第9章 bootc イメージビルド時の FIPS モードの有効化
FIPS には暗号化操作の標準が含まれています。bootc イメージのビルド時に FIPS モードを有効にすると、FIPS 承認済みモジュールのみを使用するようにシステムを設定できます。FIPS モードを有効にするには、2 つの方法があります。
-
bootc-image-builder
ツールを使用する場合は、Containerfile で FIPS 暗号化ポリシーを有効にする必要があります。 -
Anaconda インストールを実行するときに、Containerfile で FIPS 暗号化ポリシーを有効にするのに加えて、ブート時に
fips=1
カーネル引数を追加する必要があります。
FIPS dracut モジュールがベースイメージに組み込まれています。このモジュールのデフォルトは、bootc install-to-filesystem
の boot=UUID= karg
です。
9.1. bootc-image-builder を使用した FIPS モードの有効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
bootc-image-builder
または bootc install to-disk
を使用してディスクイメージを作成し、イメージビルド時にカスタムの Containerfile を引数として渡すことで FIPS モードを有効にします。
前提条件
- ホストマシンに Podman がインストールされている。
-
ホストマシンに
virt-install
がインストールされている。 -
bootc-image-builder
ツールを実行し、コンテナーを--privileged
モードで実行して、イメージをビルドするための root アクセスがある。
手順
01-fips.toml
を作成して FIPS の有効化を設定します。次に例を示します。Enable FIPS
# Enable FIPS kargs = ["fips=1"]
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次の手順で Containerfile を作成して、
fips=1
カーネル引数を有効にします。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow カレントディレクトリーの
Containerfile
を使用して、bootc<image>
と互換性のあるベースディスクイメージを作成します。podman build -t quay.io/<namespace>/<image>:<tag> .
$ podman build -t quay.io/<namespace>/<image>:<tag> .
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検証
システムにログインした後、FIPS モードが有効になっていることを確認します。
cat /proc/sys/crypto/fips_enabled 1 update-crypto-policies --show FIPS
$ cat /proc/sys/crypto/fips_enabled 1 $ update-crypto-policies --show FIPS
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