レジストリー
OpenShift Container Platform のレジストリーの設定
概要
第1章 OpenShift イメージレジストリーの概要
OpenShift Container Platform はイメージをソースコードからビルドし、そのイメージをデプロイしてライフサイクルを管理できます。OpenShift Container Platform は、OpenShift Container Platform 環境にデプロイできる内部の統合コンテナーイメージレジストリーを提供しており、ここからイメージをローカルで管理できます。この概要には、OpenShift イメージレジストリーに重点を置いた、OpenShift Container Platform で一般的に使用されるレジストリーの参照情報およびリンクが含まれます。
1.1. OpenShift イメージレジストリーの共通用語集
この用語集では、レジストリーコンテンツで使用される一般的な用語を定義しています。
- コンテナー
- ソフトウェアとそのすべての依存関係を構成する軽量で実行可能なイメージ。コンテナーはオペレーティングシステムを仮想化するため、データセンター、パブリッククラウドまたはプライベートクラウド、ローカルホストでコンテナーを実行できます。
- Image Registry Operator
-
Image Registry Operator は
openshift-image-registry
namespace で実行し、その場所のレジストリーインスタンスを管理します。 - イメージリポジトリー
- イメージリポジトリーは、関連するコンテナーイメージおよびイメージを特定するタグのコレクションです。
- ミラーレジストリー
- ミラーレジストリーは、OpenShift Container Platform イメージのミラーを保持するレジストリーです。
- namespace
- namespace は、単一クラスター内のリソースのグループを分離します。
- Pod
- Pod は、Kubernetes における最小の論理単位です。Pod は、ワーカーノードで実行される 1 つ以上のコンテナーで構成されます。
- プライベートレジストリー
- レジストリーは、コンテナーイメージレジストリー API を実装するサーバーです。プライベートレジストリーは、ユーザーがそのコンテンツにアクセスするのに認証が必要なレジストリーです。
- 公開レジストリー
- レジストリーは、コンテナーイメージレジストリー API を実装するサーバーです。公開レジストリーは、その内容を公に提供するレジストリーです。
- Quay.io
- Red Hat により提供および維持されるパブリックな Red Hat Quay Container Registry インスタンスであり、ほとんどのコンテナーイメージと Operator を OpenShift Container Platform クラスターに提供します。
- OpenShift イメージレジストリー
- OpenShift イメージレジストリーは、イメージを管理するために OpenShift Container Platform により提供されるレジストリーです。
- レジストリー認証
- プライベートイメージリポジトリーとの間でイメージをプッシュおよびプルするには、レジストリーで認証情報を使用してユーザーを認証する必要があります。
- ルート
- サービスを公開して、OpenShift Container Platform インスタンス外のユーザーおよびアプリケーションから Pod へのネットワークアクセスを許可します。
- スケールダウン
- レプリカの数を減らすことを意味します。
- スケールアップ
- レプリカの数を増やすことを意味します。
- サービス
- サービスは、一連の Pod で実行中のアプリケーションを公開します。
1.2. 統合 OpenShift イメージレジストリー
OpenShift Container Platform は、クラスター上の標準ワークロードとして実行される組み込みコンテナーイメージレジストリーを提供します。このレジストリーはインフラストラクチャー Operator によって設定され、管理されます。また、追加設定なしで使用できる、ワークロードを実行するイメージの管理を目的とするソリューションを提供し、既存のクラスターインフラストラクチャーの上部で実行されます。このレジストリーは、他のクラスターワークロードのようにスケールアップまたはスケールダウンでき、特定のインフラストラクチャーのプロビジョニングを必要としません。さらに、クラスターのユーザー認証および認可システムに統合されるため、イメージを作成および取得するためのアクセスは、イメージリソースでユーザーのパーミッションを定義することで制御できます。
通常、レジストリーはクラスター上にビルドされたイメージの公開ターゲットとして、またクラスター上で実行されるワークロードのイメージのソースとして使用されます。新規イメージがレジストリーにプッシュされると、その旨がクラスターに通知されます。他のコンポーネントは、更新されたイメージに対して応答したり、それを使用したりできます。
イメージデータは 2 つの場所に保存されます。実際のイメージデータは、クラウドストレージまたはファイルシステムボリュームなどの設定可能なストレージの場所に格納されます。標準のクラスター API によって公開され、アクセス制御の実行に使用されるイメージメタデータは、標準的な API リソース、特にイメージおよびイメージストリームとして保存されます。
1.3. サードパーティーレジストリー
OpenShift Container Platform はサードパーティーレジストリーからのイメージを使用してコンテナーを作成できますが、これらのレジストリーは統合 OpenShift イメージレジストリーと同じイメージ通知をサポートする可能性はほぼありません。このため、OpenShift Container Platform はイメージストリームの作成時にリモートレジストリーからタグをフェッチします。フェッチされたタグを更新するには、oc import-image <stream>
を実行します。新規イメージが検出されると、記述したビルドとデプロイメントの応答が生じます。
1.3.1. 認証
OpenShift Container Platform はユーザーが指定する認証情報を使用してプライベートイメージリポジトリーにアクセスするためにレジストリーと通信できます。これにより、OpenShift Container Platform はイメージのプッシュ/プルをプライベートリポジトリーへ/から実行できます。
1.3.1.1. Podman を使用したレジストリー認証
一部のコンテナーイメージレジストリーではアクセス認証が必要です。Podman は、コンテナーおよびコンテナーイメージを管理し、イメージレジストリーと対話するためのオープンソースツールです。Podman を使用して、認証情報の認証、レジストリーイメージのプル、ローカルファイルシステムへのローカルイメージの保存を行なえます。以下は、Podman でレジストリーを認証する一般的な例です。
手順
- Red Hat Ecosystem Catalog を使用して Red Hat リポジトリーから特定のコンテナーイメージを検索し、必要なイメージを選択します。
- Get this image をクリックして、コンテナーイメージのコマンドを見つけます。
次のコマンドを実行してログインし、ユーザー名とパスワードを入力して認証を受けます。
$ podman login registry.redhat.io Username:<your_registry_account_username> Password:<your_registry_account_password>
以下のコマンドを実行してイメージをダウンロードし、ローカルに保存します。
$ podman pull registry.redhat.io/<repository_name>
1.4. Red Hat Quay レジストリー
エンタープライズ向けの高品質なコンテナーイメージレジストリーが必要な場合、Red Hat Quay をホストされたサービスとして、また独自のデータセンターやクラウド環境にインストールするソフトウェアとして使用できます。Red Hat Quay の高度な機能には、geo レプリケーション、イメージのスキャニング、およびイメージのロールバック機能が含まれます。
Quay.io サイトにアクセスし、独自のホストされた Quay レジストリーアカウントをセットアップします。その後、Quay チュートリアルに従って Quay レジストリーにログインし、イメージの管理を開始します。
Red Hat Quay レジストリーへのアクセスは、任意のリモートコンテナーイメージレジストリーと同様に OpenShift Container Platform から実行できます。
1.5. 認証が有効な Red Hat レジストリー
Red Hat Ecosystem Catalog のコンテナーイメージのセクションで利用可能なすべてのコンテナーイメージはイメージレジストリーの registry.redhat.io
でホストされます。
レジストリー registry.redhat.io
では、イメージおよび OpenShift Container Platform でホストされるコンテンツへのアクセスに認証が必要です。新規レジストリーへの移行後も、既存レジストリーはしばらく利用可能になります。
OpenShift Container Platform はイメージを registry.redhat.io
からプルするため、これを使用できるようにクラスターを設定する必要があります。
新規レジストリーは、以下の方法を使用して認証に標準の OAuth メカニズムを使用します。
- 認証トークン。管理者によって生成されるこれらのトークンは、コンテナーイメージレジストリーに対する認証機能をシステムに付与するサービスアカウントです。サービスアカウントはユーザーアカウントの変更による影響を受けないため、トークンを使用する認証方法の信頼性は高く、復元力もあります。これは、実稼働クラスター用にサポートされている唯一の認証オプションです。
-
Web ユーザー名およびパスワード。これは、
access.redhat.com
などのリソースへのログインに使用する標準的な認証情報のセットです。OpenShift Container Platform でこの認証方法を使用することはできますが、これは実稼働デプロイメントではサポートされません。この認証方法の使用は、OpenShift Container Platform 外のスタンドアロンのプロジェクトに制限されます。
ユーザー名およびパスワード、または認証トークンのいずれかの認証情報を使用して podman login
を使用し、新規レジストリーのコンテンツにアクセスします。
すべてのイメージストリームは、インストールプルシークレットを使用して認証を行う新規レジストリーを参照します。
認証情報は以下のいずれかの場所に配置する必要があります。
-
openshift
namespace。openshift
namespace のイメージストリームがインポートできるように、認証情報はopenshift
namespace に配置してください。 - ホスト。Kubernetes でイメージをプルする際にホストの認証情報を使用するため、認証情報はホスト上に配置してください。
第2章 OpenShift Container Platform の Image Registry Operator
2.1. クラウドプラットフォームおよび OpenStack のイメージレジストリー
Image Registry Operator は、OpenShift イメージレジストリーの単一インスタンスをインストールし、レジストリーストレージのセットアップを含むすべてのレジストリー設定を管理します。
ストレージは、AWS、Azure、GCP、IBM®、または OpenStack に installer-provisioned infrastructure クラスターをインストールする場合にのみ自動的に設定されます。
installer-provisioned infrastructure クラスターを AWS、Azure、GCP、IBM®、または OpenShift でインストールまたはアップグレードする場合、Image Registry Operator は spec.storage.managementState
パラメーターを Managed
に設定します。spec.storage.managementState
パラメーターが Unmanaged
に設定されている場合、Image Registry Operator はストレージに関連するアクションを実行しません。
コントロールプレーンのデプロイ後、Operator はクラスターで検出される設定に基づいてデフォルトの configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースインスタンスを作成します。
完全な configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースを定義するために利用できる十分な情報がない場合、不完全なリソースが定義され、Operator は不足分を示す情報を使用してリソースのステータスを更新します。
Image Registry Operator は openshift-image-registry
namespace で実行し、その場所のレジストリーインスタンスも管理します。レジストリーのすべての設定およびワークロードリソースはその namespace に置かれます。
プルーナーを管理するための Image Registory Operator の動作は、Image Registory Operator の ClusterOperator
オブジェクトで指定される managementState
とは独立しています。Image Registory Operator が Managed
の状態ではない場合、イメージプルーナーは Pruning
カスタムリソースで設定および管理できます。
ただし、Image Registory Operator の managementState
は、デプロイされたイメージプルーナージョブの動作を変更します。
-
Managed
: イメージプルーナーの--prune-registry
フラグはtrue
に設定されます。 -
Removed
: イメージプルーナーの--prune-registry
フラグはfalse
に設定されます。つまり、etcd のイメージメタデータのみプルーニングされます。
2.2. ベアメタル、Nutanix、および vSphere 上のイメージレジストリー
2.2.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift Image Registry Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、Image Registry Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。これが完了したら、ストレージを設定する必要があります。
2.3. アベイラビリティーゾーン全体での Image Registry Operator のディストリビューション
Image Registry Operator のデフォルト設定は、イメージレジストリー Pod をトポロジーゾーン全体に分散し、すべての Pod が影響を受ける完全なゾーンに障害が発生した場合のリカバリー時間を防ぎます。
Image Registry Operator は、ゾーン関連のトポロジー制約でデプロイされる場合に、デフォルトで以下に設定されます。
ゾーン関連のトポロジー制約を使用してデプロイされた Image Registry Operator
topologySpreadConstraints: - labelSelector: matchLabels: docker-registry: default maxSkew: 1 topologyKey: kubernetes.io/hostname whenUnsatisfiable: DoNotSchedule - labelSelector: matchLabels: docker-registry: default maxSkew: 1 topologyKey: node-role.kubernetes.io/worker whenUnsatisfiable: DoNotSchedule - labelSelector: matchLabels: docker-registry: default maxSkew: 1 topologyKey: topology.kubernetes.io/zone whenUnsatisfiable: DoNotSchedule
Image Registry Operator は、ベアメタルおよび vSphere インスタンスに適用されるゾーン関連のトポロジー制約なしでデプロイされた場合、デフォルトで次のようになります。
ゾーン関連のトポロジー制約を使用せずにデプロイされた Image Registry Operator
topologySpreadConstraints: - labelSelector: matchLabels: docker-registry: default maxSkew: 1 topologyKey: kubernetes.io/hostname whenUnsatisfiable: DoNotSchedule - labelSelector: matchLabels: docker-registry: default maxSkew: 1 topologyKey: node-role.kubernetes.io/worker whenUnsatisfiable: DoNotSchedule
クラスター管理者は、configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
仕様ファイルを設定することで、デフォルトの topologySpreadConstraints
をオーバーライドできます。その場合、指定した制約のみが適用されます。
2.4. 関連情報
2.5. Image Registry Operator の設定パラメーター
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースは以下の設定パラメーターを提供します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
|
|
|
レジストリーインスタンスの
|
| デフォルトで生成されるアップロードのセキュリティーを保護するためにレジストリーで必要な値。 |
|
次の
|
| マスター API およびアップストリームレジストリーの呼び出し時に使用されるプロキシーを定義します。 |
|
アフィニティー設定では、 |
|
|
| レジストリーインスタンスが新規イメージのプッシュや既存イメージの削除の試行を拒否するかどうかを示します。 |
| API 要求の制限の詳細。指定されたレジストリーインスタンスが追加リソースをキューに入れる前に処理する並列要求の数を制御します。 |
|
外部ルートがデフォルトのホスト名を使用して定義されるかどうかを決定します。これが有効にされている場合、ルートは re-encrypt 暗号を使用します。デフォルトは |
| 作成する追加ルートの配列。ルートにホスト名および証明書を指定します。 |
|
イメージレジストリーのデプロイメントのロールアウトストラテジーを定義します。デフォルトは |
| レジストリーのレプリカ数。 |
|
バックエンドにリダイレクトするのではなく、レジストリーを介してすべてのデータをルーティングするかどうかを制御します。デフォルトは |
|
Image Registry Operator は、AWS または Azure の installer-provisioned infrastructure を使用してクラスターの新規インストールまたはアップグレード時に
|
2.6. イメージレジストリーのデフォルトルートをカスタムリソース定義 (Custom Resource Definition) で有効にする
OpenShift Container Platform では、Registry
Operator は OpenShift イメージレジストリー機能を制御します。Operator は、configs.imageregistry.operator.openshift.io
カスタムリソース定義 (CRD) で定義されます。
イメージレジストリーのデフォルトルートを自動的に有効にする必要がある場合は、Image Registry Operator CRD のパッチを適用します。
手順
Image Registry Operator CRD にパッチを適用します。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type merge -p '{"spec":{"defaultRoute":true}}'
2.7. イメージレジストリーアクセス用の追加トラストストアの設定
image.config.openshift.io/cluster
カスタムリソースには、イメージレジストリーのアクセス時に信頼される追加の認証局が含まれる config map への参照を含めることができます。
前提条件
- 認証局 (CA) は PEM でエンコードされている。
手順
openshift-config
namespace で config map を作成し、image.config.openshift.io
カスタムリソースの AdditionalTrustedCA
でその名前を使用して、外部レジストリーにアクセスするときに信頼する必要がある追加の CA を提供できます。
config map のキーは、この CA を信頼するポートがあるレジストリーのホスト名であり、値は各追加レジストリー CA が信頼する証明書のコンテンツです。
イメージレジストリー CA の config map の例
apiVersion: v1
kind: ConfigMap
metadata:
name: my-registry-ca
data:
registry.example.com: |
-----BEGIN CERTIFICATE-----
...
-----END CERTIFICATE-----
registry-with-port.example.com..5000: | 1
-----BEGIN CERTIFICATE-----
...
-----END CERTIFICATE-----
- 1
- レジストリーにポートがある場合 (例:
registry-with-port.example.com:5000
)、:
は..
に置き換える必要があります。
以下の手順で追加の CA を設定できます。
追加の CA を設定するには、以下を実行します。
$ oc create configmap registry-config --from-file=<external_registry_address>=ca.crt -n openshift-config
$ oc edit image.config.openshift.io cluster
spec: additionalTrustedCA: name: registry-config
2.8. Image Registry Operator のストレージ認証情報の設定
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースの他にも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによってストレージの認証情報の設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator が使用するデフォルト認証情報をオーバーライドします。
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=KEY1=value1 --from-literal=KEY2=value2 --namespace openshift-image-registry
2.9. 関連情報
第3章 レジストリーのセットアップおよび設定
3.1. AWS の user-provisioned infrastructure のレジストリーの設定
3.1.1. Image Registry Operator のシークレットの設定
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator が使用するデフォルト認証情報をオーバーライドします。
AWS ストレージの S3 の場合、シークレットには以下のキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY
-
REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=myaccesskey --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=mysecretkey --namespace openshift-image-registry
3.1.2. user-provisioned infrastructure を使用した AWS のレジストリーストレージの設定
インストール時に、Amazon S3 バケットを作成するにはクラウド認証情報を使用でき、レジストリー Operator がストレージを自動的に設定します。
レジストリー Operator が S3 バケットを作成できず、ストレージを自動的に設定する場合、以下の手順により S3 バケットを作成し、ストレージを設定することができます。
前提条件
- user-provisioned infrastructure を使用した AWS 上にクラスターがある。
Amazon S3 ストレージの場合、シークレットには以下のキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY
-
REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY
-
手順
レジストリー Operator が S3 バケットを作成できず、ストレージを自動的に設定する場合は、以下の手順を使用してください。
- バケットライフサイクルポリシー を設定し、1 日以上経過している未完了のマルチパートアップロードを中止します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
設定例
storage: s3: bucket: <bucket-name> region: <region-name>
AWS でレジストリーイメージのセキュリティーを保護するには、S3 バケットに対して パブリックアクセスのブロック を実行します。
3.1.3. AWS S3 の Image Registry Operator 設定パラメーター
以下の設定パラメーターは AWS S3 レジストリーストレージで利用できます。
イメージレジストリーの spec.storage.s3
設定パラメーターには、バックエンドストレージに AWS S3 サービスを使用するようにレジストリーを設定するための情報が保持されます。詳細は、S3 ストレージドライバーのドキュメント を参照してください。
パラメーター | 説明 |
---|---|
| バケットは、レジストリーのデータを保存するバケット名です。これはオプションであり、指定されていない場合は生成されます。 |
| リージョンはバケットが存在する AWS リージョンです。これはオプションであり、インストール済みの AWS リージョンに基づいて設定されます。 |
| RegionEndpoint は、S3 互換のストレージサービスのエンドポイントです。これは、指定されるリージョンに応じてオプションおよびデフォルトになります。 |
| VirtualHosted は、カスタム RegionEndpoint で S3 仮想ホストスタイルのバケットパスの使用を有効にします。これはオプションであり、デフォルトは false です。 このパラメーターを設定して、OpenShift Container Platform を非表示のリージョンにデプロイします。 |
| encrypt は、イメージが暗号化された形式で保存されるかどうかを指定します。これはオプションであり、デフォルトは false です。 |
| KeyID は、暗号化に使用する KMS キー ID です。これはオプションです。encrypt は true である必要があります。そうでない場合、このパラメーターは無視されます。 |
| CloudFront は Amazon Cloudfront をレジストリーでストレージミドルウェアとして設定します。これはオプションです。 |
|
|
regionEndpoint
パラメーターの値を Rados Gateway の URL に設定する場合、明示的なポートを指定してはなりません。以下に例を示します。
regionEndpoint: http://rook-ceph-rgw-ocs-storagecluster-cephobjectstore.openshift-storage.svc.cluster.local
3.2. GCP の user-provisioned infrastructure のレジストリーの設定
3.2.1. Image Registry Operator のシークレットの設定
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator が使用するデフォルト認証情報をオーバーライドします。
GCP ストレージ上の GCS の場合、シークレットには、GCP が提供する認証情報ファイルの内容に相当するキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-file=REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE=<path_to_keyfile> --namespace openshift-image-registry
3.2.2. user-provisioned infrastructure を使用して GCP のレジストリーストレージを設定する
Registry Operator が Google Cloud Platform (GCP) バケットを作成できない場合は、ストレージメディアを手動でセットアップし、レジストリーのカスタムリソース (CR) で設定を行う必要があります。
前提条件
- user-provisioned infrastructure を持つ GCP 上のクラスター。
- GCP のレジストリーストレージを設定するには、レジストリー Operator クラウド認証情報を指定する必要があります。
GCP ストレージ上の GCS の場合、シークレットには、GCP が提供する認証情報ファイルの内容に相当するキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_GCS_KEYFILE
-
手順
- 経過した未完了のマルチパートアップロードを中止するための Object Lifecycle Management ポリシー を設定します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
設定例
# ... storage: gcs: bucket: <bucket-name> projectID: <project-id> region: <region-name> # ...
public access prevention を設定することにより、Google Cloud Storage バケットを使用するレジストリーイメージを保護できます。
3.2.3. GCP GCS の Image Registry Operator 設定パラメーター。
以下の設定パラメーターは、GCP GCS レジストリーストレージに利用できます。
パラメーター | 説明 |
---|---|
| バケットは、レジストリーのデータを保存するバケット名です。これはオプションであり、指定されていない場合は生成されます。 |
| リージョンは、バケットが存在する GCS の場所です。これはオプションであり、インストールされている GCS リージョンに基づいて設定されます。 |
| ProjectID は、このバケットが関連付けられる必要がある GCP プロジェクトのプロジェクト ID です。これはオプションです。 |
| KeyID は、暗号化に使用する KMS キー ID です。バケットは GCP でデフォルトで暗号化されているため、これはオプションになります。これにより、カスタム暗号化キーを使用できます。 |
3.3. OpenStack user-provisioned infrastructure のレジストリーの設定
独自の Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) インフラストラクチャーで実行されるクラスターのレジストリーを設定できます。
3.3.1. Image Registry Operator のリダイレクト設定
リダイレクトを無効にすることで、OpenShift Container Platform クラスタービルドなどのクライアントや開発者マシンなどの外部システムが、Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) Swift ストレージから直接イメージをプルするためにリダイレクトされるかどうかを制御するように、Image Registry Operator を設定できます。この設定はオプションであり、クライアントがストレージの SSL/TLS 証明書を信頼するかどうかにより異なります。
クライアントがストレージ証明書を信頼しない場合は、disableRedirect
オプションを true
に設定すると、トラフィックはイメージレジストリー経由でプロキシーされます。その場合、イメージレジストリーには、増大した不可を処理するために、より多くのリソース *特にネットワーク帯域幅) が必要になる可能性があります。
また、クライアントがストレージ証明書を信頼する場合、レジストリーはリダイレクトを許可できます。これにより、レジストリー自体でのリソース需要が削減されます。
一部のユーザーは、リダイレクトを無効にするのではなく、自己署名付き認証局 (CA) を信頼するようにクライアントを設定することを選択する場合があります。自己署名付き CA を使用している場合は、カスタム CA を信頼するか、リダイレクトを無効にするかを決定する必要があります。
手順
Swift ストレージに依存するのではなく、イメージレジストリーがトラフィックをプロキシーするようにするには、次のコマンドを実行して、
config.imageregistry
オブジェクトのspec.disableRedirect
フィールドの値をtrue
に変更します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"disableRedirect":true}}'
3.3.2. Image Registry Operator のシークレットの設定
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator が使用するデフォルト認証情報をオーバーライドします。
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) ストレージ上の Swift の場合、シークレットには次の 2 つのキーが含まれている必要があります。
-
REGISTRY_STORAGE_SWIFT_USERNAME
-
REGISTRY_STORAGE_SWIFT_PASSWORD
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_SWIFT_USERNAME=<username> --from-literal=REGISTRY_STORAGE_SWIFT_PASSWORD=<password> -n openshift-image-registry
3.3.3. user-provisioned infrastructure での RHOSP のレジストリーストレージ
Registry Operator が Swift バケットを作成できない場合は、ストレージメディアを手動でセットアップし、レジストリーのカスタムリソース (CR) で設定を行う必要があります。
前提条件
- user-provisioned infrastructure を備えた Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) 上のクラスター。
- RHOSP のレジストリーストレージを設定するには、レジストリー Operator クラウド認証情報を指定する必要があります。
RHOSP ストレージ上の Swift の場合、シークレットには次の 2 つのキーが含まれている必要があります。
-
REGISTRY_STORAGE_SWIFT_USERNAME
-
REGISTRY_STORAGE_SWIFT_PASSWORD
-
手順
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
設定例
# ... storage: swift: container: <container-id> # ...
3.3.4. RHOSP Swift の Image Registry Operator 設定パラメーター
以下の設定パラメーターは Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) Swift レジストリーストレージで利用できます。
パラメーター | 説明 |
---|---|
| 認証トークンを取得するための URL を定義します。この値はオプションです。 |
|
RHOSP の Auth バージョンを指定します (例: |
| レジストリーデータを保存する Swift コンテナーの名前を定義します。この値はオプションです。 |
| Identity v3 API の RHOSP ドメイン名を指定します。この値はオプションです。 |
| Identity v3 API の RHOSP ドメイン ID を指定します。この値はオプションです。 |
| レジストリーで使用される RHOSP テナント名を定義します。この値はオプションです。 |
| レジストリーで使用される RHOSP テナント ID を定義します。この値はオプションです。 |
| コンテナーが存在する RHOSP リージョンを定義します。この値はオプションです。 |
3.4. Azure user-provisioned infrastructure のレジストリーの設定
3.4.1. Image Registry Operator のシークレットの設定
configs.imageregistry.operator.openshift.io
および ConfigMap リソースのほかにも、openshift-image-registry
namespace 内の別のシークレットリソースによって設定が Operator に提供されます。
image-registry-private-configuration-user
シークレットは、ストレージのアクセスおよび管理に必要な認証情報を提供します。これは、デフォルト認証情報が見つからない場合に Operator が使用するデフォルト認証情報をオーバーライドします。
Azure レジストリーストレージの場合、シークレットには、Azure が提供する認証情報ファイルの内容に相当する値を持つキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY
手順
必要なキーが含まれる OpenShift Container Platform シークレットを作成します。
$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY=<accountkey> --namespace openshift-image-registry
3.4.2. Azure の場合のレジストリーストレージの設定
インストール時に、Azure Blob Storage を作成するにはクラウド認証情報を使用でき、レジストリー Operator がストレージを自動的に設定します。
前提条件
- user-provisioned infrastructure での Azure 上のクラスター。
- Azure のレジストリーストレージを設定するには、レジストリー Operator クラウド認証情報を指定する必要があります。
Azure ストレージの場合、シークレットには 1 つのキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY
-
手順
- Azure ストレージコンテナー を作成します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
設定例
storage: azure: accountName: <storage-account-name> container: <container-name>
3.4.3. Azure Government の場合のレジストリーストレージの設定
インストール時に、Azure Blob Storage を作成するにはクラウド認証情報を使用でき、レジストリー Operator がストレージを自動的に設定します。
前提条件
- Government リージョンの user-provisioned infrastructure での Azure 上のクラスター。
- Azure のレジストリーストレージを設定するには、レジストリー Operator クラウド認証情報を指定する必要があります。
Azure ストレージの場合、シークレットには 1 つのキーが含まれることが予想されます。
-
REGISTRY_STORAGE_AZURE_ACCOUNTKEY
-
手順
- Azure ストレージコンテナー を作成します。
configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
にストレージ設定を入力します。$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
設定例
storage: azure: accountName: <storage-account-name> container: <container-name> cloudName: AzureUSGovernmentCloud 1
- 1
cloudName
は、適切な Azure API エンドポイントで Azure SDK を設定するために使用できる Azure クラウド環境の名前。デフォルトでAzurePublicCloud
に設定されます。また、適切な認証情報を使用してcloudName
をAzureUSGovernmentCloud
、AzureChinaCloud
、またはAzureGermanCloud
に設定することもできます。
3.5. RHOSP のレジストリーの設定
3.5.1. RHOSP で実行されるクラスター上のカスタムストレージを使用したイメージレジストリーの設定
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) にクラスターをインストールした後に、特定のアベイラビリティーゾーンにある Cinder ボリュームをレジストリーストレージとして使用できます。
手順
YAML ファイルを作成して、使用するストレージクラスとアベイラビリティーゾーンを指定します。以下に例を示します。
apiVersion: storage.k8s.io/v1 kind: StorageClass metadata: name: custom-csi-storageclass provisioner: cinder.csi.openstack.org volumeBindingMode: WaitForFirstConsumer allowVolumeExpansion: true parameters: availability: <availability_zone_name>
注記OpenShift Container Platform では、選択したアベイラビリティーゾーンが存在するかどうかは確認されません。設定を適用する前に、アベイラビリティーゾーンの名前を確認してください。
コマンドラインから設定を適用します。
$ oc apply -f <storage_class_file_name>
出力例
storageclass.storage.k8s.io/custom-csi-storageclass created
ストレージクラスと
openshift-image-registry
namespace を使用する永続ボリュームクレーム (PVC) を指定する YAML ファイルを作成します。以下に例を示します。apiVersion: v1 kind: PersistentVolumeClaim metadata: name: csi-pvc-imageregistry namespace: openshift-image-registry 1 annotations: imageregistry.openshift.io: "true" spec: accessModes: - ReadWriteOnce volumeMode: Filesystem resources: requests: storage: 100Gi 2 storageClassName: <your_custom_storage_class> 3
コマンドラインから設定を適用します。
$ oc apply -f <pvc_file_name>
出力例
persistentvolumeclaim/csi-pvc-imageregistry created
イメージレジストリー設定の元の永続ボリューム要求は、新しい要求に置き換えます。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type 'json' -p='[{"op": "replace", "path": "/spec/storage/pvc/claim", "value": "csi-pvc-imageregistry"}]'
出力例
config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster patched
数分すると、設定が更新されます。
検証
レジストリーが定義したリソースを使用していることを確認するには、以下を実行します。
PVC クレーム値が PVC 定義で指定した名前と同じであることを確認します。
$ oc get configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster -o yaml
出力例
... status: ... managementState: Managed pvc: claim: csi-pvc-imageregistry ...
PVC のステータスが
Bound
であることを確認します。$ oc get pvc -n openshift-image-registry csi-pvc-imageregistry
出力例
NAME STATUS VOLUME CAPACITY ACCESS MODES STORAGECLASS AGE csi-pvc-imageregistry Bound pvc-72a8f9c9-f462-11e8-b6b6-fa163e18b7b5 100Gi RWO custom-csi-storageclass 11m
3.6. ベアメタルのレジストリーの設定
3.6.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift Image Registry Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、Image Registry Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。これが完了したら、ストレージを設定する必要があります。
3.6.2. イメージレジストリーの管理状態の変更
イメージレジストリーを起動するには、Image Registry Operator 設定の managementState
を Removed
から Managed
に変更する必要があります。
手順
managementState
Image Registry Operator 設定をRemoved
からManaged
に変更します。以下に例を示します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
3.6.3. イメージレジストリーストレージの設定
Image Registry Operator は、デフォルトストレージを提供しないプラットフォームでは最初は利用できません。インストール後に、レジストリー Operator を使用できるようにレジストリーをストレージを使用するように設定する必要があります。
実稼働クラスターに必要な永続ボリュームの設定に関する手順が示されます。該当する場合、空のディレクトリーをストレージの場所として設定する方法が表示されます。これは、実稼働以外のクラスターでのみ利用できます。
アップグレード時に Recreate
ロールアウトストラテジーを使用して、イメージレジストリーがブロックストレージタイプを使用することを許可するための追加の手順が提供されます。
3.6.3.1. ベアメタルおよび他の手動インストールの場合のレジストリーストレージの設定
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - ベアメタルなどの、手動でプロビジョニングされた Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ノードを使用するクラスターがある。
Red Hat OpenShift Data Foundation などのクラスターのプロビジョニングされた永続ストレージがある。
重要OpenShift Container Platform は、1 つのレプリカのみが存在する場合にイメージレジストリーストレージの
ReadWriteOnce
アクセスをサポートします。ReadWriteOnce
アクセスでは、レジストリーがRecreate
ロールアウト戦略を使用する必要もあります。2 つ以上のレプリカで高可用性をサポートするイメージレジストリーをデプロイするには、ReadWriteMany
アクセスが必要です。- 100 Gi の容量がある。
手順
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。注記共有ストレージを使用する場合は、外部からアクセスを防ぐためにセキュリティー設定を確認します。
レジストリー Pod がないことを確認します。
$ oc get pod -n openshift-image-registry -l docker-registry=default
出力例
No resources found in openshift-image-registry namespace
注記出力にレジストリー Pod がある場合は、この手順を続行する必要はありません。
レジストリー設定を確認します。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
出力例
storage: pvc: claim:
claim
フィールドを空のままにし、image-registry-storage
PVC の自動作成を可能にします。clusteroperator
ステータスを確認します。$ oc get clusteroperator image-registry
出力例
NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE MESSAGE image-registry 4.14 True False False 6h50m
イメージのビルドおよびプッシュを有効にするためにレジストリーが managed に設定されていることを確認します。
以下を実行します。
$ oc edit configs.imageregistry/cluster
次に、行を変更します。
managementState: Removed
次のように変更してください。
managementState: Managed
3.6.3.2. 実稼働以外のクラスターでのイメージレジストリーのストレージの設定
Image Registry Operator のストレージを設定する必要があります。実稼働用以外のクラスターの場合、イメージレジストリーは空のディレクトリーに設定することができます。これを実行する場合、レジストリーを再起動するとすべてのイメージが失われます。
手順
イメージレジストリーストレージを空のディレクトリーに設定するには、以下を実行します。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
警告実稼働用以外のクラスターにのみこのオプションを設定します。
Image Registry Operator がそのコンポーネントを初期化する前にこのコマンドを実行する場合、
oc patch
コマンドは以下のエラーを出して失敗します。Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
数分待機した後に、このコマンドを再び実行します。
3.6.3.3. ベアメタルの場合のブロックレジストリーストレージの設定
イメージレジストリーがクラスター管理者によるアップグレード時にブロックストレージタイプを使用できるようにするには、Recreate
ロールアウトストラテジーを使用できます。
ブロックストレージボリューム (または永続ボリューム) はサポートされますが、実稼働クラスターでのイメージレジストリーと併用することは推奨されません。レジストリーに複数のレプリカを含めることができないため、ブロックストレージにレジストリーが設定されているインストールに高可用性はありません。
イメージレジストリーでブロックストレージボリュームを使用することを選択した場合は、ファイルシステムの persistent volume claim (PVC) を使用する必要があります。
手順
次のコマンドを入力してイメージレジストリーストレージをブロックストレージタイプとして設定し、レジストリーにパッチを適用して
Recreate
ロールアウトストラテジーを使用し、1 つの (1
) レプリカのみで実行されるようにします。$ oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
ブロックストレージデバイスの PV をプロビジョニングし、そのボリュームの PVC を作成します。要求されたブロックボリュームは ReadWriteOnce (RWO) アクセスモードを使用します。
以下の内容で
pvc.yaml
ファイルを作成して VMware vSpherePersistentVolumeClaim
オブジェクトを定義します。kind: PersistentVolumeClaim apiVersion: v1 metadata: name: image-registry-storage 1 namespace: openshift-image-registry 2 spec: accessModes: - ReadWriteOnce 3 resources: requests: storage: 100Gi 4
次のコマンドを入力して、ファイルから
PersistentVolumeClaim
オブジェクトを作成します。$ oc create -f pvc.yaml -n openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、正しい PVC を参照するようにレジストリー設定を編集します。
$ oc edit config.imageregistry.operator.openshift.io -o yaml
出力例
storage: pvc: claim: 1
- 1
- カスタム PVC を作成することにより、
image-registry-storage
PVC のデフォルトの自動作成のclaim
フィールドを空のままにできます。
3.6.3.4. Red Hat OpenShift Data Foundation で Ceph RGW ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Ceph RGW ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージおよび Ceph RGW オブジェクトストレージを提供するために OpenShift Data Foundation Operator をインストールしている。
手順
ocs-storagecluster-ceph-rgw
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: rgwbucket namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: ocs-storagecluster-ceph-rgw generateBucketName: rgwbucket EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_ACCESS_KEY_ID}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_SECRET_ACCESS_KEY}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、
route
ホストを取得します。$ route_host=$(oc get route ocs-storagecluster-cephobjectstore -n openshift-storage --template='{{ .spec.host }}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Ceph RGW オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.6.3.5. Red Hat OpenShift Data Foundation で Noobaa ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Noobaa ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - OpenShift Data Foundation Operator をインストールして、オブジェクトストレージと Noobaa オブジェクトストレージを提供しました。
手順
openshift-storage.noobaa.io
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: noobaatest namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: openshift-storage.noobaa.io generateBucketName: noobaatest EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage noobaatest -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_ACCESS_KEY_ID:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_SECRET_ACCESS_KEY:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、ルートホストを取得します。
$ route_host=$(oc get route s3 -n openshift-storage -o=jsonpath='{.spec.host}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Nooba オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.6.4. Red Hat OpenShift Data Foundation で CephFS ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、CephFS ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
CephFS は persistent volume claim (PVC) ストレージを使用します。Ceph RGW や Noobaa など、他のオプションが利用可能な場合は、イメージレジストリーストレージに PVC を使用することは推奨しません。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージと CephFS ファイルストレージを提供するために、OpenShift Data Foundation Operator をインストールしました。
手順
cephfs
ストレージクラスを使用する PVC を作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: v1 kind: PersistentVolumeClaim metadata: name: registry-storage-pvc namespace: openshift-image-registry spec: accessModes: - ReadWriteMany resources: requests: storage: 100Gi storageClassName: ocs-storagecluster-cephfs EOF
次のコマンドを入力して、CephFS ファイルシステムストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","pvc":{"claim":"registry-storage-pvc"}}}}' --type=merge
3.6.5. 関連情報
3.7. vSphere のレジストリーの設定
3.7.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift Image Registry Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、Image Registry Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。これが完了したら、ストレージを設定する必要があります。
3.7.2. イメージレジストリーの管理状態の変更
イメージレジストリーを起動するには、Image Registry Operator 設定の managementState
を Removed
から Managed
に変更する必要があります。
手順
managementState
Image Registry Operator 設定をRemoved
からManaged
に変更します。以下に例を示します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
3.7.3. イメージレジストリーストレージの設定
Image Registry Operator は、デフォルトストレージを提供しないプラットフォームでは最初は利用できません。インストール後に、レジストリー Operator を使用できるようにレジストリーをストレージを使用するように設定する必要があります。
実稼働クラスターに必要な永続ボリュームの設定に関する手順が示されます。該当する場合、空のディレクトリーをストレージの場所として設定する方法が表示されます。これは、実稼働以外のクラスターでのみ利用できます。
アップグレード時に Recreate
ロールアウトストラテジーを使用して、イメージレジストリーがブロックストレージタイプを使用することを許可するための追加の手順が提供されます。
3.7.3.1. VMware vSphere のレジストリーストレージの設定
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
- クラスター管理者のパーミッション。
- VMware vSphere 上のクラスター。
Red Hat OpenShift Data Foundation など、クラスターのプロビジョニングされた永続ストレージ。
重要OpenShift Container Platform は、1 つのレプリカのみが存在する場合にイメージレジストリーストレージの
ReadWriteOnce
アクセスをサポートします。ReadWriteOnce
アクセスでは、レジストリーがRecreate
ロールアウト戦略を使用する必要もあります。2 つ以上のレプリカで高可用性をサポートするイメージレジストリーをデプロイするには、ReadWriteMany
アクセスが必要です。"100Gi" の容量が必要です。
重要テストにより、NFS サーバーを RHEL でコアサービスのストレージバックエンドとして使用することに関する問題が検出されています。これには、OpenShift Container レジストリーおよび Quay、メトリックストレージの Prometheus、およびロギングストレージの Elasticsearch が含まれます。そのため、コアサービスで使用される PV をサポートするために RHEL NFS を使用することは推奨されていません。
他の NFS の実装ではこれらの問題が検出されない可能性があります。OpenShift Container Platform コアコンポーネントに対して実施された可能性のあるテストに関する詳細情報は、個別の NFS 実装ベンダーにお問い合わせください。
手順
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。注記共有ストレージを使用する場合は、外部からアクセスを防ぐためにセキュリティー設定を確認します。
レジストリー Pod がないことを確認します。
$ oc get pod -n openshift-image-registry -l docker-registry=default
出力例
No resourses found in openshift-image-registry namespace
注記出力にレジストリー Pod がある場合は、この手順を続行する必要はありません。
レジストリー設定を確認します。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
出力例
storage: pvc: claim: 1
- 1
image-registry-storage
永続ボリューム要求 (PVC) の自動作成を許可するには、claim
フィールドを空白のままにします。PVC は、デフォルトのストレージクラスに基づいて生成されます。ただし、デフォルトのストレージクラスは、RADOS ブロックデバイス (RBD) などの ReadWriteOnce (RWO) ボリュームを提供する可能性があることに注意してください。これは、複数のレプリカに複製するときに問題を引き起こす可能性があります。
clusteroperator
ステータスを確認します。$ oc get clusteroperator image-registry
出力例
NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE MESSAGE image-registry 4.7 True False False 6h50m
3.7.3.2. 実稼働以外のクラスターでのイメージレジストリーのストレージの設定
Image Registry Operator のストレージを設定する必要があります。実稼働用以外のクラスターの場合、イメージレジストリーは空のディレクトリーに設定することができます。これを実行する場合、レジストリーを再起動するとすべてのイメージが失われます。
手順
イメージレジストリーストレージを空のディレクトリーに設定するには、以下を実行します。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
警告実稼働用以外のクラスターにのみこのオプションを設定します。
Image Registry Operator がそのコンポーネントを初期化する前にこのコマンドを実行する場合、
oc patch
コマンドは以下のエラーを出して失敗します。Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
数分待機した後に、このコマンドを再び実行します。
3.7.3.3. VMware vSphere のブロックレジストリーストレージの設定
イメージレジストリーがクラスター管理者によるアップグレード時に vSphere Virtual Machine Disk (VMDK) などのブロックストレージタイプを使用できるようにするには、Recreate
ロールアウトストラテジーを使用できます。
ブロックストレージボリュームはサポートされますが、実稼働クラスターでのイメージレジストリーと併用することは推奨されません。レジストリーに複数のレプリカを含めることができないため、ブロックストレージにレジストリーが設定されているインストールに高可用性はありません。
手順
次のコマンドを入力してイメージレジストリーストレージをブロックストレージタイプとして設定し、レジストリーにパッチを適用して
Recreate
ロールアウトストラテジーを使用し、1
つのレプリカのみで実行されるようにします。$ oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
ブロックストレージデバイスの PV をプロビジョニングし、そのボリュームの PVC を作成します。要求されたブロックボリュームは ReadWriteOnce (RWO) アクセスモードを使用します。
以下の内容で
pvc.yaml
ファイルを作成して VMware vSpherePersistentVolumeClaim
オブジェクトを定義します。kind: PersistentVolumeClaim apiVersion: v1 metadata: name: image-registry-storage 1 namespace: openshift-image-registry 2 spec: accessModes: - ReadWriteOnce 3 resources: requests: storage: 100Gi 4
次のコマンドを入力して、ファイルから
PersistentVolumeClaim
オブジェクトを作成します。$ oc create -f pvc.yaml -n openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、正しい PVC を参照するようにレジストリー設定を編集します。
$ oc edit config.imageregistry.operator.openshift.io -o yaml
出力例
storage: pvc: claim: 1
- 1
- カスタム PVC を作成することにより、
image-registry-storage
PVC のデフォルトの自動作成のclaim
フィールドを空のままにできます。
正しい PVC を参照するようにレジストリーストレージを設定する手順は、vSphere のレジストリーの設定 を参照してください。
3.7.3.4. Red Hat OpenShift Data Foundation で Ceph RGW ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Ceph RGW ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージおよび Ceph RGW オブジェクトストレージを提供するために OpenShift Data Foundation Operator をインストールしている。
手順
ocs-storagecluster-ceph-rgw
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: rgwbucket namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: ocs-storagecluster-ceph-rgw generateBucketName: rgwbucket EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_ACCESS_KEY_ID}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_SECRET_ACCESS_KEY}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、
route
ホストを取得します。$ route_host=$(oc get route ocs-storagecluster-cephobjectstore -n openshift-storage --template='{{ .spec.host }}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Ceph RGW オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.7.3.5. Red Hat OpenShift Data Foundation で Noobaa ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Noobaa ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - OpenShift Data Foundation Operator をインストールして、オブジェクトストレージと Noobaa オブジェクトストレージを提供しました。
手順
openshift-storage.noobaa.io
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: noobaatest namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: openshift-storage.noobaa.io generateBucketName: noobaatest EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage noobaatest -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_ACCESS_KEY_ID:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_SECRET_ACCESS_KEY:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、ルートホストを取得します。
$ route_host=$(oc get route s3 -n openshift-storage -o=jsonpath='{.spec.host}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Nooba オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.7.4. Red Hat OpenShift Data Foundation で CephFS ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、CephFS ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
CephFS は persistent volume claim (PVC) ストレージを使用します。Ceph RGW や Noobaa など、他のオプションが利用可能な場合は、イメージレジストリーストレージに PVC を使用することは推奨しません。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージと CephFS ファイルストレージを提供するために、OpenShift Data Foundation Operator をインストールしました。
手順
cephfs
ストレージクラスを使用する PVC を作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: v1 kind: PersistentVolumeClaim metadata: name: registry-storage-pvc namespace: openshift-image-registry spec: accessModes: - ReadWriteMany resources: requests: storage: 100Gi storageClassName: ocs-storagecluster-cephfs EOF
次のコマンドを入力して、CephFS ファイルシステムストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","pvc":{"claim":"registry-storage-pvc"}}}}' --type=merge
3.7.5. 関連情報
3.8. Red Hat OpenShift Data Foundation のレジストリーの設定
Red Hat OpenShift Data Foundation ストレージを使用するようにベアメタルおよび vSphere に OpenShift イメージレジストリーを設定するには、OpenShift Data Foundation をインストールし、Ceph または Noobaa を使用してイメージレジストリーを設定する必要があります。
3.8.1. Red Hat OpenShift Data Foundation で Ceph RGW ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Ceph RGW ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージおよび Ceph RGW オブジェクトストレージを提供するために OpenShift Data Foundation Operator をインストールしている。
手順
ocs-storagecluster-ceph-rgw
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: rgwbucket namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: ocs-storagecluster-ceph-rgw generateBucketName: rgwbucket EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_ACCESS_KEY_ID}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_SECRET_ACCESS_KEY}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、
route
ホストを取得します。$ route_host=$(oc get route ocs-storagecluster-cephobjectstore -n openshift-storage --template='{{ .spec.host }}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Ceph RGW オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.8.2. Red Hat OpenShift Data Foundation で Noobaa ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Noobaa ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - OpenShift Data Foundation Operator をインストールして、オブジェクトストレージと Noobaa オブジェクトストレージを提供しました。
手順
openshift-storage.noobaa.io
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: noobaatest namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: openshift-storage.noobaa.io generateBucketName: noobaatest EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage noobaatest -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_ACCESS_KEY_ID:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_SECRET_ACCESS_KEY:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、ルートホストを取得します。
$ route_host=$(oc get route s3 -n openshift-storage -o=jsonpath='{.spec.host}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Nooba オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.8.3. Red Hat OpenShift Data Foundation で CephFS ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、CephFS ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
CephFS は persistent volume claim (PVC) ストレージを使用します。Ceph RGW や Noobaa など、他のオプションが利用可能な場合は、イメージレジストリーストレージに PVC を使用することは推奨しません。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージと CephFS ファイルストレージを提供するために、OpenShift Data Foundation Operator をインストールしました。
手順
cephfs
ストレージクラスを使用する PVC を作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: v1 kind: PersistentVolumeClaim metadata: name: registry-storage-pvc namespace: openshift-image-registry spec: accessModes: - ReadWriteMany resources: requests: storage: 100Gi storageClassName: ocs-storagecluster-cephfs EOF
次のコマンドを入力して、CephFS ファイルシステムストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","pvc":{"claim":"registry-storage-pvc"}}}}' --type=merge
3.8.4. 関連情報
3.9. Nutanix 用レジストリーの設定
このドキュメントで説明されている手順に従うことで、ユーザーはコンテナーイメージの配布、セキュリティー、およびアクセス制御を最適化し、OpenShift Container Platform 上で Nutanix アプリケーションの堅牢な基盤を実現できます。
3.9.1. インストール時に削除されたイメージレジストリー
共有可能なオブジェクトストレージを提供しないプラットフォームでは、OpenShift Image Registry Operator 自体が Removed
としてブートストラップされます。これにより、openshift-installer
がそれらのプラットフォームタイプでのインストールを完了できます。
インストール後に、Image Registry Operator 設定を編集して managementState
を Removed
から Managed
に切り替える必要があります。これが完了したら、ストレージを設定する必要があります。
3.9.2. イメージレジストリーの管理状態の変更
イメージレジストリーを起動するには、Image Registry Operator 設定の managementState
を Removed
から Managed
に変更する必要があります。
手順
managementState
Image Registry Operator 設定をRemoved
からManaged
に変更します。以下に例を示します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"managementState":"Managed"}}'
3.9.3. イメージレジストリーストレージの設定
Image Registry Operator は、デフォルトストレージを提供しないプラットフォームでは最初は利用できません。インストール後に、レジストリー Operator を使用できるようにレジストリーをストレージを使用するように設定する必要があります。
実稼働クラスターに必要な永続ボリュームの設定に関する手順が示されます。該当する場合、空のディレクトリーをストレージの場所として設定する方法が表示されます。これは、実稼働以外のクラスターでのみ利用できます。
アップグレード時に Recreate
ロールアウトストラテジーを使用して、イメージレジストリーがブロックストレージタイプを使用することを許可するための追加の手順が提供されます。
3.9.3.1. Nutanix 用レジストリーストレージの設定
クラスター管理者は、インストール後にレジストリーをストレージを使用できるように設定する必要があります。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - Nutanix にクラスターがある。
Red Hat OpenShift Data Foundation などのクラスターのプロビジョニングされた永続ストレージがある。
重要OpenShift Container Platform は、1 つのレプリカのみが存在する場合にイメージレジストリーストレージの
ReadWriteOnce
アクセスをサポートします。ReadWriteOnce
アクセスでは、レジストリーがRecreate
ロールアウト戦略を使用する必要もあります。2 つ以上のレプリカで高可用性をサポートするイメージレジストリーをデプロイするには、ReadWriteMany
アクセスが必要です。- 100 Gi の容量がある。
手順
レジストリーをストレージを使用できるように設定するには、
configs.imageregistry/cluster
リソースのspec.storage.pvc
を変更します。注記共有ストレージを使用する場合は、外部からアクセスを防ぐためにセキュリティー設定を確認します。
レジストリー Pod がないことを確認します。
$ oc get pod -n openshift-image-registry -l docker-registry=default
出力例
No resourses found in openshift-image-registry namespace
注記出力にレジストリー Pod がある場合は、この手順を続行する必要はありません。
レジストリー設定を確認します。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io
出力例
storage: pvc: claim: 1
- 1
image-registry-storage
永続ボリューム要求 (PVC) の自動作成を許可するには、claim
フィールドを空白のままにします。PVC は、デフォルトのストレージクラスに基づいて生成されます。ただし、デフォルトのストレージクラスは、RADOS ブロックデバイス (RBD) などの ReadWriteOnce (RWO) ボリュームを提供する可能性があることに注意してください。これは、複数のレプリカに複製するときに問題を引き起こす可能性があります。
clusteroperator
ステータスを確認します。$ oc get clusteroperator image-registry
出力例
NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE MESSAGE image-registry 4.13 True False False 6h50m
3.9.3.2. 実稼働以外のクラスターでのイメージレジストリーのストレージの設定
Image Registry Operator のストレージを設定する必要があります。実稼働用以外のクラスターの場合、イメージレジストリーは空のディレクトリーに設定することができます。これを実行する場合、レジストリーを再起動するとすべてのイメージが失われます。
手順
イメージレジストリーストレージを空のディレクトリーに設定するには、以下を実行します。
$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io cluster --type merge --patch '{"spec":{"storage":{"emptyDir":{}}}}'
警告実稼働用以外のクラスターにのみこのオプションを設定します。
Image Registry Operator がそのコンポーネントを初期化する前にこのコマンドを実行する場合、
oc patch
コマンドは以下のエラーを出して失敗します。Error from server (NotFound): configs.imageregistry.operator.openshift.io "cluster" not found
数分待機した後に、このコマンドを再び実行します。
3.9.3.3. Nutanix ボリューム用ブロックレジストリーストレージの設定
アップグレード時にイメージレジストリーがクラスター管理者として Nutanix ボリュームなどのブロックストレージタイプを使用できるようにするには、Recreate
ロールアウトストラテジーを使用します。
ブロックストレージボリューム (または永続ボリューム) はサポートされますが、実稼働クラスターでのイメージレジストリーと併用することは推奨されません。レジストリーに複数のレプリカを含めることができないため、ブロックストレージにレジストリーが設定されているインストールに高可用性はありません。
イメージレジストリーでブロックストレージボリュームを使用することを選択した場合は、ファイルシステムの persistent volume claim (PVC) を使用する必要があります。
手順
次のコマンドを入力してイメージレジストリーストレージをブロックストレージタイプとして設定し、レジストリーにパッチを適用して
Recreate
ロールアウトストラテジーを使用し、1 つの (1
) レプリカのみで実行されるようにします。$ oc patch config.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --type=merge -p '{"spec":{"rolloutStrategy":"Recreate","replicas":1}}'
ブロックストレージデバイスの PV をプロビジョニングし、そのボリュームの PVC を作成します。要求されたブロックボリュームは ReadWriteOnce (RWO) アクセスモードを使用します。
以下の内容で
pvc.yaml
ファイルを作成して、NutanixPersistentVolumeClaim
オブジェクトを定義します。kind: PersistentVolumeClaim apiVersion: v1 metadata: name: image-registry-storage 1 namespace: openshift-image-registry 2 spec: accessModes: - ReadWriteOnce 3 resources: requests: storage: 100Gi 4
次のコマンドを入力して、ファイルから
PersistentVolumeClaim
オブジェクトを作成します。$ oc create -f pvc.yaml -n openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、正しい PVC を参照するようにレジストリー設定を編集します。
$ oc edit config.imageregistry.operator.openshift.io -o yaml
出力例
storage: pvc: claim: 1
- 1
- カスタム PVC を作成することにより、
image-registry-storage
PVC のデフォルトの自動作成のclaim
フィールドを空のままにできます。
3.9.3.4. Red Hat OpenShift Data Foundation で Ceph RGW ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Ceph RGW ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージおよび Ceph RGW オブジェクトストレージを提供するために OpenShift Data Foundation Operator をインストールしている。
手順
ocs-storagecluster-ceph-rgw
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: rgwbucket namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: ocs-storagecluster-ceph-rgw generateBucketName: rgwbucket EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_ACCESS_KEY_ID}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage rgwbucket -o jsonpath='{.data.AWS_SECRET_ACCESS_KEY}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、
route
ホストを取得します。$ route_host=$(oc get route ocs-storagecluster-cephobjectstore -n openshift-storage --template='{{ .spec.host }}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Ceph RGW オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.9.3.5. Red Hat OpenShift Data Foundation で Noobaa ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、Noobaa ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - OpenShift Data Foundation Operator をインストールして、オブジェクトストレージと Noobaa オブジェクトストレージを提供しました。
手順
openshift-storage.noobaa.io
ストレージクラスを使用してオブジェクトバケットクレームを作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: objectbucket.io/v1alpha1 kind: ObjectBucketClaim metadata: name: noobaatest namespace: openshift-storage 1 spec: storageClassName: openshift-storage.noobaa.io generateBucketName: noobaatest EOF
- 1
- あるいは、
openshift-image-registry
namespace を使用することもできます。
次のコマンドを入力して、バケット名を取得します。
$ bucket_name=$(oc get obc -n openshift-storage noobaatest -o jsonpath='{.spec.bucketName}')
次のコマンドを入力して、AWS 認証情報を取得します。
$ AWS_ACCESS_KEY_ID=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_ACCESS_KEY_ID:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
$ AWS_SECRET_ACCESS_KEY=$(oc get secret -n openshift-storage noobaatest -o yaml | grep -w "AWS_SECRET_ACCESS_KEY:" | head -n1 | awk '{print $2}' | base64 --decode)
次のコマンドを入力して、
openshift-image-registry プロジェクト
の下にある新しいバケットの AWS 認証情報を使用して、秘密のimage-registry-private-configuration-user
を作成します。$ oc create secret generic image-registry-private-configuration-user --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_ACCESSKEY=${AWS_ACCESS_KEY_ID} --from-literal=REGISTRY_STORAGE_S3_SECRETKEY=${AWS_SECRET_ACCESS_KEY} --namespace openshift-image-registry
次のコマンドを入力して、ルートホストを取得します。
$ route_host=$(oc get route s3 -n openshift-storage -o=jsonpath='{.spec.host}')
次のコマンドを入力して、入力証明書を使用する設定マップを作成します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
$ oc create configmap image-registry-s3-bundle --from-file=ca-bundle.crt=./tls.crt -n openshift-config
次のコマンドを入力して、Nooba オブジェクトストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","s3":{"bucket":'\"${bucket_name}\"',"region":"us-east-1","regionEndpoint":'\"https://${route_host}\"',"virtualHostedStyle":false,"encrypt":false,"trustedCA":{"name":"image-registry-s3-bundle"}}}}}' --type=merge
3.9.4. Red Hat OpenShift Data Foundation で CephFS ストレージを使用するための Image Registry Operator の設定
Red Hat OpenShift Data Foundation は、OpenShift イメージレジストリーで使用できる複数のストレージタイプを統合します。
- Ceph、共有および分散ファイルシステムとオンプレミスオブジェクトストレージ
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
このドキュメントでは、CephFS ストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定する手順の概要を説明します。
CephFS は persistent volume claim (PVC) ストレージを使用します。Ceph RGW や Noobaa など、他のオプションが利用可能な場合は、イメージレジストリーストレージに PVC を使用することは推奨しません。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform Web コンソールにアクセスできる。
-
oc
CLI がインストールされている。 - オブジェクトストレージと CephFS ファイルストレージを提供するために、OpenShift Data Foundation Operator をインストールしました。
手順
cephfs
ストレージクラスを使用する PVC を作成します。以下に例を示します。cat <<EOF | oc apply -f - apiVersion: v1 kind: PersistentVolumeClaim metadata: name: registry-storage-pvc namespace: openshift-image-registry spec: accessModes: - ReadWriteMany resources: requests: storage: 100Gi storageClassName: ocs-storagecluster-cephfs EOF
次のコマンドを入力して、CephFS ファイルシステムストレージを使用するようにイメージレジストリーを設定します。
$ oc patch config.image/cluster -p '{"spec":{"managementState":"Managed","replicas":2,"storage":{"managementState":"Unmanaged","pvc":{"claim":"registry-storage-pvc"}}}}' --type=merge
3.9.5. 関連情報
第4章 レジストリーへのアクセス
ログおよびメトリクスの表示やレジストリーのセキュリティー保護および公開など、レジストリーへのさまざまなアクセス方法は、以下のセクションを参照してください。
レジストリーに直接アクセスし、podman
コマンドを起動できます。これにより、podman push
や podman pull
などの操作で統合レジストリーに対して、もしくは統合レジストリーからイメージを直接プッシュまたはプルすることができます。これを実行するには、podman login
コマンドを使用してレジストリーにログインしている必要があります。実行できる操作は、以下のセクションで説明されているようにユーザーが持つパーミッションによって異なります。
4.1. 前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - アイデンティティープロバイダー (IDP) を設定している。
podman pull
コマンドを使用する場合などにイメージをプルするために、registry-viewer
ロールがある。このロールを追加するには、以下のコマンドを実行します。$ oc policy add-role-to-user registry-viewer <user_name>
イメージの書き出しやプッシュを実行するために (
podman push
コマンドを使用する場合など)、以下が完了している。ユーザーに
registry-editor
ロールを指定する。このロールを追加するには、以下のコマンドを実行します。$ oc policy add-role-to-user registry-editor <user_name>
- クラスターに、イメージをプッシュできる既存のプロジェクトを用意する。
4.2. クラスターからレジストリーへの直接アクセス
クラスター内からレジストリーにアクセスできる。
手順
内部ルートを使用して、クラスターからレジストリーにアクセスします。
ノードの名前を取得してノードにアクセスします。
$ oc get nodes
$ oc debug nodes/<node_name>
ノードで
oc
やpodman
などのツールへのアクセスを有効にするには、ルートディレクトリーを/host
に変更します。sh-4.2# chroot /host
アクセストークンを使用してコンテナーイメージレジストリーにログインします。
sh-4.2# oc login -u kubeadmin -p <password_from_install_log> https://api-int.<cluster_name>.<base_domain>:6443
sh-4.2# podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) image-registry.openshift-image-registry.svc:5000
以下のようなログインを確認するメッセージが表示されるはずです。
Login Succeeded!
注記ユーザー名には任意の値を指定でき、トークンには必要な情報がすべて含まれます。コロンが含まれるユーザー名を指定すると、ログインに失敗します。
Image Registry Operator はルートを作成するため、
default-route-openshift-image-registry.<cluster_name>
のようになります。レジストリーに対して
podman pull
およびpodman push
操作を実行します。重要任意のイメージをプルできますが、system:registry ロールを追加している場合は、各自のプロジェクトにあるレジストリーにのみイメージをプッシュすることができます。
次の例では、以下を使用します。
コンポーネント 値 <registry_ip>
172.30.124.220
<port>
5000
<project>
openshift
<image>
image
<tag>
省略 (デフォルトは
latest
)任意のイメージをプルします。
sh-4.2# podman pull <name.io>/<image>
新規イメージに
<registry_ip>:<port>/<project>/<image>
形式でタグ付けします。プロジェクト名は、イメージを正しくレジストリーに配置し、これに後でアクセスできるようにするために OpenShift Container Platform のプル仕様に表示される必要があります。sh-4.2# podman tag <name.io>/<image> image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/<image>
注記指定されたプロジェクトについて
system:image-builder
ロールを持っている必要があります。このロールにより、ユーザーはイメージの書き出しやプッシュを実行できます。そうでない場合は、次の手順のpodman push
が失敗します。これをテストするには、新規プロジェクトを作成し、イメージをプッシュできます。新しくタグ付けされたイメージをレジストリーにプッシュします。
sh-4.2# podman push image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/<image>
注記イメージを内部レジストリーにプッシュする場合は、リポジトリー名に
<project>/<name>
形式を使用する必要があります。リポジトリー名に複数のプロジェクトレベルを使用すると、認証エラーが発生します。
4.3. レジストリー Pod のステータスの確認
クラスター管理者は、openshift-image-registry
プロジェクトで実行されているイメージレジストリー Pod をリスト表示し、それらのステータスを確認できます。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
手順
openshift-image-registry
プロジェクトの Pod をリスト表示し、それらのステータスを表示します。$ oc get pods -n openshift-image-registry
出力例
NAME READY STATUS RESTARTS AGE cluster-image-registry-operator-764bd7f846-qqtpb 1/1 Running 0 78m image-registry-79fb4469f6-llrln 1/1 Running 0 77m node-ca-hjksc 1/1 Running 0 73m node-ca-tftj6 1/1 Running 0 77m node-ca-wb6ht 1/1 Running 0 77m node-ca-zvt9q 1/1 Running 0 74m
4.4. レジストリーログの表示
oc logs
コマンドを使用してレジストリーのログを表示することができます。
手順
デプロイメントで
oc logs
コマンドを使用して、コンテナーイメージレジストリーのログを表示します。$ oc logs deployments/image-registry -n openshift-image-registry
出力例
2015-05-01T19:48:36.300593110Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="version=v2.0.0+unknown" 2015-05-01T19:48:36.303294724Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="redis not configured" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303422845Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="using inmemory layerinfo cache" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002 2015-05-01T19:48:36.303433991Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="Using OpenShift Auth handler" 2015-05-01T19:48:36.303439084Z time="2015-05-01T19:48:36Z" level=info msg="listening on :5000" instance.id=9ed6c43d-23ee-453f-9a4b-031fea646002
4.5. レジストリーメトリックへのアクセス
OpenShift Container レジストリーは、Prometheus メトリック のエンドポイントを提供します。Prometheus はスタンドアロンのオープンソースのシステムモニタリングおよびアラートツールキットです。
メトリックは、レジストリーエンドポイントの /extensions/v2/metrics パスに公開されます。
手順
クラスターロールを使用して、メトリクスクエリーを実行すると、メトリクスにアクセスできます。
クラスターロール
メトリクスにアクセスするために必要なクラスターロールがない場合は、これを作成します。
$ cat <<EOF | oc create -f - apiVersion: rbac.authorization.k8s.io/v1 kind: ClusterRole metadata: name: prometheus-scraper rules: - apiGroups: - image.openshift.io resources: - registry/metrics verbs: - get EOF
このロールをユーザーに追加し、以下のコマンドを実行します。
$ oc adm policy add-cluster-role-to-user prometheus-scraper <username>
メトリッククエリー
ユーザートークンを取得します。
openshift: $ oc whoami -t
ノードまたは Pod 内でメトリクスクエリーを実行します。次に例を示します。
$ curl --insecure -s -u <user>:<secret> \ 1 https://image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/extensions/v2/metrics | grep imageregistry | head -n 20
出力例
# HELP imageregistry_build_info A metric with a constant '1' value labeled by major, minor, git commit & git version from which the image registry was built. # TYPE imageregistry_build_info gauge imageregistry_build_info{gitCommit="9f72191",gitVersion="v3.11.0+9f72191-135-dirty",major="3",minor="11+"} 1 # HELP imageregistry_digest_cache_requests_total Total number of requests without scope to the digest cache. # TYPE imageregistry_digest_cache_requests_total counter imageregistry_digest_cache_requests_total{type="Hit"} 5 imageregistry_digest_cache_requests_total{type="Miss"} 24 # HELP imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total Total number of scoped requests to the digest cache. # TYPE imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total counter imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total{type="Hit"} 33 imageregistry_digest_cache_scoped_requests_total{type="Miss"} 44 # HELP imageregistry_http_in_flight_requests A gauge of requests currently being served by the registry. # TYPE imageregistry_http_in_flight_requests gauge imageregistry_http_in_flight_requests 1 # HELP imageregistry_http_request_duration_seconds A histogram of latencies for requests to the registry. # TYPE imageregistry_http_request_duration_seconds summary imageregistry_http_request_duration_seconds{method="get",quantile="0.5"} 0.01296087 imageregistry_http_request_duration_seconds{method="get",quantile="0.9"} 0.014847248 imageregistry_http_request_duration_seconds{method="get",quantile="0.99"} 0.015981195 imageregistry_http_request_duration_seconds_sum{method="get"} 12.260727916000022
- 1
<user>
オブジェクトは任意ですが、<secret>
タグではユーザートークンを使用する必要があります。
4.6. 関連情報
- プロジェクトの Pod が別のプロジェクトのイメージを参照できるようにする方法の詳細は、Pod の複数のプロジェクト間でのイメージの参照を許可する を参照してください。
-
kubeadmin
は削除されるまでレジストリーにアクセスできます。詳細は、kubeadmin ユーザーの削除 を参照してください。 - アイデンティティープロバイダー設定の詳細は アイデンティティープロバイダー設定について を参照してください。
第5章 レジストリーの公開
デフォルトで、OpenShift イメージレジストリーのセキュリティーは、TLS 経由でトラフィックを送信できるようにクラスターのインストール時に保護されます。以前のバージョンの OpenShift Container Platform とは異なり、レジストリーはインストール時にクラスター外に公開されません。
5.1. デフォルトレジストリーの手動での公開
クラスター内からデフォルトの OpenShift イメージレジストリーにログインするのではなく、外部からレジストリーにアクセスできるように、このレジストリーをルートに公開します。この外部アクセスにより、ルートアドレスを使用してクラスターの外部からレジストリーにログインし、ルートホストを使用してイメージにタグを付けて既存のプロジェクトにプッシュできます。
前提条件
以下の前提条件が自動的に実行する。
- Registry Operator をデプロイする。
- Ingress Operator デプロイする。
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
手順
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースで defaultRoute
パラメーターを使用してルートを公開できます。
defaultRoute
を使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
defaultRoute
をtrue
に設定します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --patch '{"spec":{"defaultRoute":true}}' --type=merge
デフォルトのレジストリールートを取得します。
$ HOST=$(oc get route default-route -n openshift-image-registry --template='{{ .spec.host }}')
Ingress Operator の証明書を取得します。
$ oc extract secret/$(oc get ingresscontroller -n openshift-ingress-operator default -o json | jq '.spec.defaultCertificate.name // "router-certs-default"' -r) -n openshift-ingress --confirm
以下のコマンドを使用して、クラスターのデフォルト証明書がルートを信頼するようにします。
$ sudo update-ca-trust enable
デフォルトのルートを使用して podman にログインします。
$ sudo podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) $HOST
5.2. セキュアなレジストリーの手動による公開
クラスター内から OpenShift イメージレジストリーにログインするのではなく、外部からレジストリーにアクセスできるように、このレジストリーをルートに公開します。これにより、ルートアドレスを使用してクラスターの外部からレジストリーにログインし、ルートホストを使用してイメージにタグを付けて既存のプロジェクトにプッシュできます。
前提条件
以下の前提条件が自動的に実行する。
- Registry Operator をデプロイする。
- Ingress Operator デプロイする。
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
手順
configs.imageregistry.operator.openshift.io
リソースで DefaultRoute
パラメーターを使用するか、カスタムルートを使用してルートを公開できます。
DefaultRoute
を使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
DefaultRoute
をTrue
に設定します。$ oc patch configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster --patch '{"spec":{"defaultRoute":true}}' --type=merge
podman
でログインします。$ HOST=$(oc get route default-route -n openshift-image-registry --template='{{ .spec.host }}')
$ podman login -u kubeadmin -p $(oc whoami -t) --tls-verify=false $HOST 1
- 1
--tls-verify=false
は、ルートのクラスターのデフォルト証明書が信頼されない場合に必要になります。Ingress Operator で、信頼されるカスタム証明書をデフォルト証明書として設定できます。
カスタムルートを使用してレジストリーを公開するには、以下を実行します。
ルートの TLS キーでシークレットを作成します。
$ oc create secret tls public-route-tls \ -n openshift-image-registry \ --cert=</path/to/tls.crt> \ --key=</path/to/tls.key>
この手順はオプションです。シークレットを作成しない場合、ルートは Ingress Operator からデフォルトの TLS 設定を使用します。
Registry Operator では、以下のようになります。
$ oc edit configs.imageregistry.operator.openshift.io/cluster
spec: routes: - name: public-routes hostname: myregistry.mycorp.organization secretName: public-route-tls ...
注記レジストリーのルートのカスタム TLS 設定を指定している場合は
secretName
のみ設定します。
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