1.2. Red Hat Virtualization のアーキテクチャー
Red Hat Virtualization はセルフホストエンジンとして、あるいはスタンドアロンの Manager としてデプロイすることができます。セルフホストエンジンが推奨されるデプロイメントのオプションです。
1.2.1. セルフホストエンジンのアーキテクチャー
Red Hat Virtualization Manager は、管理している環境と同じ環境内のセルフホストエンジンノード (特化したホスト) で仮想マシンとして実行されます。セルフホストエンジン環境に必要な物理サーバーは 1 台少なくなりますが、デプロイと管理を行うための管理オーバーヘッドがより高くなります。Manager は、外部の HA 管理を使用せずに高可用性になります。
セルフホストエンジン環境の最小限のセットアップには、以下が含まれます。
- セルフホストエンジンノードでホストされている Red Hat Virtualization Manager 用仮想マシン 1 台。Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシンのインストールおよびその仮想マシンへの Manager のインストールを自動化するために、RHV-M Appliance が使用されます。
- 仮想マシンの高可用性には、最小でセルフホストエンジンノード 2 台。Red Hat Enterprise Linux ホストまたは Red Hat Virtualization Host (RHVH) を使用することができます。VDSM (ホストエージェント) は全ホストで実行され、Red Hat Virtualization Manager との通信を円滑に行います。HA サービスは、すべてのセルフホストエンジンノードで実行され、Manager 用仮想マシンの高可用性を管理します。
- ストレージサービスを 1 つ。使用するストレージタイプに応じて、ローカルまたはリモートサーバーでホストすることができます。ストレージサービスは全ホストからアクセスできるようにする必要があります。
図1.1 セルフホストエンジンの Red Hat Virtualization アーキテクチャー
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1.2.2. スタンドアロンの Manager のアーキテクチャー
Red Hat Virtualization Manager は物理サーバーか、別の仮想環境でホストされている仮想マシン上で実行されます。スタンドアロンの Manager は、デプロイと管理が簡単ですが、追加の物理サーバーが 1 台必要となります。Manager は、Red Hat の High Availability Add-On などの別製品を使用して外部から管理した場合にのみ高可用性になります。
スタンドアロンの Manager 環境の最小セットアップには、以下が含まれます。
- Red Hat Virtualization Manager マシン 1 台。Manager は通常物理サーバーにデプロイされます。仮想マシン上にデプロイすることも可能ですが、その仮想マシンは別の環境でホストされていなければなりません。Manager は Red Hat Enterprise Linux 8 上で実行する必要があります。
- 仮想マシンの高可用性には、最小でホストが 2 台。Red Hat Enterprise Linux ホストまたは Red Hat Virtualization Host (RHVH) を使用することができます。VDSM (ホストエージェント) は全ホストで実行され、Red Hat Virtualization Manager との通信を円滑に行います。
- ストレージサービスを 1 つ。使用するストレージタイプに応じて、ローカルまたはリモートサーバーでホストすることができます。ストレージサービスは全ホストからアクセスできるようにする必要があります。
図1.2 スタンドアロンの Manager の Red Hat Virtualization アーキテクチャー
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