第2章 Trusted Artifact Signer による The Update Framework の実装
Red Hat Trusted Artifact Signer (RHTAS) バージョン 1.1 以降では、RHTAS サービスで使用される公開鍵と証明書を保存するための信頼されたルートとして The Update Framework (TUF) を実装しました。The Update Framework は、ソフトウェア更新システムを保護するための洗練されたフレームワークであり、提供されたアーティファクトを保護するのに最適です。The Update Framework は、RHTAS サービスを信頼されたルートターゲットとして参照します。信頼できるターゲットは 4 つで、RHTAS サービスごとに 1 つずつあります (Fulcio、Certificate Transparency (CT) ログ、Rekor、および Timestamp Authority (TSA))。cosign
などのクライアントソフトウェアは、RHTAS 信頼ルートターゲットを使用してアーティファクト署名に署名し、検証します。シンプルな HTTP サーバーが公開鍵と証明書をクライアントソフトウェアに配布します。このシンプルな HTTP サーバーには、個々のターゲットの TUF リポジトリーがあります。
OpenShift に RHTAS Operator をデプロイする場合、デフォルトでは TUF リポジトリーが作成され、個々のターゲットが事前に設定されます。デフォルトでは、すべてのメタデータファイルの有効期限は、Securesign インスタンスをデプロイした時点から 52 週間です。Red Hat では、有効期限を短く選択し、公開鍵と証明書を頻繁にローテーションすることを推奨しています。これらのメンテナンスタスクを定期的に実行すると、コードベースへの攻撃を防ぐことができます。