4.2. OADP features and plugins
OpenShift API for Data Protection (OADP) 機能は、アプリケーションをバックアップおよび復元するためのオプションを提供します。
デフォルトのプラグインにより、Velero は特定のクラウドプロバイダーと統合し、OpenShift Container Platform リソースをバックアップおよび復元できます。
4.2.1. OADP の機能
OpenShift API for Data Protection (OADP) は、以下の機能をサポートします。
- バックアップ
OADP を使用して OpenShift Platform 上のすべてのアプリケーションをバックアップしたり、タイプ、namespace、またはラベルでリソースをフィルターしたりできます。
OADP は、Kubernetes オブジェクトと内部イメージをアーカイブファイルとしてオブジェクトストレージに保存することにより、それらをバックアップします。OADP は、ネイティブクラウドスナップショット API または Container Storage Interface (CSI) を使用してスナップショットを作成することにより、永続ボリューム (PV) をバックアップします。スナップショットをサポートしないクラウドプロバイダーの場合、OADP は Restic を使用してリソースと PV データをバックアップします。
注記バックアップと復元を成功させるには、アプリケーションのバックアップから Operator を除外する必要があります。
- 復元
バックアップからリソースと PV を復元できます。バックアップ内のすべてのオブジェクトを復元することも、復元されたオブジェクトを namespace、PV、またはラベルでフィルタリングすることもできます。
注記バックアップと復元を成功させるには、アプリケーションのバックアップから Operator を除外する必要があります。
- スケジュール
- 指定した間隔でバックアップをスケジュールできます。
- フック
-
フックを使用して、Pod 上のコンテナーでコマンドを実行できます。たとえば、
fsfreeze
を使用してファイルシステムをフリーズできます。バックアップまたは復元の前または後に実行するようにフックを設定できます。復元フックは、init コンテナーまたはアプリケーションコンテナーで実行できます。
4.2.2. OADP プラグイン
OpenShift API for Data Protection (OADP) は、バックアップおよびスナップショット操作をサポートするためにストレージプロバイダーと統合されたデフォルトの Velero プラグインを提供します。Velero プラグインに基づいて カスタムプラグイン を作成できます。
OADP は、OpenShift Container Platform リソースバックアップ、OpenShift Virtualization リソースバックアップ、および Container Storage Interface (CSI) スナップショット用のプラグインも提供します。
OADP プラグイン | 機能 | ストレージの場所 |
---|---|---|
| Kubernetes オブジェクトをバックアップし、復元します。 | AWS S3 |
スナップショットを使用してボリュームをバックアップおよび復元します。 | AWS EBS | |
| Kubernetes オブジェクトをバックアップし、復元します。 | Microsoft Azure Blob ストレージ |
スナップショットを使用してボリュームをバックアップおよび復元します。 | Microsoft Azure マネージドディスク | |
| Kubernetes オブジェクトをバックアップし、復元します。 | Google Cloud Storage |
スナップショットを使用してボリュームをバックアップおよび復元します。 | Google Compute Engine ディスク | |
| OpenShift Container Platform リソースをバックアップおよび復元します。[1] | オブジェクトストア |
| OpenShift Virtualization リソースをバックアップおよび復元します。[2] | オブジェクトストア |
| CSI スナップショットを使用して、ボリュームをバックアップおよび復元します。[3] | CSI スナップショットをサポートするクラウドストレージ |
- 必須。
- 仮想マシンディスクは CSI スナップショットまたは Restic でバックアップされます。
-
csi
プラグインは、Velero CSI ベータスナップショット API を使用します。
4.2.3. OADP Velero プラグインについて
Velero のインストール時に、次の 2 種類のプラグインを設定できます。
- デフォルトのクラウドプロバイダープラグイン
- カスタムプラグイン
どちらのタイプのプラグインもオプションですが、ほとんどのユーザーは少なくとも 1 つのクラウドプロバイダープラグインを設定します。
4.2.3.1. デフォルトの Velero クラウドプロバイダープラグイン
デプロイメント中に oadp_v1alpha1_dpa.yaml
ファイルを設定するときに、次のデフォルトの Velero クラウドプロバイダープラグインのいずれかをインストールできます。
-
aws
(Amazon Web Services) -
gcp
(Google Cloud Platform) -
azure
(Microsoft Azure) -
openshift
(OpenShift Velero プラグイン) -
csi
(Container Storage Interface) -
kubevirt
(KubeVirt)
デプロイメント中に oadp_v1alpha1_dpa.yaml
ファイルで目的のデフォルトプラグインを指定します。
ファイルの例:
次の .yaml
ファイルは、openshift
、aws
、azure
、および gcp
プラグインをインストールします。
apiVersion: oadp.openshift.io/v1alpha1 kind: DataProtectionApplication metadata: name: dpa-sample spec: configuration: velero: defaultPlugins: - openshift - aws - azure - gcp
4.2.3.2. カスタム Velero プラグイン
デプロイメント中に oadp_v1alpha1_dpa.yaml
ファイルを設定するときに、プラグインの image
と name
を指定することにより、カスタム Velero プラグインをインストールできます。
デプロイメント中に oadp_v1alpha1_dpa.yaml
ファイルで目的のカスタムプラグインを指定します。
ファイルの例:
次の .yaml
ファイルは、デフォルトの openshift
、azure
、および gcp
プラグインと、イメージ quay.io/example-repo/custom-velero-plugin
を持つ custom-plugin-example
という名前のカスタムプラグインをインストールします。
apiVersion: oadp.openshift.io/v1alpha1 kind: DataProtectionApplication metadata: name: dpa-sample spec: configuration: velero: defaultPlugins: - openshift - azure - gcp customPlugins: - name: custom-plugin-example image: quay.io/example-repo/custom-velero-plugin