1.2. Red Hat OpenStack Platform での IPv6 の使用


1.2.1. ベアメタルプロビジョニングネットワーク用の IPv6

IPv6 ノードおよびインフラストラクチャーがある場合には、IPv4 ではなく IPv6 を使用するようにアンダークラウドおよびプロビジョニングネットワークを設定することができます。これにより、director は IPv6 ノードに Red Hat OpenStack Platform をプロビジョニングおよびデプロイすることができます。詳しくは、IPv6 を使用してベアメタルをプロビジョニングするためのアンダークラウド設定 を 参照してください。

1.2.2. 分離されたネットワークの IPv6

Red Hat OpenStack Platform(RHOSP)director は、OpenStack サービスを分離ネットワークにマッピングします。これらのネットワークには、以下が含まれます。

  • Internal API
  • ストレージ
  • Storage Management
  • プロジェクト (テナント) ネットワーク (Neutron VLAN モード)
  • External

これらのネットワークトラフィックの種類の詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 を参照してください。

director では、ネットワークに IPv6 通信を使用することもできます。つまり、必要な OpenStack サービス、データベース、その他の関連サービスは IPv6 アドレスを使用して通信できます。これは、複数のコントローラーノードを含む高可用性ソリューションを使用する環境にも適用されます。これにより、組織は RHOSP を IPv6 インフラストラクチャーと統合しやすくなります。

次の表は、RHOSP ネットワークの IPv6 対応に関するガイドとして使用できます。

Expand
ネットワークタイプサポートされているインターネットプロトコル (IP)注記

Internal API

  • IPv6
  • IPv4
 

ストレージ

  • IPv6
  • IPv4
 

Storage Management

  • IPv6
  • IPv4
 

プロジェクトネットワーク

  • デュアルスタック (IPv4/v6)
  • IPv6
  • IPv4
 

プロジェクトネットワークのエンドポイント

  • デュアルスタック (IPv4/v6)
  • IPv6
  • IPv4

プロジェクトネットワーク自体ではなく、プロジェクトネットワークトンネルをホストするネットワークの IP アドレスを参照します。

ネットワークエンドポイントの IPv6 は、VXLAN および Geneve のみサポートしています。GRE (Generic Routing Encapsulation) はまだサポートされていません。

外部 - パブリック API (および Horizon)

  • IPv6
  • IPv4
 

外部 - Floating IP

  • デュアルスタック (IPv4/v6)
  • IPv4

IPv6 は、NAT および Floating IP アドレスの代わりにグローバルユニキャストアドレス (GUA) を使用します。ネットワーキング (neutron) サービスは、プロジェクトネットワーク間の IPv6 アドレスが GUA を使用することを想定しており、プロジェクトネットワーク間で GUA が重複することはないため、NAT なしでルーティングできます。

デュアルスタック (IPv4/v6) では、Floating IP アドレスを使用して、IPv4 サブネット上の IP アドレスにのみ到達できます。

プロバイダーネットワーク

  • デュアルスタック (IPv4/v6)
  • IPv6
  • IPv4

IPv6 サポートはプロジェクトのオペレーティングシステムによって異なります。

プロビジョニング (PXE/DHCP)

  • IPv6
  • IPv4
 

IPMI またはその他の BMC

  • IPv6
  • IPv4

RHOSP は、プロビジョニングネットワークを通じてベースボード管理コントローラー (BMC) インターフェイスと通信します。

BMC インターフェイスがデュアルスタック IPv4 または IPv6 に対応している場合、RHOSP に含まれていないツールは IPv6 を使用して BMC と通信できます。

オーバークラウドプロビジョニングネットワーク

IPv6

オーバークラウドの ironic に使用するプロビジョニングネットワーク。

オーバークラウドクリーニングネットワーク

なし

再利用の準備が整うまでマシンをクリーンアップするために使用される分離ネットワーク。

シナリオの定義

このガイドのシナリオでは、IPv6 を使用する分離ネットワークでオーバークラウドを作成します。heat テンプレートと環境ファイルを使用して、ネットワーク分離を設定します。このシナリオでは、設定の違いを示すために、異なる heat テンプレートと環境ファイルも指定します。

注記

このシナリオでは、アンダークラウドは引き続き PXE ブート、イントロスペクション、デプロイメント、およびその他のサービスに IPv4 の接続を使用します。

このガイドでは、高度なオーバークラウドシナリオと同様のシナリオを使用します。主な違いは、Ceph Storage ノードが省略される点です。

このシナリオの詳細は、director を使用した Red Hat OpenStack Platform のインストールと管理 を参照してください。

重要

このガイドでは、RFC 3849 で定義されているとおり、このガイドではドキュメント用に 2001:DB8::/32 IPv6 接頭辞を使用します。これらのサンプルアドレスは、独自のネットワークの IPv6 アドレスに置き換えてください。

トップに戻る
Red Hat logoGithubredditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。 最新の更新を見る.

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

Theme

© 2025 Red Hat