4.5. AMQ 管理コンソールを使用したブローカーの管理


AMQ 管理コンソールを使用して、稼働中のブローカーに関する情報を表示し、以下のリソースを管理できます。

  • 着信ネットワーク接続 (アクセプター)
  • アドレス
  • Queues

4.5.1. ブローカーの詳細の表示

ブローカーの設定方法を確認するには、左側のメニューで Artemis をクリックします。

メインペインで、以下のタブが利用できます。

ステータス

バージョン情報、稼働時間、デプロイされた高可用性ポリシーなど、ブローカーの現在のステータスに関する情報を表示します。また、ブローカーが現在使用しているアドレスメモリー容量も表示します。グラフでは、この値を global-max-size コ設定パラメーターに対する割合で示しています。

図4.1 Status タブ

接続
クライアント、クラスター、ブリッジ接続などのブローカー接続に関する情報を表示します。
セッション
ブローカーで現在開いているすべてのセッションに関する情報を表示します。
Consumers
ブローカーで現在開いているすべてのコンシューマーに関する情報を表示します。
Producers
ブローカーで現在開いているプロデューサーに関する情報を表示します。
アドレス
ブローカーのアドレスに関する情報を表示します。これには、store-and-forward アドレスなどの内部アドレスが含まれます。
Queues
ブローカーのキューに関する情報を表示します。これには、store-and-forward キューなどの内部キューが含まれます。
Broker diagram
クラスタートポロジーの図を表示します。これには、クラスター内のすべてのブローカーと、ローカルブローカーのアドレスおよびキューが含まれます。

4.5.2. ブローカーダイアグラムの表示

ブローカー (ライブおよびバックアップブローカー)、プロデューサーおよびコンシューマー、アドレス、およびキューなど、トポロジー内のすべての AMQ Broker リソースの図を表示できます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Broker Diagram タブをクリックします。

    コンソールは、クラスタートポロジーの図を表示します。これには、図に示すように、クラスター内のすべてのブローカーとローカルブローカーのアドレスおよびキューが含まれます。

    図4.2 ブローカーのダイアグラム タブ

  3. 図に表示される項目を変更するには、Node options リストで、表示する項目のチェックボックスをオンにします。
  4. ローカルブローカーの属性、または接続先のアドレスまたはキューの属性を表示するには、ダイアグラムのそのノードをクリックします。たとえば、以下の図は、ローカルブローカーの属性も含まれる図を示しています。

    図4.3 属性を含むブローカーダイアグラム タブ

4.5.3. アクセプターの表示

ブローカーに設定されたアクセプターの詳細を表示できます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis JMX をクリックします。
  2. フォルダーツリーで、acceptors をクリックします。
  3. アクセプターの設定方法の詳細を表示するには、アクセプターをクリックします。

    コンソールの Attributes タブにはアクセプターの属性が表示され、Operations タブにはアクセプターに対して実行できる操作が表示されます。

    次の例は、amqp アクセプターの属性を示しています。

    図4.4 AMQP アクセプター属性

  4. 属性の詳細を表示するには、属性をクリックします。詳細を表示するための追加のペインが開きます。
  5. アクセプターで操作を実行するには、Operations タブをクリックし、操作を展開して Execute ボタンをクリックします。

4.5.4. アドレスおよびキューの管理

アドレスはメッセージングエンドポイントを表します。設定内で、通常のアドレスには一意の名前が指定されます。

キューがアドレスに関連付けられます。アドレスごとに複数のキューが存在する場合があります。受信メッセージがアドレスにマッチすると、設定されたルーティングタイプに応じて、メッセージは 1 つ以上のキューに送信されます。キューは、自動作成および削除ができるように設定できます。

4.5.4.1. アドレスの作成

一般的なアドレスには、一意の名前、ゼロ以上のキュー、およびルーティングタイプが指定されます。

ルーティングタイプは、アドレスに関連付けられたキューへメッセージが送信される方法を決定します。アドレスは、2 つの異なるルーティングタイプで設定できます。

Expand

メッセージをルーティング先とルーティングする場合

このルーティングタイプを使用する...

ポイントツーポイント方式で、一致するアドレス内の単一キュー。

Anycast

パブリッシュ/サブスクライブ方式で、一致するアドレス内のすべてのキュー。

マルチキャスト

アドレスおよびキューを作成および設定し、使用されていない場合はそれらを削除できます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Addresses タブをクリックします。
  3. Create Address をクリックします。

    Create Address ダイアログが表示されます。

    図4.5 Create Address ダイアログ

  4. 以下のフィールドに入力します。

    Address Name
    アドレスのルーティング名。
    Routing type

    以下のオプションのいずれかを選択します。

    • Multicast: アドレスに送信されたメッセージは、パブリッシュサブスクライブ方式ですべてのサブスクライバーに配信されます。
    • Anycast: このアドレスに送信されたメッセージは、ポイントツーポイント方式で 1 人のサブスクライバーにのみ配信されます。
  5. Create Address をクリックします。

4.5.4.2. アドレスへのメッセージの送信

コンソールを使用して、アドレスにメッセージを送信できます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Addresses タブをクリックします。
  3. 選択したアドレスの 3 つのドットのアイコンをクリックします。
  4. Send Message をクリックします。

    Send Message to Address <address name> ダイアログが表示されます。

    図4.6 Send Message to Address

  5. デフォルトでは、メッセージは AMQ 管理コンソールへのログインに使用した認証情報を使用して送信されます。別の認証情報を使用する場合は、Use Current Logged in User チェックボックスをオフにし、チェックボックスをオフにすると表示される Username フィールドと Password フィールドに値を指定します。
  6. 必要な場合は、Add Header ボタンをクリックしてメッセージヘッダー情報を追加します。
  7. メッセージのボディーを入力します。
  8. Format ドロップダウンメニューで、メッセージのボディーのフォーマットのオプションを選択し、Format をクリックします。メッセージ本文は、選択した形式向けに人間が判読できるスタイルでフォーマットされます。
  9. Send をクリックします。

    メッセージは送信されます。

  10. 追加のメッセージを送信するには、入力した情報のいずれかを変更し、Send をクリックします。

4.5.4.3. キューの作成

キューは、プロデューサーとコンシューマー間のチャネルを提供します。

前提条件

  • キューをバインドするアドレスが存在する必要があります。コンソールを使用してアドレスを作成する方法は、「アドレスの作成」 を参照してください。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Addresses タブをクリックします。
  3. キューをバインドするアドレスの 3 つのドットのアイコンをクリックします。
  4. Create Queue をクリックします。

    Create Queue on Address <address name> ダイアログが表示されます。

    図4.7 Create Queue on Address ダイアログ

  5. 以下のフィールドに入力します。

    Queue name
    キューの一意の名前。
    Routing Type

    以下のオプションのいずれかを選択します。

    • Multicast: 親アドレスに送信されたメッセージは、アドレスにバインドされるすべてのキューに送信されます。
    • Anycast: 親アドレスにバインドされた 1 つのキューのみがメッセージのコピーを受信します。メッセージはアドレスにバインドされたすべてのキューに均等に分散されます。
    永続性
    このオプションを選択すると、キューとそのメッセージは永続的になります。
    フィルター
    ブローカーへの接続時に使用されるユーザー名。
    Max Consumers
    一度にキューにアクセスできるコンシューマーの最大数。
    Purge when no Consumers
    選択した場合、コンシューマーが接続されていない場合にキューがパージされます。
  6. Create Queue をクリックします。

4.5.4.4. キューのステータスの確認

チャートは、ブローカーのキューのステータスのリアルタイムビューを提供します。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis JMX をクリックします。
  2. フォルダーツリーで、キューに移動します。
  3. Chart タブをクリックします。

    コンソールには、キュー属性のリアルタイムデータを示すチャートが表示されます。

    図4.8 キューのチャートタブ

    注記

    あるアドレスの複数のキューのチャートを表示するには、キューを含む anycast または multicast のフォルダーを選択します。

  4. デフォルトでは、キューのすべての属性がチャートに表示されます。必要に応じて、チャートに表示される属性のリストを変更します。

    1. Edit watches をクリックします。
    2. Watched attributes リストで、チャートに含めたくない各属性の横にあるチェックボックスをオンにします。
    3. 右矢印アイコンをクリックすると、選択した属性がチャートから削除されます。
    4. Close をクリックします。

4.5.4.5. キューの参照

キューを参照すると、キュー内のすべてのメッセージが表示されます。また、リストをフィルタリングしてソートして、特定のメッセージを見つけることもできます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Queues タブをクリックします。
  3. 参照するキューの 3 つのドットのアイコンをクリックします。
  4. Browse Messages をクリックします。

    キューのメッセージが表示されます。デフォルトでは、最初の 200 メッセージが表示されます。

    図4.9 Browse Queue ダイアログ

  5. メッセージの内容を表示するには、メッセージの 3 つのドットのアイコンをクリックし、View をクリックします。

    メッセージの本文、ヘッダー、プロパティーを表示できます。

4.5.4.6. キューへのメッセージの送信

キューの作成後、メッセージを送信できます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Queues タブをクリックします。
  3. メッセージを送信するキューの 3 つのドットのアイコンをクリックします。
  4. Send Message をクリックします。

    Send Message to Queue <queue name> ダイアログが表示されます。

    図4.10 Send Message to Queue ダイアログ

  5. デフォルトでは、メッセージは AMQ 管理コンソールへのログインに使用した認証情報を使用して送信されます。別の認証情報を使用する場合は、Use Current Logged in User チェックボックスをオフにし、チェックボックスをオフにすると表示される Username フィールドと Password フィールドに値を指定します。
  6. 必要な場合は、Add Header ボタンをクリックしてメッセージヘッダー情報を追加します。
  7. メッセージのボディーを入力します。
  8. Format ドロップダウンメニューで、メッセージのボディーのフォーマットのオプションを選択し、Format をクリックします。メッセージ本文は、選択した形式向けに人間が判読できるスタイルでフォーマットされます。
  9. Send をクリックします。
  10. 追加のメッセージを送信するには、入力した情報のいずれかを変更し、Send をクリックします。

4.5.4.7. キューへのメッセージの再送信

以前送信されたメッセージを再送信できます。

手順

  1. 再送信するメッセージを参照します。
  2. 再送信したいメッセージの 3 つのドットのアイコンをクリックします。
  3. Resend をクリックします。

    Resend Message ダイアログが表示されます。

  4. 必要に応じて メッセージヘッダーとボディー を更新し、Send をクリックします。

4.5.4.8. 別のキューへのメッセージの移動

キュー内の 1 つ以上のメッセージを別のキューに移動できます。

手順

  1. 移動するメッセージを参照します
  2. 移動する各メッセージの横にあるチェックボックスをクリックします。
  3. Move をクリックします。

    確認ダイアログボックスが表示されます。

  4. ドロップダウンメニューから、メッセージを移動するキューの名前を選択します。Confirm をクリックします。

4.5.4.9. メッセージまたはキューの削除

キュー内のすべてのメッセージを削除してキューを保持することも、キューとそこに含まれるすべてのメッセージを削除することもできます。

手順

  1. 左側のメニューで Artemis をクリックします。
  2. メインペインで、Queues タブをクリックします。
  3. パージまたは削除するキューの 3 つのドットのアイコンをクリックします。

    1. キューを削除せずに、選択したキュー内のすべてのメッセージを削除するには、Purge をクリックします。
    2. すべてのメッセージとキュー自体を削除するには、Delete をクリックします。
  4. 確認ダイアログで、Confirm をクリックします。
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