4.6. 遅延レプリケーション
一方向レプリケーションを使用する場合でも、RADOS Block Device (RBD) ミラーリングイメージ間でレプリケーションを遅延させることができます。セカンダリーイメージにレプリケーションされる前に、プライマリーイメージへの不要な変更を元に戻せるように、猶予の期間が必要な場合には、遅延レプリケーションを実装することができます。
遅延レプリケーションを実装するには、宛先ストレージクラスター内の rbd-mirror
デーモンで rbd_mirroring_replay_delay = MINIMUM_DELAY_IN_SECONDS
設定オプションを指定する必要があります。この設定は、rbd-mirror
デーモンが使用する ceph.conf
ファイル内でグローバルに適用することも、個別のイメージベースで適用することも可能です。
特定のイメージで遅延レプリケーションを使用するには、プライマリーイメージで以下の rbd
CLI コマンドを実行します。
rbd image-meta set <image-spec> conf_rbd_mirroring_replay_delay <minimum delay in seconds>
たとえば、プール vms のイメージ vm-1 に最小レプリケーション遅延を 10 分設定するには、以下を実行します。
rbd image-meta set vms/vm-1 conf_rbd_mirroring_replay_delay 600