第4章 オフラインインストールプロセスを使用した Discovery コンテナーのインストール
オフラインインストールプロセスは、インターネットにアクセスできないシステム (一般に、切断された、オフライン、またはエアギャップ環境とも呼ばれる) から Discovery を実行する場合に必要です。Discovery のオフラインインストールプロセス中に、接続されたシステム (インターネットに接続されている システム) でいくつかの手順を完了する必要があります。これらの手順には、Red Hat Ecosystem Catalog Web サイトからコンテナーイメージを取得してから、Discovery サーバーとして使用するオフラインシステムにイメージを転送することが含まれます。また、Discovery コンテナーのインストール、環境の設定、および始動のためのステップを、オフライン システムで完了します。
非接続のインストールプロセスでは、Podman を使用して Discovery サーバーのコンテナーをインストールします。システムに Podman をインストールするには sudo 権限が必要です。ただし、sudo
を使用して、または root
ユーザーとして Discovery サーバーを実行しないでください。
前提条件
- 開始する前に、すべてのハードウェア、ソフトウェア、および環境の前提条件がインストールされ、設定されていることを確認してください。前提条件の詳細は、Discovery の前提条件のインストール を参照してください。
手順
オフラインインストールプロセスで Discovery をインストールするには、次のタスクを実行します。
接続されたシステムから、一連のコマンドを実行します。
- コンテナーイメージにアクセスしてダウンロードします。
オフラインシステムから、一連のコマンドを実行します。
- コンテナーイメージをオフラインシステムに転送します。
- Discovery サーバーコンテナーをインストール、設定、および起動します。
4.1. オフラインインストール用の Discovery データベースとサーバーコンテナーイメージのインストール
Discovery サーバーの非接続インストール中は、接続されたシステムから開始して Podman コンテナー管理ツールをインストールし、Red Hat Ecosystem Catalog Web サイトで Discovery コンテナーイメージを取得します。次に、それらのコンテナーイメージを、Discovery を実行する非接続システムに転送し、その非接続システムに Podman をインストールし、Discovery を設定して、Discovery アプリケーションを起動します。
前提条件
- Discovery コンテナーイメージをダウンロードする接続システムがインターネットに接続されている。
- 接続されたシステムは、Red Hat Ecosystem Catalog に接続できる。
-
使用している非接続システムは
dnf
を介して Red Hat 標準パッケージをインストールできる必要があります。
手順
Discovery サーバーを非接続インストールプロセスでインストールするには、以下の手順に従います。
接続されたシステムで、以下を行います。
Red Hat Ecosystem Catalog (registry.redhat.io Web サイト) にログインします。プロンプトが表示されたら、Red Hat カスタマーポータルアカウントの認証情報を入力します。
podman login registry.redhat.io
Discovery コンテナーイメージをプルし、
.tar.gz
ファイルとして保存します。podman pull registry.redhat.io/discovery/discovery-ui-rhel9:1.11 registry.redhat.io/discovery/discovery-server-rhel9:1.11 registry.redhat.io/rhel9/postgresql-15:latest registry.redhat.io/rhel9/redis-6:latest podman save --multi-image-archive registry.redhat.io/discovery/discovery-ui-rhel9:1.11 registry.redhat.io/discovery/discovery-server-rhel9:1.11 registry.redhat.io/rhel9/postgresql-15:latest registry.redhat.io/rhel9/redis-6:latest | gzip > discovery-images.tar.gz
オフラインシステムで、以下を行います。
-
選択した転送方法を使用して、Discovery をインストールする非接続システムに、
discovery-images.tar.gz
を転送します。 コンテナーイメージを Podman のローカルストレージに読み込みます。
podman load -i discovery-images.tar.gz
Discovery インストーラーを取得するには、次のコマンドを実行します。
sudo subscription-manager repos --enable <repository> sudo dnf install -y discovery-installer
注記上記のコマンドで、<repository> を次の値に置き換えます。
-
Red Hat Enterprise Linux 8 では、<repository> を
discovery-1-for-rhel-8-x86_64-rpms
に置き換えます。 -
Red Hat Enterprise Linux 9 では、<repository> を
discovery-1-for-rhel-9-x86_64-rpms
に置き換えます。
-
Red Hat Enterprise Linux 8 では、<repository> を
以下のコマンドを実行して Discovery インストーラーを実行します。
discovery-installer install
注記discovery-installer install
コマンドを初めて実行すると、サーバーのパスワードを入力するよう求められます。これは Discovery にログインするときに使用するパスワードです。Discovery アプリケーションを起動します。
systemctl --user start discovery-app
注記初めて Discovery を実行する場合、完了するまでに時間がかかることがあります。製品の状態をより詳しく把握するには、次のコマンドを実行して、Discovery の初回実行時に、より詳細なデータを確認できます。
systemctl --user status discovery-app podman ps -a
journalctl -t discovery-app journalctl -t discovery-server
podman logs --since 1m -f discovery-server