1.2. must-gather コマンドを実行したトラブルシューティング
トラブルシューティングを開始するには、問題のデバッグを行う must-gather
コマンドを実行する場合のトラブルシューティングシナリオを確認し、このコマンドの使用を開始する手順を参照してください。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者
1.2.1. Must-gather のシナリオ
シナリオ 1: 文書化されたトラブルシューティング セクションを使用して、問題の解決策がまとめられているかどうかを確認します。このガイドは、製品の主な機能別に設定されています。
このシナリオでは、解決策がこのドキュメントにまとめられているかどうかを、このガイドで確認します。たとえば、クラスターの作成に関するトラブルシューティングの場合は、クラスターの管理 セクションの解決策を探します。
-
シナリオ 2: 問題の解決策の手順が文書にまとめられていない場合は、
must-gather
コマンドを実行し、その出力を使用して問題をデバッグします。 -
シナリオ 3:
must-gather
コマンドの出力を使用して問題をデバッグできない場合は、出力を Red Hat サポートに共有します。
1.2.2. Must-gather の手順
must-gather
コマンドの使用を開始するには、以下の手順を参照してください。
-
must-gather
コマンドを確認し、Red Hat OpenShift Container Platform の クラスターに関するデータの収集 に必要な前提条件をインストールします。 クラスターにログインします。データおよびディレクトリーの収集に使用する Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes イメージを追加します。以下のコマンドを実行して、出力用にイメージとディレクトリーを挿入します。
oc adm must-gather --image=registry.redhat.io/rhacm2/acm-must-gather-rhel9:v2.12 --dest-dir=<directory>
通常のユースケースでは、ハブ クラスターにログインして、
must-gather
を実行する必要があります。注記: マネージドクラスターを確認する場合は、
cluster-scoped-resources
ディレクトリーにあるgather-managed.log
ファイルを検索します。<your-directory>/cluster-scoped-resources/gather-managed.log>
JOINED および AVAILABLE 列に
True
が設定されていないマネージドクラスターがないかを確認します。must-gather
コマンドは、ステータスがTrue
として関連付けられていないクラスター上で、実行できます。指定したディレクトリーに移動し、以下のレベルに整理されている出力を確認します。
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ピアレベル 2 つ:
cluster-scoped-resources
とnamespace
のリソース - それぞれに対するサブレベル: クラスタースコープおよび namespace スコープの両方のリソースに対するカスタムリソース定義の API グループ。
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それぞれに対する次のレベル:
kind
でソートされた YAML ファイル
-
ピアレベル 2 つ:
1.2.3. 非接続環境での must-gather
非接続環境で must-gather
コマンドを実行するには、次の手順を実行します。
- 非接続環境では、Red Hat Operator のカタログイメージをミラーレジストリーにミラーリングします。詳細は、切断されたネットワーク環境でのインストール を参照してください。
次のコマンドを実行してすべての情報を収集します。
<2.x>
は、<acm-must-gather>
(例:2.10
) と<multicluster-engine/must-gather>
(例:2.5)
の両方でサポートされているバージョンに置き換えます。REGISTRY=<internal.repo.address:port> IMAGE1=$REGISTRY/rhacm2/acm-must-gather-rhel9:v<2.x> oc adm must-gather --image=$IMAGE1 --dest-dir=<directory>
現在サポートされているリリースのいずれか、製品ドキュメントで問題が発生した場合は、Red Hat サポート にアクセスして、さらにトラブルシューティングを行ったり、ナレッジベースの記事を表示したり、サポートチームに連絡したり、ケースを開いたりすることができます。Red Hat 認証情報でログインする必要があります。
1.2.4. ホステッドクラスターの must-gather
Hosted Control Plane クラスターで問題が発生した場合は、must-gather
コマンドを実行して、トラブルシューティングに役立つ情報を収集できます。
1.2.4.1. ホステッドクラスターの must-gather コマンドについて
このコマンドは、管理クラスターとホストされたクラスターの出力を生成します。
マルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターからのデータ:
- クラスタースコープのリソース: これらのリソースは、管理クラスターのノード定義です。
-
hypershift-dump
圧縮ファイル: このファイルは、コンテンツを他の人と共有する必要がある場合に役立ちます。 - namespace リソース: これらのリソースには、config map、サービス、イベント、ログなど、関連する namespace のすべてのオブジェクトが含まれます。
- ネットワークログ: これらのログには、OVN ノースバウンドデータベースとサウスバウンドデータベース、およびそれぞれのステータスが含まれます。
- ホストされたクラスター: このレベルの出力には、ホストされたクラスター内のすべてのリソースが含まれます。
ホストされたクラスターからのデータ:
- クラスタースコープのリソース: これらのリソースには、ノードや CRD などのクラスター全体のオブジェクトがすべて含まれます。
- namespace リソース: これらのリソースには、config map、サービス、イベント、ログなど、関連する namespace のすべてのオブジェクトが含まれます。
出力にはクラスターからのシークレットオブジェクトは含まれませんが、シークレットの名前への参照が含まれる可能性があります。
1.2.4.2. 前提条件
must-gather コマンドを実行して情報を収集するには、次の前提条件を満たす必要があります。
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kubeconfig
ファイルが読み込まれ、マルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターを指している。 - マルチクラスターエンジン Operator ハブクラスターへの cluster-admin アクセスがある。
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HostedCluster
リソースの name 値と、カスタムリソースがデプロイされる namespace がある。
1.2.4.3. ホステッドクラスターの must-gather コマンドの入力
次のコマンドを入力して、ホステッドクラスターに関する情報を収集します。このコマンドでは、
hosted-cluster-namespace=HOSTEDCLUSTERNAMESPACE
パラメーターはオプションです。これを含めない場合、コマンドは、ホストされたクラスターがデフォルトの namespace (clusters
) 内にあるかのように実行されます。oc adm must-gather --image=quay.io/stolostron/backplane-must-gather:SNAPSHOTNAME /usr/bin/gather hosted-cluster-namespace=HOSTEDCLUSTERNAMESPACE hosted-cluster-name=HOSTEDCLUSTERNAME
コマンドの結果を圧縮ファイルに保存するには、
--dest-dir=NAME
パラメーターを含めて、NAME
は、結果を保存するディレクトリーの名前に置き換えます。oc adm must-gather --image=quay.io/stolostron/backplane-must-gather:SNAPSHOTNAME /usr/bin/gather hosted-cluster-namespace=HOSTEDCLUSTERNAMESPACE hosted-cluster-name=HOSTEDCLUSTERNAME --dest-dir=NAME ; tar -cvzf NAME.tgz NAME
1.2.4.4. 非接続環境での must-gather コマンドの入力
非接続環境で must-gather
コマンドを実行するには、次の手順を実行します。
- 非接続環境では、Red Hat Operator のカタログイメージをミラーレジストリーにミラーリングします。詳細は、切断されたネットワーク環境でのインストール を参照してください。
次のコマンドを実行して、ミラーレジストリーからイメージを参照するログを抽出します。
REGISTRY=registry.example.com:5000 IMAGE=$REGISTRY/multicluster-engine/must-gather-rhel8@sha256:ff9f37eb400dc1f7d07a9b6f2da9064992934b69847d17f59e385783c071b9d8 oc adm must-gather --image=$IMAGE /usr/bin/gather hosted-cluster-namespace=HOSTEDCLUSTERNAMESPACE hosted-cluster-name=HOSTEDCLUSTERNAME --dest-dir=./data
1.2.4.5. 関連情報
- Hosted Control Plane のトラブルシューティングの詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの Hosted Control Plane のトラブルシューティング を参照してください。