3.7. v2.9.5 から v3.0.5 へのアップグレード


v2.9.5 から v3.0.5 へのアップグレードでは、Red Hat Quay を停止して全体のアップグレードを実行するか (同期)、または Red Hat Quay を数分のみ停止し、Red Hat Quay を実行した状態で大部分のアップグレードを続行できます (バックグラウンド)。

バックグラウンドのアップグレードでは、(処理する必要があるタグの数によって) アップグレードを実行するのにより多くの時間がかかる場合がありますが、全体のダウンタイムが少なくなります。バックグラウンドアップグレードのマイナス面には、アップグレードが完了するまで最新機能にアクセスできない点があります (クラスターは、アップグレードが完了するまで v2 互換モードの quay v3 コンテナーから実行されます)。

3.7.1. アップグレードの概要

Red Hat Quay v2 クラスターで開始する場合は、以下の手順に従います。最新の Red Hat Quay 3.x バージョンにアップグレードする前に、ここで説明されているように、まずそのクラスターを v3.0.5 に移行する必要があります。クラスターが v3.0.5 の実行を開始した後に、各マイナーバージョンに順番にアップグレードして最新の 3.x バージョンにアップグレードできます(3.0 から 3.1、3.2 など)。

Red Hat Quay v2 から v3.0 へのアップグレードを開始する前に、以下の点に注意してください。

  • 同期アップグレード: 同期アップグレードでは、小規模なインストールの場合のダウンタイムは 1 時間未満であることが予想されます。数千以下のコンテナイメージタグを含む小規模なインストールについて考慮してください。このサイズのインストールでは、おそらく 2、3 時間のスケジュールダウンタイムで完了する可能性があります。この期間に Red Hat Quay サービス全体が停止するため、数百万のタグを含むレジストリーで同期アップグレードを試行する場合、停止期間は数日間に及ぶ可能性があります。
  • バックグラウンドアップグレード: バックグラウンドアップグレード (互換性モードのアップグレードとも呼ばれる) の場合、短時間のシャットダウンの後に、Red Hat Quay クラスターのアップグレードがバックグラウンドで実行されます。大規模な Red Hat Quay レジストリーの場合、これが完了するのに数週間かかる場合がありますが、アップグレード時もクラスターは v2 モードで動作し続けます。参考として、ある Red Hat Quay v3 のアップグレードでは、6 台のマシンで約 3,000 万のタグを処理するのに 4 日かかりました。
  • 完了時に利用可能な完全な機能: Docker バージョン 2 に関連する機能やスキーマ 2 の変更 (異なるアーキテクチャーのコンテナーのサポートなど) にアクセスするには、その前に全体の移行が完了している必要があります。他の v3 機能は、切り替え時にすぐに利用可能になります。
  • アップグレードの完了: アップグレードが完了したら、新機能が利用可能になるように Red Hat Quay config.yaml ファイルで V3_UPGRADE_MODE: complete を設定する必要があります。すべての新規 Red Hat Quay v3 インストールでは、この設定が自動的に行われます。
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