第8章 非同期エラータの更新
このセクションでは、z-stream リリースのバグ修正、既知の問題、機能拡張を説明します。
8.1. Red Hat Ceph Storage 5.3z8
Red Hat Ceph Storage リリース 5.3z8 が公開されました。この更新に含まれるバグ修正とセキュリティー更新は、RHBA-2025:1478 および RHBA-2025:14 79 アドバイザリーに記載され ています。
8.1.1. 機能拡張
8.1.1.1. Ceph Object Gateway
namespace を使用したバケットインデックスエントリーが存在する場合に、バケット一覧の順序付き効率が向上
以前のバージョンでは、namespace を使用したバケットインデックスエントリーを無視する際に、コードは無視されたエントリーにアクセスしていました。その結果、無視されたリストには不要なレイテンシーが発生します。
今回の機能拡張により、不完全なマルチパートアップロードまたはその他の namespace エントリーがある場合、順序付けられたバケットインデックスのリストがより速くなりました。
8.1.2. 既知の問題
8.1.2.1. Ceph Ansible
cephadm の導入後、alertmanager がデプロイされると haproxy が起動できません。
director によってデプロイされた Red Hat Ceph Storage 環境に Alertmanager をデプロイした場合、Red Hat Ceph Storage バージョン 4 からバージョン 5 へのアップグレードは失敗します。この失敗は、以下のコマンドを実行して Red Hat Ceph Storage ノードで cephadm を設定しても HAProxy が再起動しないために発生します。
$ openstack overcloud external-upgrade run \ --skip-tags ceph_ansible_remote_tmp \ --stack <stack> \ --tags cephadm_adopt 2>&1
コマンドを実行すると、Red Hat Ceph Storage クラスターのステータスは HEALTH_WARN
になります。この問題の回避策については、Red Hat ナレッジベースのソリューション HAProxy does not restart during RHOSP upgrade when RHCS is director-deployed and Alertmanager is enabledを参照してください。