7. Technology Previews
Technology Preview features are currently not supported under Red Hat Enterprise Linux subscription services, may not be functionally complete, and are generally not suitable for production use. However, these features are included as a customer convenience and to provide the feature with wider exposure.
Customers may find these features useful in a non-production environment. Customers are also free to provide feedback and functionality suggestions for a Technology Preview feature before it becomes fully supported. Erratas will be provided for high-severity security issues.
During the development of a Technology Preview feature, additional components may become available to the public for testing. It is the intention of Red Hat to fully support Technology Preview features in a future release.
- EMC Clariion の ALUA モード
- EMC Clariion ストレージ上で、
dm-multipath
を使用する ALUA (明示的アクティブ/パッシブフェイルオーバー) モードが使用できるようになりました。このモードは T10 仕様に準拠していますが、本リリースでは技術プレビューとしてのみ提供されます。For more information about T10, refer to http://www.t10.org. - ext4
- 今リリースには、最新世代の ext ファイルシステムである
ext4
が技術プレビューとして含まれています。Ext4
は Red Hat および Linux コミュニティーによって開発されたext3
ファイルシステムがインクリメンタルに改良されたものです。技術プレビューにおけるこのファイルシステムのリリース名はext4dev
です。このファイルシステムは、ext4dev.ko
カーネルモジュールと、ext4 に使用する e2fsprogs 管理ツールの更新バージョンを格納する新しいe4fsprogs
パッケージによって提供されます。使用するには、e4fsprogs
をインストールし、e4fsprogs プログラムよりmkfs.ext4dev
のようなコマンドを使用して ext4 ベースのファイルシステムを作成します。マウントコマンドラインまたは fstab ファイルシステム上でファイルシステムを参照するには、ファイルシステム名ext4dev
を使用します。 - FreeIPMI
- FreeIPMI は、今回技術プレビューとしてこの更新に 含まれています。FreeIPMI は Intelligent Platform Management IPMI システムソフトウェアの 集合です。これは、Intelligent Platform Management Interface (IPMI v1.5 と v2.0) 基準に 準拠する開発ライブラリと共に in-band と out-of-band のソフトウェアを提供します。For more information about FreeIPMI, refer to http://www.gnu.org/software/freeipmi/
- TrouSerS と tpm-tools
- Trusted Platform Module (TPM) ハードウェアを使用できるようにするため、TrouSerS および
tpm-tools
が本リリースに同梱されました。TPM ハードウェアの機能の一部は次の通りです。- メモリで公開せずに安全にRSA キーを作成、保存、使用する
- 暗号化記号ハッシュを使用してプラットフォームのソフトウェア状態を検証する
TrouSerS は、Trusted Computing Group's Software Stack (TSS) 仕様の実装です。TrouSerS を使用して、TPM ハードウェアを使用するアプリケーションを書くことができます。tpm-tools
は TPM ハードウェアを管理活用するために使用されるツールの集合です。For more information about TrouSerS, refer to http://trousers.sourceforge.net/. - eCryptfs
- eCryptfs は Linux のスタックされた暗号化ファイルシステムです。eCryptfs は、EXT3 など既にマウントされている下位ファイルシステム内の個別のディレクトリにマウントします。eCryptfs を使用するために、既存のパーティションやファイルシステムを変更する必要はありません。本リリースでは、eCryptfs がアップストリームバージョン 56 にリベースされ、バグ修正や改良が追加されました。また、この更新は eCryptfs (
ecryptfs-mount-helper-gui
) の設定に便利なグラフィカルプログラムを提供します。この更新により、一部の eCryptfs マウントオプションの構文が変更になりました。このバージョンの eCryptfs にアップデートすると、変更の対象となったマウントスクリプトや/etc/fstab
エントリがアップデートされるはずです。変更の詳細については、man ecryptfs
を参照してください。本リリースの eCryptfs には、以下の警告が適応されます。- eCryptfs ファイルシステムは、暗号化されたファイルシステムが同じ名前の基礎のディレクトリに一度マウントされた場合のみ正常に動作します。例は次の通りです。
mount -t ecryptfs /mnt/secret /mnt/secret
保護された部分のファイルシステムは公開されないはずです。他のマウントポイントやバインドマウントなどにマウントしないようにしてください。 - ネットワーク化されたファイルシステム (NFS、Samba など) にマウントされた eCryptfs は正常に動作しません。
- このバージョンの eCryptfs カーネルドライバには、
ecryptfs-utils-56-4.el5
またはそれ以降のバージョンで提供される更新されたユーザースペースが必要になります。
For more information about eCryptfs, refer to http://ecryptfs.sf.net. You can also refer to http://ecryptfs.sourceforge.net/README and http://ecryptfs.sourceforge.net/ecryptfs-faq.html for basic setup information. - ステートレス Linux
- ステートレス Linux とは、システムの交換を簡単にすることで多数のシステムに対してプロビジョニングや管理を簡略化する、新しいシステム稼働管理方法のコンセプトです。基本的には、多数のステートレスシステム間で複製され管理される準備済みのシステムイメージを確立し、オペレーティングシステムを読み込み専用で実行します (詳細は
/etc/sysconfig/readonly-root
を参照)。現在の開発段階では、ステートレス機能は目標の状態であるため、技術プレビューとなっています。ステートレスコードのテストに興味のある方は、http://fedoraproject.org/wiki/StatelessLinux/HOWTO の HOWTO を読んでから、stateless-list@redhat.com に登録してください。ステートレス Linux 向けに有効にするインフラストラクチャ部分は元来、Red Hat Enterprise Linux 5 で 導入されました。 - AIGLX
- AIGLX は、完全サポートされる X サーバーの技術プレビューです。この機能は、標準デスクトップで GL 加速による効果を実現するのが目的です、このプロジェクトの構成は次の通りです。
- 軽度に変更された X サーバー
- 新規のプロトコルサポートを追加する Mesa パッケージの更新
これらのコンポーネントをインストールすると、ほとんど変更を加えることなくデスクトップ上で GL 加速による効果を実現できます。また、X サーバーを交換しなくても加速効果を有効にしたり無効することができます。さらに、AIGLX によってリモート GLX アプリケーションがハードウェア GLX 加速を活用できるようになります。 - FireWire
firewire-sbp2
モジュールはこの更新では、まだ技術プレビューとして含まれています。このモジュールは FireWire ストレージデバイスとスキャナーとの接続を有効にするものです。現在、FireWire は以下の項目をサポートしません:- IPv4
- pcilynx ホストコントローラ
- 複数 LUN ストレージサービス
- ストレージデバイスへの非独占アクセス
更に、FireWire にはまだ以下のような問題が存在します:SBP2
ドライバー内でのメモリー漏れは、マシンが反応しない原因になる可能性があります。- このバージョンのコードは big-endian マシンでは正常に機能しません。これは、 PowerPC で予想外の動作を起こす可能性があります。
- ktune
- 本リリースには、カーネル調整パラメータを特定のシステムプロファイルに見合った値に設定するサービス、
ktune
(ktune
パッケージ内) が含まれています。現在、ktune
はディスク集中アプリケーションやネットワーク集中のアプリケーションを実行する大型メモリのシステムに対してのみプロファイルを提供します。ktune
が提供する設定は、/etc/sysctl.conf
の設定やカーネルコマンドラインによる設定をオーバーライドしません。システムやワークロードによっては、ktune
の使用が不適切な場合もあります。そのため、実稼働システムに導入する前に包括的なテストを行ってください。ktune
によって指定された設定を無効にし、通常の設定に戻すには、root でservice ktune stop
を実行してktune
サービスを停止します。 - dmraid の SGPIO サポート
- SGPIO (Serial General Purpose Input Output) は、メインボードと内外部のハードディスクドライブベイ格納装置との間で使用される業界標準の通信方法です。この方法は、AHCI ドライバインターフェイスを介して格納装置の LED ライトを制御するために使用されます。今リリースには、dmraid の SGPIO サポートが技術プレビューとして含まれています。これにより、dmraid がディスク格納装置と適切に動作するようになります。
- GCC 4.3
- 技術プレビューとして Gnu Compiler Collection バージョン 4.3 (GCC4.3) が本リリースに同梱されました。これらのコンパイラには C、C++、Fortran 95 コンパイラやサポートライブラリが含まれています。
gcc43
パッケージ内のgnu89-inline
オプションのデフォルトが-fgnu89-inline
に変更されましたが、Red Hat Enterprise Linux 5 のアップストリームの更新や将来的な更新は-fno-gnu89-inline
がデフォルトであることに注意してください。これは、Red Hat Enterprise Linux 5 に同梱された多くのヘッダは、ISO C99 セマンティックではなく、GNU インラインセマンティックを要求するためです。これらのヘッダは、属性を介して GNU インラインセマンティックを要求するように調整されていません。 - カーネルトレースポイント機能
- 今回の更新で、新しいカーネルマーカー/トレースポイント機能が技術プレビューとして実装されました。このインターフェイスは、静的なプローブポイントをカーネルに追加し、SystemTap のようなツールと使用します。
- RAID セットのデバイス障害監視
- dmraid ツールと dmevent_tool ツールを使用するデバイス障害監視が技術プレビューとして Red Hat Enterprise Linux 5.3に同梱されました。この機能により、RAID セットのコンポーネントデバイス上で発生したデバイス障害を監視報告できるようになります。