4.2.4. I/O 監視 (デバイスごと)


このセクションでは、特定のデバイス上の I/O アクティビティーを監視する方法を説明します。
traceio2.stp

#! /usr/bin/env stap

global device_of_interest

probe begin {
  /* The following is not the most efficient way to do this.
      One could directly put the result of usrdev2kerndev()
      into device_of_interest.  However, want to test out
      the other device functions */
  dev = usrdev2kerndev($1)
  device_of_interest = MKDEV(MAJOR(dev), MINOR(dev))
}

probe vfs.write, vfs.read
{
  if (dev == device_of_interest)
    printf ("%s(%d) %s 0x%x\n",
            execname(), pid(), probefunc(), dev)
}

traceio2.stp は、全体デバイス番号という引数 1 つを取ります。この番号を取得するには、stat -c "0x%D" directory を使用します。ここでの directory は、監視するデバイス上にあるものにします。
usrdev2kerndev() 関数は、全体デバイス番号をカーネルが理解する書式に変換します。usrdev2kerndev() が生成した出力は、特定デバイスのメジャー番号とマイナー番号を決定するために MKDEV()MINOR()、および MAJOR() 関数とともに使用されます。
traceio2.stp の出力には、読み取り/書き込みを実行しているプロセスの名前と ID、実行している関数 (vfs_read または vfs_write)、およびカーネルデバイス番号が含まれます。
以下の例は、stap traceio2.stp 0x805 の出力の抜粋です。ここでの 0x805 は、/home の全体デバイス番号です。/home/dev/sda5 に存在しており、これが監視対象のデバイスになります。

例4.8 traceio2.stp のサンプル出力

[...]
synergyc(3722) vfs_read 0x800005
synergyc(3722) vfs_read 0x800005
cupsd(2889) vfs_write 0x800005
cupsd(2889) vfs_write 0x800005
cupsd(2889) vfs_write 0x800005
[...]
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