第12章 RBAC の設定
OpenStack Networking の Role-based Access Control (RBAC) により、neutron 共有ネットワークに対する、より粒度の高い制御が可能となります。以前のリリースでは、ネットワークは全テナントで共有するか、全く共有しないかのいずれかでした。本リリースでは、OpenStack Networking は RBAC テーブルを使用してテナント間における neutron ネットワークの共有を制御するようになりました。これにより、管理者は、ネットワークにインスタンスを接続するパーミッションをどのテナントに付与するかをコントロールすることができます。
その結果、クラウド管理者は、一部のテナントがネットワークを作成できないようにして、そのプロジェクトに対応した既存のネットワークに接続できるようにすることが可能です。
12.1. 新規 RBAC ポリシーの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の手順では、RBAC ポリシーを使用してテナントに共有ネットワークへのアクセスを許可する方法の実例を紹介します。
利用可能なネットワークの一覧を表示します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow テナントの一覧を表示します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow auditors テナント (
4b0b98f8c6c040f38ba4f7146e8680f5
) へのアクセスを許可するweb-servers
ネットワークの RBAC エントリーを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
これにより、 auditors プロジェクトでインスタンスを web-servers
ネットワークに接続できるようになります。
12.2. 設定したRBAC ポリシーの確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
既存の RBAC ポリシーの ID を取得するには、
neutron rbac-list
オプションを使用してください。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow neutron rbac-show
を使用して特定の RBAC エントリーの詳細を表示します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
12.3. RBAC ポリシーの削除 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
既存の RBAC の ID を取得するには、
neutron rbac-list
オプションを使用してください。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow neutron rbac-delete
コマンドで対象の ID 値を使用して RBAC を削除します。neutron rbac-delete 314004d0-2261-4d5e-bda7-0181fcf40709
# neutron rbac-delete 314004d0-2261-4d5e-bda7-0181fcf40709 Deleted rbac_policy: 314004d0-2261-4d5e-bda7-0181fcf40709
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
12.4. 外部ネットワークの RBAC リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
--action access_as_external
パラメーターを使用して、外部ネットワーク (ゲートウェイインターフェースがアタッチされているネットワーク) への RBAC アクセスを許可することができます。
たとえば、以下の手順では web-servers
ネットワークの RBAC を作成して、engineering テナント (c717f263785d4679b16a122516247deb
) へのアクセスを許可します。
1. --action access_as_external
を使用して新しい RBAC ポリシーを作成します。
2. 上記のコマンドを実行した結果、Engineering テナントのユーザーは、ネットワークの表示やそのネットワークへのインスタンスの接続が可能になります。