第7章 Red Hat サポートへの連絡
本ガイドでの情報で問題が解決できない場合は、本章の説明を参考にして Red Hat サポートサービスまでご連絡ください。
7.1. Red Hat サポートエンジニアへの情報提供
Red Hat Ceph ストレージに関連する問題がご自分で解決できない場合は、Red Hat サポートサービスまでご連絡ください。その場合、詳しい情報をご提供いただくと、エンジニアによる問題解決が早まる可能性が高くなります。
手順: Red Hat サポートエンジニアへの情報提供
- Red Hat カスタマーポータル でサポートケースを作成します。
-
可能な場合は、チケットに
sosreport
を添付してください。詳細は、Red Hat Enterprise Linux 4.6 以降における sosreport の役割と取得方法 を参照してください。 - セグメンテーション違反で Ceph デーモンが失敗している場合は、ヒューマンリーダブルなコアダンプファイルの生成を検討してください。詳細は、「ヒューマンリーダブルなコアダンプファイルの生成」 を参照してください。
7.2. ヒューマンリーダブルなコアダンプファイルの生成
Ceph デーモンがセグメンテーション違反で予期せず終了する場合は、その失敗についての情報を収集し、Red Hat サポートエンジニアに提供してください。
この情報があると初期調査が迅速化されます。また、サポートエンジニアがコアダンプファイルからの情報と Red Hat Ceph ストレージの既知の問題を比較することもできます。
はじめに
ceph-debuginfo
パッケージがインストールされていない場合は、これをインストールします。ceph-debuginfo
パッケージが格納されているリポジトリーを有効にします。subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhceph-2-<daemon>-debug-rpms
ノードのタイプによって、
<daemon>
をosd
またはmon
で置き換えます。ceph-debuginfo
パッケージをインストールします。# yum install ceph-debuginfo
gdb
パッケージがインストールされていることを確認します。インストールされていない場合は、これをインストールします。# yum install gdb
手順: ヒューマンリーダブルなコアダンプファイルの生成
Ceph のコアダンプファイルの生成を有効にします。
/etc/systemd/system.conf
ファイルに以下のパラメーターを追加して、コアダンプファイルのulimits
を設定します。DefaultLimitCORE=infinity
Ceph デーモンのサービスファイルで
PrivateTmp=true
パラメーターをコメントアウトします。このファイルは、デフォルトでは/lib/systemd/system/<cluster-name>-<daemon>@.service
にあります。# PrivateTmp=true
suid_dumpable
フラグを2
に設定して、Ceph デーモンがコアダンプファイルを生成できるようにします。# sysctl fs.suid_dumpable=2
コアダンプファイルの場所を調整します。
# sysctl kernel.core_pattern=/tmp/core
変更を反映するために
systemd
サービスをリロードします。# systemctl daemon-reload
変更を反映するために、Ceph デーモンを再起動します。
systemctl restart ceph-<daemon>@<ID>
デーモンのタイプ (
osd
またはmon
) とその ID (OSD の場合は番号、モニターの場合は短いホスト名) を以下のように指定します。# systemctl restart ceph-osd@1
- 失敗を再現します。例えば、デーモンの起動を試行します。
GNU デバッガー (GDB) を使って、アプリケーションのコアダンプファイルからリーダブルなバックトレースを生成します。
gdb /usr/bin/ceph-<daemon> /tmp/core.<PID>
以下のようにデーモンのタイプと失敗したプロセスの PID を指定します。
$ gdb /usr/bin/ceph-osd /tmp/core.123456
GDB のコマンドプロンプトで
thr a a bt
を入力し、backtrace
コマンドをプロセスの全スレッドに適用します。(gdb) thr a a bt
- 上記のコマンドの出力をサポートチケットにコピーします。
その他の参照先
- Red Hat カスタマーポータルの gdb を使用して、アプリケーションコアから読み取り可能なバックトレースを生成する方法
- Red Hat カスタマーポータルの アプリケーションがクラッシュまたはセグメンテーション違反が発生した時にコアファイルのダンプを有効にする