A.3. サポート性テスト


サポート性 テストでは、インストールおよび実行されている認定対象の製品で、Red Hat が Red Hat Enterprise Linux (RHEL) をサポートできることを確認します。

ソフトウェア/サポート性テストには、以下のサブテストが含まれます。

A.3.1. ログバージョンサブテスト

ログバージョン サブテストでは、テスト対象のホストにインストールされている RHEL バージョンとカーネルバージョンを検出できるかどうかを確認します。

合格の基準

  • RHEL バージョンとカーネルバージョンの両方が正常に検出される。

A.3.2. カーネルサブテスト

カーネル サブテストでは、テスト環境で実行しているカーネルモジュールを確認します。カーネルのバージョンは、元の一般提供 (GA) バージョンと、RHEL メジャーリリースおよびマイナーリリース用にリリースされた後続のカーネル更新のどちらでも可能です。

また、カーネルサブテストでは、環境での実行時にカーネルがテイントされていないことも確認します。

合格の基準

  • 実行中のカーネルが Red Hat のカーネルである。
  • 実行中のカーネルが、Red Hat によって RHEL バージョン用にリリースされたものである。
  • 実行中のカーネルがテイントされていない。
  • 実行中のカーネルが変更されていない。

A.3.3. カーネルモジュールサブテスト

カーネルモジュール サブテストでは、ロードされているカーネルモジュールが、カーネルパッケージの一部として Red Hat によってリリースされたものであるか、Red Hat Driver Update を使用して追加されたものであるかを確認します。また、カーネルモジュールサブテストでは、カーネルモジュールがテクノロジープレビューでないことも確認します。

合格の基準

  • カーネルモジュールが Red Hat によってリリースされ、サポートされている。

A.3.4. サードパーティーカーネルモジュールサブテスト

サードパーティーカーネル サブテストでは、Red Hat 以外のカーネルパッケージが実行されているかどうかを確認します。

パートナーのカーネルモジュールを使用すると、Red Hat カーネルにリスクが発生する可能性があります。このリスクは、認定中に完全には確認されない可能性があります。そのため、パートナーのカーネルモジュールが必要な場合は、認定プロセスで、スタックがサポート対象であり、パートナーの責任が明確に定義されていることを確認することを目指します。

Red Hat は、パートナーのカーネルモジュールが必要な場合はいつでも認定を拒否する権利を留保します。パートナーのカーネルモジュールは、以下を含む (ただしこれらに限定されません) 追加の検証の対象となります。

合格の基準

  • パートナーは次のことを行う必要があります。

    • Red Hat の製品サポートの対象範囲 で定義されているポリシーを理解し、それに従って行動することに同意します。
    • Red Hat のサードパーティーのサポートポリシー で定義されているポリシーを理解し、それに従って行動することに同意します。
    • 共同のお客様向けに作成したカーネルモジュールのドキュメントを Red Hat に提供します。
    • アプリケーションサポートチームとカーネルエンジニアリングサポートチームの連絡先情報を Red Hat に提供します。
    • モジュールを所有し、サポートしていることを宣言します。
    • モジュールが RHEL カーネルまたはユーザーランドの機能に干渉しないことを宣言します。
    • モジュールがハードウェアドライバーではないことを宣言します。
  • パートナーのカーネルモジュールは、次の条件を満たしている必要があります。

    • lsmod コマンドの出力で、モジュール名、サイズ、および依存関係を表示する。
    • modinfo コマンドの出力で、パートナーのドキュメントの内容と一致するモジュール名、ファイル名、ライセンス、および説明を表示する。
    • modinfo コマンドの出力で、パートナーがモジュールに署名し、サポートしていることを表示する。
    • プリコンパイルされている ko または ko.xz kmods である。
    • 最後の pivot_root の後にロードされる。
    • パートナーによって署名された RPM またはその他の形式で配信およびパッケージ化される。また、インメモリーおよびディスク上のカーネルモジュールの両方を検証するメカニズムを提供する必要もあります。
  • RPM として配信およびパッケージ化される場合、パートナーのカーネルモジュールは次の条件を満たしている必要があります。

    • 標準の RHEL RPM 認定要件を満たしている。
    • rpm -qi コマンドの出力で、パッケージのベンダーがそのサポート責任を持つことを表示する。
    • rpm -q --requires コマンドの出力で、カーネルモジュールに対してサポートされている Red Hat カーネルの範囲を表示する。

A.3.5. ハードウェア正常性サブテスト

ハードウェア正常性 サブテストでは、ハードウェアがサポートされているか、要件を満たしているか、既知のハードウェアの脆弱性がないかをテストすることで、システムの正常性を確認します。このサブテストでは以下のことを行います。

  • RHEL カーネルがハードウェアをサポート対象外のものと認識していないことを確認します。カーネルはサポート対象外のハードウェアを識別すると、システムログに "unsupported hardware" のようなメッセージが表示され、サポート対象外のカーネルテイントがトリガーされます。このサブテストにより、サポート対象外の設定および環境で Red Hat 製品が実行されるリスクが軽減されます。

    ハイパーバイザー、パーティション、クラウドインスタンス、その他の仮想マシンがある場合、カーネルは、仮想マシンから RHEL に提示されたハードウェアデータに基づいて、サポート対象外のハードウェアに関するメッセージやテイントをトリガーすることがあります。

  • テスト対象のホストが最小ハードウェア要件を満たしていることを確認します。

    • RHEL 8 以降: 最小システム RAM は、CPU 論理コア数に応じて 1.5 GB にする必要があります。
  • カーネルが既知のハードウェアの脆弱性を報告しているかどうかを確認します。
  • システム内でオフラインになっている CPU がないことを確認します。
  • システムで同時マルチスレッドが使用可能で、有効で、アクティブであるかどうかを確認します。

これらのテストのいずれかに失敗すると、テストスイートから警告が発生します。警告を確認して、製品が意図したとおりに機能していることを確認してください。

合格の基準

  • カーネルに、UNSUPPORTEDHARDWARE テイントビットが設定されていない。
  • カーネルがサポート対象外のハードウェアに関するシステムメッセージを報告していない。
  • カーネルが脆弱性を報告していない。
  • カーネルが、論理コアと搭載メモリーの比率が範囲外であると報告していない。
  • カーネルがオフライン状態の CPU を報告していない。

A.3.6. ハイパーバイザー/パーティショニングサブテスト

ハイパーバイザー/パーティショニング サブテストでは、テスト対象のホストのアーキテクチャーが RHEL でサポートされていることを確認します。

合格の基準

  • ベアメタルシステムでは、x86_64、ppc64le、s390x、および aarch64 の場合に合格となります。
  • ハイパーバイザーまたはパーティショニング環境では、RHEL KVM、VMware、RHEV、QEMU、および HyperV の場合に合格となります。

A.3.7. ファイルシステムレイアウトサブテスト

ファイルシステムレイアウト サブテストでは、ルートファイルシステムのサイズとブートファイルシステムのサイズと種類が、RHEL リリースのガイドラインに従っていることを確認します。これにより、効果的な動作、アプリケーションの実行、更新のインストールに必要な、適切な量の領域がイメージに確保されます。

合格の基準

  • RHEL バージョン 8 以降:

    • root ファイルシステムが 10 GB 以上である。
    • ブートファイルシステムが 1 GB 以上で、xfs または ext 形式のパーティション上にある。

A.3.8. インストール済み RPM サブテスト

インストール済み RPM サブテストでは、システムにインストールされている RPM パッケージが Red Hat によってリリースされたものであり、それが変更されていないことを検証します。変更されたパッケージはリスクを引き起こす可能性があり、お客様の環境のサポート性に影響を与える可能性があります。必要に応じて Red Hat 以外のパッケージをインストールできますが、そのパッケージを製品のドキュメントに追加する必要があります。また、そのパッケージが Red Hat パッケージを変更したり、Red Hat パッケージと競合したりすることはできません。

Red Hat 以外のパッケージがインストールされている場合、Red Hat はこのテストの出力をレビューします。

合格の基準

  • インストール済みの Red Hat RPM が変更されていない。
  • インストール済みの Red Hat 以外の RPM が必須のものであり、ドキュメントに記載されている。
  • インストール済みの Red Hat 以外の RPM が、Red Hat の RPM またはソフトウェアと競合しない。たとえば、ネットワークインターフェイスの割り込み要求 (IRQ) の CPU アフィニティーを管理するカスタムパッケージを開発できます。ただし、このようなパッケージは、パフォーマンスチューニングに同様の機能をすでに提供している Red Hat の Tuned パッケージと競合する可能性があります。

A.3.9. ソフトウェアリポジトリーサブテスト

ソフトウェアリポジトリー サブテストでは、関連する Red Hat リポジトリーが設定されていること、および GPG キーがテスト対象のホストにインポートされていることを検証します。

Red Hat は、Red Hat の公式ソフトウェアリポジトリーでソフトウェアパッケージとコンテンツを提供します。これらのリポジトリーは、配布されるファイルの信頼性を保証するために GPG キーで署名されています。これらのリポジトリーで提供されるソフトウェアは、完全にサポートされており、お客様の実稼働環境で安定して動作します。

必要に応じて Red Hat 以外のリポジトリーを設定することもできますが、適切にドキュメント化され、承認されているリポジトリーである必要があります。

合格の基準

  • BaseOS および AppStream RHEL リポジトリーが有効になっている。
  • RHEL リポジトリーの GPG キーがインポートされている。
  • 有効な Red Hat リポジトリーは、Red Hat Update Infrastructure、Red Hat Satellite、および Red Hat Content Delivery Network です。
  • 認定対象の製品、またはテスト実行対象の認定 Red Hat パブリッククラウドに必要な、Red Hat 以外のリポジトリーがドキュメント化されている。
注記

Red Hat リポジトリーを検証するには、satelliteredhat.comrhui のいずれかのキーワードのいずれかを使用してベース URL を設定する必要があります。

A.3.10. 信頼できるコンテナーサブテスト

信頼できるコンテナー サブテストでは、RHEL コンテナーツールセットがインストールされていること、およびテスト対象のホストにインストールされているコンテナーが、Red Hat によって提供されているものであるか、認定対象の製品の一部であることを検証します。

合格の基準

  • RHEL コンテナーツールセットがインストールされ、稼働していること。
  • 環境に存在するコンテナーが、RHEL サブスクリプションの一部として提供されているか、製品認定の一環として検証されている。
  • デフォルトの RHEL コンテナーレジストリー registry.redhat.io が有効化されている。

A.3.11. Insights サブテスト

Insights サブテストでは、Insights クライアントパッケージがインストールされ、動作していることを検証します。

Red Hat Insights を使用すると、インフラストラクチャーの継続的かつ詳細な分析により、問題を発生前に予測して防止できます。Red Hat は、お客様が独自の環境で Red Hat Insights を使用することを推奨します。

合格の基準

  • insights-client パッケージがインストールされ、稼働している。

A.3.12. RPM フレッシュネスサブテスト

RPM フレッシュネス サブテストでは、Red Hat パッケージに対してリリースされたすべての重要および重大なセキュリティー更新がインストールされているかどうかを確認し、更新が必要なパッケージのレビューステータスを表示します。重要または重大な更新がインストールされていない場合、Red Hat はこのテストの結果をレビューします。

Red Hat はパートナーに対し、セキュリティー更新がリリースされるたびにテスト環境を更新することを推奨しています。

合格の基準

  • Red Hat パッケージ用にリリースされたすべての重要なセキュリティー更新がインストールされている。

A.3.13. SELinux Enforcing サブテスト

Security-Enhanced Linux (SELinux) Enforcing サブテストでは、テスト対象のホストで SELinux が有効であり、enforcing モードで実行されていることを確認します。

合格の基準

  • SELinux がテスト対象のホストで enforcing モードで設定および実行されている。

A.3.14. ソフトウェアモジュールサブテスト

ソフトウェアモジュール サブテストでは、RHEL システムで利用可能なモジュールを検証します。RHEL モジュール機能は、システムで利用可能なパッケージのコレクションです。

合格の基準

  • Red Hat 以外のソフトウェアモジュールがインストールされている場合、サブテストは失敗します。
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