4.6. ビルドおよびデプロイメント CLI の各種操作
OpenShift Online の基本的な機能の 1 つとして、アプリケーションをソースからコンテナーにビルドする機能があります。
OpenShift Online では CLI のアクセスを提供し、get
、create
、および describe
などの標準の oc
リソース操作を使用してデプロイメント設定を検査したり、操作したりします。
4.6.1. start-build
指定されたビルド設定ファイルを使用して、手動でビルドプロセスを開始します。
$ oc start-build <buildconfig_name>
直前のビルドの名前を開始点として指定し、ビルドプロセスを手動で開始します。
$ oc start-build --from-build=<build_name>
設定ファイルを指定するか、または直前のビルドの名前を指定してビルドプロセスを手動で開始し、そのビルドログを取得します。
$ oc start-build --from-build=<build_name> --follow
$ oc start-build <buildconfig_name> --follow
ビルドが完了するまで待機し、ビルドが失敗する場合はゼロ以外のリターンコードを出して終了します。
$ oc start-build --from-build=<build_name> --wait
ビルド設定を変更することなく、現在のビルドの環境変数を設定するか、または上書きします。または、-e
を使用します。
$ oc start-build --env <var_name>=<value>
ビルド時にデフォルトのビルドログレベルの出力を設定するか、または上書きします。
$ oc start-build --build-loglevel [0-5]
ビルドで使用する必要のあるソースコードのコミット ID を指定します。これには Git リポジトリーに基づくビルドが必要です。
$ oc start-build --commit=<hash>
<build_name>
の名前でビルドを再実行します。
$ oc start-build --from-build=<build_name>
<dir_name>
をアーカイブし、これを使用してバイナリー入力としてビルドします。
$ oc start-build --from-dir=<dir_name>
既存のアーカイブをバイナリー入力として使用します。 --from-file
とは異なり、ビルドプロセスの前にビルダーがアーカイブを展開します。
$ oc start-build --from-archive=<archive_name>
<file_name>
をビルドのバイナリー入力として使用します。このファイルはビルドソース内の唯一のファイルでなければなりません。たとえば、pom.xml または Dockerfile などがこれに該当します。
$ oc start-build --from-file=<file_name>
ファイルシステムから読み取るのではなく、HTTP または HTTPS を使用してバイナリー入力をダウンロードします。
$ oc start-build --from-file=<file_URL>
アーカイブをダウンロードし、そのコンテンツをビルドソースとして使用します。
$ oc start-build --from-archive=<archive_URL>
ビルドのバイナリー入力として使用するローカルソースコードリポジトリーへのパスです。
$ oc start-build --from-repo=<path_to_repo>
トリガーする既存ビルド設定の Webhook URL を指定します。
$ oc start-build --from-webhook=<webhook_URL>
ビルドをトリガーする post-receive フックのコンテンツです。
$ oc start-build --git-post-receive=<contents>
post-receive の Git リポジトリーへのパスです。デフォルトは現在のディレクトリーに設定されます。
$ oc start-build --git-repository=<path_to_repo>
指定されたビルド設定またはビルドの Webhook を一覧表示します。 all
、generic
、または github
を受け入れます。
$ oc start-build --list-webhooks
source-strategy ビルドの Spec.Strategy.SourceStrategy.Incremental オプションを上書きします。
$ oc start-build --incremental
docker-strategy ビルドの Spec.Strategy.DockerStrategy.NoCache オプションを上書きします。
$ oc start-build --no-cache
4.6.2. rollout
Kubernetes デプロイメントまたは OpenShift デプロイメント設定を管理します。新規ロールアウトを開始し、そのステータスまたは履歴を表示するか、またはアプリケーションの以前のバージョンにロールバックします。
$ oc rollout [--options]
4.6.3. rollback
ロールバックを実行します。
$ oc rollback <deployment_name>
4.6.4. new-build
現在の Git リポジトリー (パブリックリモート) およびコンテナーイメージのソースコードに基づいてビルド設定を作成します。
$ oc new-build .
リモート Git リポジトリーに基づくビルド設定を作成します。
$ oc new-build https://github.com/sclorg/cakephp-ex
プライベートリモート Git リポジトリーに基づいてビルド設定を作成します。
$ oc new-build https://github.com/youruser/yourprivaterepo --source-secret=yoursecret
4.6.5. cancel-build
進行中のビルドを停止します。
$ oc cancel-build <build_name>
複数のビルドを同時にキャンセルします。
$ oc cancel-build <build1_name> <build2_name> <build3_name>
ビルド設定から作成されたビルドすべてをキャンセルします。
$ oc cancel-build bc/<buildconfig_name>
取り消すビルドを指定します。
$ oc cancel-build bc/<buildconfig_name> --state=<state>
state
の値の例には、new または pending があります。
4.6.6. image
イメージの管理に役立つコマンド。
$ oc image [--options]
4.6.7. import
アプリケーションを OpenShift Online にインポートするコマンド。
$ oc import [--options]
4.6.8. import-image
外部のイメージリポジトリーからタグおよびイメージ情報をインポートします。
$ oc import-image <image_stream>
4.6.9. scale
レプリケーションコントローラー またはデプロイメント設定の必要なレプリカ数を指定されるレプリカ数に設定します。
$ oc scale <object_type> <object_name> --replicas=<#_of_replicas>
4.6.10. tag
イメージストリームまたはコンテナーイメージの「プル仕様 (pull spec)」から既存のタグまたはイメージを取得し、1 つ以上の他のイメージストリームのタグに最新イメージとして設定します。
$ oc tag <current_image> <image_stream>