第6章 新機能および機能拡張


以下のリリースノートは、Red Hat build of Keycloak のバージョン 26.4.7 に適用されます。このリリースには、セキュリティーの強化、より緊密な統合、サーバー管理の改善に重点を置いた新しい機能が搭載されています。このリリースのハイライトは次のとおりです。

  • シームレスでパスワード不要のユーザー認証を実現するパスキー。
  • アプリケーション開始アクションを介した、合理化された WebAuthn/Passkey 登録とアイデンティティープロバイダーへの簡素化されたアカウントリンクにより、アプリケーション開発者のエクスペリエンスが簡素化されます。
  • クライアント認証に SPIFFE または Kubernetes サービスアカウントトークンを使用するフェデレーテッドクライアント認証。
  • 複数のアベイラビリティーゾーンにわたる簡素化されたデプロイメントにより、可用性が向上します。
  • FAPI 2 Final: FAPI 2.0 Security Profile および FAPI 2.0 Message Signing の最終仕様。
  • DPoP: OAuth 2.0 Demonstrating Proof-of-Possession at the Application Layer (DPoP) が完全にサポートされるようになりました。改善点には、パブリッククライアントのリフレッシュトークンのみをバインドする機能や、すべての Keycloak エンドポイントを DPoP トークンで保護する機能が含まれます。
  • 2FA リカバリーコードを使用したアカウント回復により、ユーザーをロックアウトから保護します。あらゆる OAuth 2.0 準拠の認可サーバーとブローカー接続する機能によるより広範な接続性、および OpenID Connect プロバイダー向けの信頼できるメール検証機能の強化。
  • 非同期ロギングにより、スループットが向上し、レイテンシーが低減され、より効率的なデプロイメントが確保されます。

それぞれの新機能の詳細については、このまま読み進めてください。以前のリリースからアップグレードする場合は、アップグレードガイド に記載されている変更点も確認してください。

6.1. セキュリティーと標準

6.1.1. Passkeys の統合がサポー対象に

条件付き UI とモーダル UI の両方を使用して、パスキーが Red Hat build of Keycloak ログインフォームにシームレスに統合されるようになりました。レルム内で統合を有効にするには、AuthenticationPoliciesWebauthn Passwordless Policy の順に移動し、Enable Passkeys を enabled に切り替えます。

詳細は、パスキー を参照してください。

6.1.2. FAPI 2 Final がサポー対象に

Red Hat build of Keycloak は、FAPI 2 仕様の最新バージョンをサポートしています。FAPI 2.0 Security ProfileFAPI 2.0 Message Signing の仕様は、すでに最終版に昇格されており、Red Hat build of Keycloak はそれらをサポートしています。Red Hat build of Keycloak クライアントポリシーは最終バージョンをサポートしており、FAPI 2 の対応するクライアントプロファイルは FAPI 適合テストスイートに合格しています。

既存ポリシーへのごくわずかな調整に加え、Red Hat build of Keycloak には、DPoP を使用し FAPI 2 準拠を意図するクライアント向けに、新しいクライアントプロファイル (fapi-2-dpop-security-profilefapi-2-dpop-message-signing) が追加されました。

詳細は、FAPI サポート を参照してください。

6.1.3. DPoP がサポー対象に

Red Hat build of Keycloak は、以前はプレビュー機能であった OAuth 2.0 Demonstrating Proof-of-Possession at the Application Layer (DPoP) をサポートしています。また、サポートされているバージョンには、次のような DPoP 機能のいくつかの改善とマイナーな機能が含まれています。

  • パブリッククライアントのリフレッシュトークンのみを DPoP バインド可能とし、アクセストークンのバインドを省略することが可能になりました。
  • ベアラートークンによって保護されているすべての Red Hat build of Keycloak エンドポイントは、DPoP トークンを処理できるようになりました。これには、たとえば、Admin REST API や Account REST API が含まれます。
  • OIDC 認証リクエストで dpop_jkt パラメーターを必須とすることが可能になりました。

詳細は、ドキュメントの DPoP セクション を参照してください。

6.1.4. FIPS 140-2 モードが EdDSA がサポー対象に

Bouncy Castle 2.1.x にアップグレードすると、アルゴリズム EdDSA が使用できるようになります。

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