第3章 Red Hat Satellite によるプロビジョニング管理
Red Hat Satellite を使用すると、統合されたインターフェイスからさまざまなプロビジョニング方法を使用して、さまざまなコンピュートリソース上にホストをプロビジョニングできます。
3.1. Red Hat Satellite のプロビジョニング方法 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Satellite では、以下のプロビジョニング方法でホストをプロビジョニングできます。
- ネットワークベース
この方法は、PXE ブートまたは UEFI HTTP ブートが可能なホストで使用できます。
DHCP や TFTP などの必要なネットワークブートサービスを設定する必要があります。ホストエントリーを作成するときに、Capsule が DHCP サービスを自動的に設定するように指定されている場合は、ネットワークブート用の DHCP オプションを設定できる PXE ローダーを選択します。
この方法では、Anaconda オペレーティングシステムインストーラーと、Satellite からダウンロードした、テンプレートを使用して生成されたインストール自動化用の Kickstart スクリプトを使用します。
- PXE 検出によるネットワークベース
- ネットワーク上のホストを検出して、ホストエントリーを作成できます。検出プロセスでは、Discovery イメージを使用してホストをブートし、そのハードウェアの詳細を Satellite に報告します。Discovery ルールを作成することで、検出されたホストのプロビジョニングを自動化できます。
- kexec による PXE なしの検出
この方法は、ネットワークブートをサポートしていないホストで使用できます。
ホスト検出用に DHCP を設定する必要があります。
この方法では、Discovery イメージ ISO を使用してホストをブートし、そのハードウェアの詳細を Satellite に報告します。カーネル実行 (kexec) を使用して、Discovery イメージは Satellite からダウンロードされたインストーラーを実行します。
カーネル実行はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat では、実稼働環境での使用を推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
- ブートディスクベース
この方法は、ネットワークブートをサポートしていないホストや、DHCP などのネットワークブートサービスを設定するオプションがない場合に使用できます。
この方法ではブート機能が提供されますが、プロビジョニングプロセスの残りの部分では、インストーラーとテンプレートで生成されたファイルが Satellite からダウンロードされ、インストールが自動化されます。
- イメージベース
この方法は、仮想マシンまたはクラウドインスタンスで使用できます。
この方法では、仮想イメージテンプレートまたはコンピューティングリソースのクラウドイメージを使用して、オペレーティングシステムをプロビジョニングします。Satellite は、プロビジョニングテンプレートから生成されたブート前またはブート後の設定スクリプトを実行して、イメージをカスタマイズできます。