第2章 Cargo ビルドツール


Cargo は、Rust コンパイラー rustc と、パッケージおよび依存関係マネージャーのビルドツールおよびフロントエンドです。これにより、Rust プロジェクトは、特定のバージョン要件での依存関係の宣言、完全な依存関係グラフの解決、パッケージのダウンロード、プロジェクト全体のビルドとテストが可能となります。

Rust ツールセットには、Cargo 1.66.1 が同梱されています。

2.1. Cargo ディレクトリー構造およびファイルの配置

Cargo ビルドツールは、セット規則を使用して Cargo パッケージ内のディレクトリー構造とファイル配置を定義します。cargo new コマンドを実行すると、マニフェストとプロジェクトファイル両方のパッケージディレクトリー構造とテンプレートが生成されます。デフォルトでは、パッケージの root ディレクトリーで新しい Git リポジトリーも初期化します。

バイナリープログラムの場合、Cargo は、Cargo.toml という名前のテキストファイルを含むディレクトリー project_name と、main.rs という名前のテキストファイルを含むサブディレクトリー src を作成します。

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