付録C 接続済み Satellite Server へのコンテンツ ISO のインポート
Satellite Server が Red Hat カスタマーポータルに直接接続できる場合でも、初回同期はローカルにマウントされたコンテンツ ISO から実行することが可能です。この同期が完了すると、ネットワーク接続からのコンテンツのダウンロードに切り替えることができます。これを実行するには、Red Hat Satellite 向けのコンテンツ ISO を Red Hat カスタマーポータルからダウンロードし、Satellite Server にこれをインポートします。帯域幅に制限がある場合は、オンデマンド または バックグラウンド ダウンロードポリシーを使用する方が上記の方法よりも効率的な場合があります。
お使いの Satellite Server がインターネットに接続している場合は、本セクションは必要ありません。
この例では、Red Hat Enterprise Linux 6 リポジトリーのコンテンツ ISO カラの初回同期について説明します。本ガイド作成時には、DVD 21 枚分の ISO ファイルがあります。
Red Hat カスタマーポータルからのコンテンツ ISO のダウンロード
- ブラウザーで Red Hat カスタマーポータル を開き、ログインします。
- ダウンロード をクリックします。
- Red Hat Satellite を選択します。
- コンテンツ ISO タブを選択します。サブスクリプションの全製品が表示されます。
- 必要なセクションを見つけます。この例では、Red Hat Enterprise Linux 6 になります。
-
RHEL 6 Server (x86_64)(2017-04-14T01:27:00)
などの製品名をクリックして ISO ファイルを表示します。 -
ブラウザーで必要な ISO をワークステーションの
Downloads
ディレクトリーなど、ブラウザーでアクセスできる場所にダウンロードします。
コンテンツ ISO のインポート
Satellite Server に接続している端末で、必要な Satellite コンテンツ ISO すべてを一時的に保存するためのディレクトリーを作成します。この例では、
/tmp/isos/rhel6
を使用します。mkdir -p /tmp/isos/rhel6
# mkdir -p /tmp/isos/rhel6
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ワークステーションで ISO ファイルを Satellite Server にコピーします。
scp ~/Downloads/<iso_file> root@satellite.example.com:/tmp/isos/rhel6
$ scp ~/Downloads/<iso_file> root@satellite.example.com:/tmp/isos/rhel6
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Satellite Server で ISO のマウントポイントとなるディレクトリーを作成します。
mkdir /mnt/iso
# mkdir /mnt/iso
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 全 ISO のコンテンツを格納する作業ディレクトリーを作成します。
mkdir /mnt/rhel6
# mkdir /mnt/rhel6
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 最初の ISO のコンテンツを作業ディレクトリーにマウントし、再帰的にコピーします。
mount -o loop /tmp/isos/<iso_file> /mnt/iso cp -ruv /mnt/iso/* /mnt/rhel6/ umount /mnt/iso
# mount -o loop /tmp/isos/<iso_file> /mnt/iso # cp -ruv /mnt/iso/* /mnt/rhel6/ # umount /mnt/iso
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
各 ISO で上記の作業を繰り返して、コンテンツ ISO から全データを
/mnt/rhel6
にコピーします。 必要に応じて、マウントポイントに使用した空のディレクトリーを削除します。
rmdir /mnt/iso
# rmdir /mnt/iso
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 必要に応じて、一時的な作業ディレクトリーとそのコンテンツを削除して、スペースを取り戻します。
rm -rf /tmp/isos/
# rm -rf /tmp/isos/
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
初回同期の実行
ディレクトリーの所有者と SELinux コンテキスト、そのコンテンツを
/var/lib/pulp
と同じものにします。chcon -R --reference /var/lib/pulp /mnt/rhel6/ chown -R apache:apache /mnt/rhel6/
# chcon -R --reference /var/lib/pulp /mnt/rhel6/ # chown -R apache:apache /mnt/rhel6/
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow /etc/pulp/content/sources/conf.d/local.conf
ファイルを作成または編集し、以下のテキストを追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow base_url
のパスはコンテンツ ISO によって異なる場合があります。base_url
で指定するディレクトリーはrepodata
ディレクトリーを格納している必要があります。これがないと、同期は失敗します。複数のリポジトリーを同期するには、/etc/pulp/content/sources/conf.d/local.conf
設定ファイルで各リポジトリー向けの個別エントリーを作成します。- Satellite Web UI で コンテンツ > Red Hat リポジトリー に移動し、有効にするリポジトリーを選択します。この例では、Red Hat Enterprise Linux 6 Server RPMs x86_64 6Server になります。
- コンテンツ > 同期の状態 に移動して同期するリポジトリーを選択し、今すぐ同期 をクリックします。
Satellite Web UI では、使用されているソースが表示されないことに留意してください。ローカルのソースに問題がある場合は、Satellite はネットワーク経由でコンテンツをプルします。プロセスを監視するには、端末に以下のコマンドを入力します (Red Hat Enterprise Linux 7 ベースシステムに限定):
journalctl -f -l SYSLOG_IDENTIFIER=pulp | grep -v worker[\-,\.]heartbeat
# journalctl -f -l SYSLOG_IDENTIFIER=pulp | grep -v worker[\-,\.]heartbeat
状態のコマンドを実行すると対話的なログが表示されます。まず Satellite Server が Red Hat カスタマーポータルに接続してリポジトリーのメタデータをダウンロードして処理します。次に、ローカルリポジトリーが読み込まれます。エラーが発生したら Satellite Web UI で同期をキャンセルして、設定を確認してください。
同期が成功したら、/etc/pulp/content/sources/conf.d/local.conf
からローカルソースのエントリーを削除して、このソースの接続を解除します。