1.2. オーバークラウドと共にコンテナー化された Ceph Storage クラスターをデプロイするための要件
オーバークラウドと共にコンテナー化された Ceph Storage クラスターをデプロイする前に、お使いの環境に以下の設定が含まれている必要があります。
- Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) director をインストールしたアンダークラウドホスト。Director のインストールと使用法のアンダークラウドへの director のインストール を参照してください。
- Red Hat Ceph Storage に推奨される追加のハードウェア。推奨されるハードウェアの詳細は、Red Hat Ceph Storage Hardware Guide を参照してください。
Ceph モニターサービスは、オーバークラウドのコントローラーノードにインストールされるので、パフォーマンスの問題を避けるために十分なリソースを提供する必要があります。お使いの環境のコントローラーノードが、最低でも 16 GB のメモリーおよび Ceph monitor データ用にソリッドステートドライブ (SSD) ストレージを使用するようにしてください。中/大容量の Ceph ストレージでは、Ceph monitor データ用に少なくとも 500 GB のストレージを確保してください。クラスターが不安定になった際の levelDB サイズの増大を防ぐためには、この容量が必要です。Ceph Storage クラスターの一般的なサイズの例を以下に示します。
- 小規模: 250 テラバイト
- 中規模: 1 ペタバイト
- 大規模: 2 ペタバイト以上
ストレージおよびストレージ管理ネットワークにジャンボフレームを使用することは必須ではありませんが、MTU サイズの増加によりストレージパフォーマンスが向上します。詳細は、ジャンボフレームの設定 を 参照してください。
1.2.1. ジャンボフレームの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ジャンボフレームは、MTU が 9,000 のフレームです。ストレージおよびストレージ管理ネットワークにはジャンボフレームは必須ではありませんが、MTU サイズが増えると、ストレージパフォーマンスが向上します。ジャンボフレームを使用する場合は、データパス内の全ネットワークスイッチポートがジャンボフレームをサポートするように設定する必要があります。
MTU 設定などのネットワーク設定の変更は、初回のデプロイメント時に完了する必要があります。既存のデプロイメントに適用することはできません。
手順
-
アンダークラウドノードに
stack
ユーザーとしてログインします。 - ネットワーク定義ファイルを見つけます。
ネットワーク定義ファイルを変更して、テンプレートを拡張し、Storage Management ネットワークの
StorageMgmtIpSubnet
属性およびStorageMgmtNetworkVlanID
属性を追加します。インターフェイスのmtu
属性を9000
に設定します。以下に、これらのインターフェイス設定の実装例を示します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 変更をネットワーク定義ファイルに保存します。
注記MTU 設定のインターフェイスを使用するサーバー間のネットワークスイッチポートはすべて、ジャンボフレームをサポートするように更新する必要があります。これらのスイッチの変更が行われない場合、Red Hat Ceph Storage クラスターがクォーラムに達しない可能性のあるアプリケーション層で問題が発生します。これらの設定が行われてもこれらの問題が確認されている場合は、ジャンボフレーム用に設定されたネットワークを使用するすべてのホストが、設定した MTU 設定で通信できることを確認してください。以下の例のようなコマンドを使用して、このタスクを実行します。
ping -M do -s 8972 172.16.1.11