です。バージョン番号には、メジャーバージョン番号とマイナーバージョン番号のみを含める必要があります (パッチ番号は含めません。例: v1.73)。

    プラグインリソースは、OSSMConsole CR と同じ namespace にデプロイされます。

  2. オプション: クラスターに複数の Kiali Server がインストールされている場合は、次の例のようなコマンドを実行して、OSSMC CR で spec.kiali 設定を指定します。

    $ cat <<EOM | oc apply -f -
    apiVersion: kiali.io/v1alpha1
    kind: OSSMConsole
    metadata:
      namespace: openshift-operators
      name: ossmconsole
    spec:
      kiali:
        serviceName: kiali
        serviceNamespace: istio-system-two
        servicePort: 20001
    EOM
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

検証

  1. OpenShift Container Platform Web コンソールに移動します。
  2. メインの OpenShift Container Platform Web コンソールナビゲーションに Service Mesh カテゴリーが追加されていることを確認します。
  3. OSSMC プラグインがまだインストールされていない場合は、Web コンソールが、OSSMC プラグインがインストールされたことを通知し、更新を促すまで待機してください。

4.2.3. OpenShift Service Mesh Console プラグインのアンインストール

OpenShift Container Platform Web コンソールまたは OpenShift CLI (oc) を使用して、OSSMC プラグインをアンインストールできます。

Kiali Operator を削除する前に、OSSMC プラグインをアンインストールする必要があります。最初に Operator を削除すると、OSSMC と Kiali CR がスタックしたままになり、ファイナライザーを手動で削除する必要が生じる可能性があります。必要に応じて、<custom_resource_type>kiali または ossmconsole として次のコマンドを使用し、ファイナライザーを削除します。

$ oc patch <custom_resource_type> <custom_resource_name> -n <custom_resource_namespace> -p '{"metadata":{"finalizers": []}}' --type=merge
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4.2.3.1. Web コンソールを使用して OSSMC プラグインをアンインストールする

OpenShift Container Platform Web コンソールを使用して、OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) プラグインをアンインストールできます。

手順

  1. Installed Operators に移動します。
  2. Kiali Operator をクリックします。
  3. OpenShift Service Mesh Console タブを選択します。
  4. エントリーメニューから Delete OSSMConsole オプションをクリックします。
  5. プラグインを削除することを確認します。

4.2.3.2. CLI を使用して OSSMC プラグインをアンインストールする

OpenShift CLI (oc) を使用して、OpenShift Service Mesh Console (OSSMC) プラグインをアンインストールできます。

手順

  • 次のコマンドを実行して、OSSMC カスタムリソース (CR) を削除します。

    $ oc delete ossmconsoles <custom_resource_name> -n <custom_resource_namespace>
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検証

  • 次のコマンドを実行して、すべての CR がすべての namespace から削除されていることを確認します。

    $ for r in $(oc get ossmconsoles --ignore-not-found=true --all-namespaces -o custom-columns=NS:.metadata.namespace,N:.metadata.name --no-headers | sed 's/  */:/g'); do oc delete ossmconsoles -n $(echo $r|cut -d: -f1) $(echo $r|cut -d: -f2); done
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