第6章 設定スクリプトを手作業で作成する
本章では、 ブートストラップスクリプトを生成する際に RHN Bootstrap の代りに使用できる方法を説明しています。 記載されている説明に従うと、 一から独自のブートストラップスクリプトを作成できるようになるはずです。
中央の場所に必要なファイル群を配備し、各クライアントでシンプルでスクリプト化が可能なコマンドを実行することで検索やインストールができるというのが共通して目的としているところです。 本章では企業や組織内のいずれのシステムからでも呼び出すことができるスクリプトの作成について見ていくことにします。
前の章で説明したコマンドをもっとも実用的な順序で組み合わせると以下のようなスクリプトができます。
rhn_register
は Red Hat Enterprise Linux 3 および 4 には存在しないので注意してください。
6 番目のステップは、 Red Hat Linux 3 やそれ以降を実行しているシステムに付随するためここにも記述されています。
このスクリプトは簡潔で反復可能なプロセスで構成されており、 Red Hat Network クライアントを設定して RHN Proxy Server や RHN Satellite Server への登録の準備を完了させることができるはずです。 RHN サーバーの URL、 そのパブリックディレクトリ、 実際の GPG キーなどの重要となる値はスクリプト内にあるプレースホルダーに入力する必要があります。 また、 使用環境に応じて追加の修正が必要となる場合があります。 本スクリプトはほとんどこのままでも機能しますが参考として使用するようにしてください。
そのコンポーネントと同様、 このスクリプトも中央に配置させることができます。 スクリプトをサーバーの
/pub/
ディレクトリ内に配置してそのサーバー上で wget -O-
を実行し、 その出力をシェルセッションにパイプすると、 各クライアントからひとつのコマンドを使ってブートストラップの全プロセスを実行することができます。
wget -O - http://proxy-or-sat.example.com.com/pub/bootstrap_script | bash
wget -O - http://proxy-or-sat.example.com.com/pub/bootstrap_script | bash
警告
Web 接続でパイプされた入力から直接シェルスクリプトを実行すれば当然、 危険が伴います。 したがってソースとなるサーバーの安全性を確保することが非常に重要となります。
この一行のコマンドはネットワーク上の全システムに呼び出すことができます。 管理者が対象となる全システムに SSH アクセスができる場合は、システム一覧に対して繰り返し全システムで遠隔的にコマンドを実行する簡単な作業となるでしょう。また、 既存のキックスタートスクリプトの %post セクションも追加することもできます。