インストールガイド
すべてのアーキテクチャーへの Red Hat Enterprise Linux 7 のインストール
概要
第1章 はじめに
1.1. グラフィカルインストール
1.2. リモートインストール
Connect Mode
を使用して完全にリモートでグラフィカルインストールを実行できます。ディスプレイとキーボードがあるものの、グラフィカルインタフェースを使用できないシステムでは、Direct Mode
を使用すると容易にセットアップができます。詳細は、25章VNC の使用 を参照してください。
1.3. 自動インストール
第2章 Red Hat Enterprise Linux のダウンロード
- バイナリー DVD
- 完全なインストールイメージ。これはインストールプログラムを起動して全インストール工程を実施します。パッケージ用の追加リポジトリーを用意する必要はありません。注記バイナリー DVD は IBM Z でもご利用頂くことができます。SCSI DVD ドライブを使ってインストールプログラムを起動する場合に使用できます。また、インストールソースとして使用することもできます。
- boot.iso
- 最小限の起動イメージ。これは、インストールプログラムを起動しますがパッケージ用の追加リポジトリーにアクセスする必要があります。Red Hat ではこのようなリポジトリーは提供しておらず、完全インストール ISO イメージを使用して作成する必要があります。
手順2.1 Red Hat Enterprise Linux ISO イメージのダウンロード
- カスタマーポータルの https://access.redhat.com/home にアクセスします。ログインしていない場合はページ右側の ログイン をクリックします。プロンプトに従いアカウント認証情報を入力します。
- ページ上部の DOWNLOADS をクリックします。
- Red Hat Enterprise Linux をクリックします。
- Product Variant、Architecture がインストールターゲットに適した選択になっているか確認します。デフォルトでは
Red Hat Enterprise Linux Server
とx86_64
を選択します。どれを選択してよいのか分からない場合は、http://www.redhat.com/en/technologies/linux-platforms/enterprise-linux を参照してください。また、各バリアントで利用可能なパッケージ一覧は、Red Hat Enterprise Linux 7 パッケージマニフェストで確認できます。 - 利用可能なダウンロード一覧が表示されます。特に、最小限のブート ISOイメージと完全インストール用 バイナリー DVD ISO イメージが表示されます。これが上記で説明したメディアです。事前設定済みの仮想マシンイメージなど、これ以外のイメージが表示される場合もあります。これについては本ガイドの対象外になります。
- 使用するイメージファイルを選択します。カスタマーポータルからダウンロードする方法は、2 通りあります。
- Web ブラウザーを使ってイメージ名をクリックし、コンピューターにそのイメージをダウンロードします。
- イメージ名を右クリックして curl などの特殊アプリケーションを使用するとカスタマーポータルからのダウンロードなど中断されたプロセスを再開することができます。つまり、ファイル全体を再度ダウンロードする必要がなく時間や回線容量を節約することができます。などのメニューアイテムをクリックします (メニューアイテムの表示はブラウザーによって異なる)。この操作で、ファイルの URL がクリップボードにコピーされ、別のアプリケーションを使ってファイルをコンピューターにダウンロードできるようになります。インターネット接続が不安定な場合にはこの方法が役に立ちます (接続不安定のため中断されブラウザーでファイル全体をダウンロードできず、またダウンロードリンクに含まれている認証キーの有効期間が短いため中断されたダウンロードプロセスの再開試行が失敗してしまうような場合)。
手順2.2 curl を使用したインストールメディアのダウンロード
- root で以下のコマンドを実行して、curl パッケージがインストールされていることを確認します。
# yum install curl
ご使用の Linux ディストリビューションでは yum を使用していない、または Linux 自体をまったく使用していないなどの場合は curl web site で最適となるソフトウェアパッケージをダウンロードしてください。 - ターミナルウィンドウを開きダウンロード先となるディレクトリーに移動します。次のコマンドを入力します。
$ curl -o filename.iso 'copied_link_location'
filename.iso にはrhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso
などカスタマーポータルで表示される ISO イメージの名前を入力します。カスタマーポータル内のダウンロードリンクには curl でダウンロードしたファイル名にも使用する追加文字が含まれているため入力には注意してください。次のパラメーターの一重引用符は付けたまま copied_link_location にはカスタマーポータルからコピーしたリンクを入力します。上記のコマンドをコピーした場合にはもう一度コピーします。Linux ではウィンドウ内で中央ボタンをクリックするか、Shift+Insert を押すとクリップボードの内容をターミナルウィンドウに貼り付けることができます。最後のパラメーターの後ろに別の一重引用符を付けて、Enter を押してコマンドを実行し、ISO イメージの転送を開始します。一重引用符を使用するのはダウンロードリンクに特殊な文字が含まれていた場合など、特殊文字が誤って解釈されないようにするためです。例2.1 curl での ISO イメージのダウンロード
curl コマンドラインの例を示します。$ curl -o rhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso 'https://access.cdn.redhat.com//content/origin/files/sha256/85/85a...46c/rhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso?_auth_=141...7bf'
実際のダウンロードリンクには複雑な識別子が含まれるため非常に長い記述になる点に注意してください。 - 転送の完了前にインターネット接続が中断された場合はカスタマーポータル内のダウンロードページを更新し、必要であればログインし直します。新しいダウンロードリンクをコピーし、以前と同じ基本的な curl コマンドラインパラメーターを使用しますが、必ず新しいダウンロードリンクを使用するように
-C -
を追加し、既にダウンロードしたファイルのサイズに基づいて続行すべき場所を自動的に決定するように curl に指示します。例2.2 中断されたダウンロードの再開
選択した ISO イメージが一部しかダウンロードされていない場合に使用する curl コマンドラインの例を示します。$ curl -o rhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso 'https://access.cdn.redhat.com//content/origin/files/sha256/85/85a...46c/rhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso?_auth_=141...963' -C -
- 必要に応じて、sha256sum などのチェックサムユーティリティーを使用して、ダウンロード完了後にイメージファイルの整合性を検証できます。Download Red Hat Enterprise Linux ページにあるダウンロードにはすべて、以下の参照用チェックサムが含まれます。
$ sha256sum rhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso
85a...46c rhel-server-7.0-x86_64-dvd.iso
Microsoft Windows や Mac OS X 向けにも同様のツールがあります。また、インストールの開始時にインストールプログラムを使用してメディアの検証もできます。詳細は「起動メディアの検証」を参照してください。
- 「インストール CD または DVD の作成」 の説明に従って、CD または DVD に書き込む。
- イメージファイルを使って起動可能な USB ドライブを作成する (「USB インストールメディアの作成」を参照)。
- ネットワークインストールできるようにこれをサーバーに配置する。具体的な方法は 「インストールソース - ネットワーク」 を参照してください。
- イメージファイルをハードドライブに配置して、そのドライブをインストールソースとして使用する。詳細は、「インストールソース - ハードドライブ」 を参照してください。
- ネットワーク経由でインストールシステムを起動できるよう、イメージファイル使って Preboot Execution Environment (PXE) サーバーを準備します。手順については 24章ネットワークからのインストールの準備 を参照してください。
第3章 メディアの作成
inst.stage2=
起動オプションが使用され、特定のラベル (たとえば inst.stage2=hd:LABEL=RHEL7\x20Server.x86_64
) に設定されます。ランタイムイメージを含むファイルシステムのデフォルトラベルを修正するか、インストールシステムの起動にカスタマイズした手順を使用する場合は、このオプションを正しい値に設定する必要があります。詳細は インストールソースの指定 を参照してください。
3.1. インストール CD または DVD の作成
3.2. USB インストールメディアの作成
3.2.1. Linux での USB インストールメディアの作成
手順3.1 Linux での USB メディアの作成
- USB フラッシュドライブをシステムに接続し、dmesg コマンドを実行します。最近のイベントの詳細を示すログが表示されます。このログの末尾の方に、今 USB を挿入したことを示すメッセージが表示されているのを確認します。以下にメッセージの例を示します。
[ 170.171135] sd 5:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable disk
接続デバイスの名前を書き留めておきます(上記の例ではsdb
)。 root
としてログインします。$
su -プロンプトに従い root パスワードを入力します。- デバイスがマウントされていないことを確認します。まず、findmnt device コマンドと前の手順で確認したデバイス名を使用します。たとえば、デバイス名が
sdb
の場合は、次のコマンドを使用します。#
findmnt /dev/sdbコマンドから何も出力されなければ次の手順に進むことができます。何らかの出力がある場合は、デバイスが自動的にマウントされたことを示しているため、次に進む前にそのデバイスをアンマウントしておく必要があります。出力の例は、以下のようになります。#
findmnt /dev/sdb TARGET SOURCE FSTYPE OPTIONS /mnt/iso /dev/sdb iso9660 ro,relatimeTARGET
列に注意してください。次に umount target コマンドを使用して、デバイスをアンマウントします。#
umount /mnt/iso - dd コマンドを使用して、インストール ISO イメージを USB デバイスに直接書き込みます。
#
dd if=/image_directory/image.iso of=/dev/device bs=blocksize/image_directory/image.iso をダウンロードした ISO イメージファイルへのフルパスに置き換え、device を、その前に dmesg コマンドで報告されるデバイス名に、blocksize は、書き込みプロセスを迅速化するために妥当なブロックサイズ(例:512k
)に置き換えます。bs
パラメーターはオプションですが、プロセスを大幅に高速化できます。重要デバイス上の パーティション 名(例:/dev/sda
1たとえば、ISO イメージが/home/testuser/Downloads/rhel-server-7-x86_64-boot.iso
にあり、検出されたデバイス名がsdb
の場合、コマンドは以下のようになります。#
dd if=/home/testuser/Downloads/rhel-server-7-x86_64-boot.iso of=/dev/sdb bs=512k - dd がデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。進捗バーが表示されないことに注意してください。
#
プロンプトが再度表示されるとデータ転送が完了します。プロンプトが表示されたら、root
アカウントからログアウトし、USB ドライブを取り外します。
inst.stage2=
起動オプションを指定する必要があります。inst.stage2=
起動オプションの詳細は、 「ブートメニューによるインストールシステムの設定」 を参照してください。
3.2.2. Windows での USB インストールメディアの作成
手順3.2 Windows での USB メディアの作成
- Fedora Media Writer をダウンロードしてインストールします。
- メディアの作成に使用する Red Hat Enterprise Linux ISO イメージをダウンロードします。(ISO イメージの取得方法については 2章Red Hat Enterprise Linux のダウンロード を参照してください。)
- 起動可能なメディアの作成に使用する USB ドライブを挿入します。
- Fedora Media Writer を開きます。
- メインウィンドウで Custom Image をクリックし、ダウンロードした Red Hat Enterprise Linux ISO イメージを選択します。
- ドロップダウンメニューから使用するドライブを選択します。ドライブが表示されない場合は、USB ドライブが接続されていることを確認し、Fedora Media Writer を再起動します。
- Write to disk をクリックします。起動メディアの作成プロセスが開始されます。プロセスが完了するまでドライブを抜かないでください。ISO イメージのサイズと USB ドライブの書き込み速度によって、イメージの書き込みは数分かかる場合があります。
図3.1 Fedora Media Writer
[D] - 作成プロセスが完了し、
Complete!
メッセージが表示されたら、システムの通知エリアの 安全な削除ハードウェア アイコンを使用して USB ドライブをアンマウントします。
3.2.3. Mac OS X での USB インストールメディアの作成
手順3.3 Mac OS X での USB メディアの作成
- USB フラッシュドライブをシステムに接続し、diskutil list コマンドでデバイスパスを特定します。デバイスパスの形式は
/dev/disk 番号で、number
はディスクの数になります。ディスク番号は、0 から始まります。デバイス 0 は通常、OS X リカバリーディスクになり、ディスク 1 はご自分のメインの OS X インストールになります。以下の例では、disk2
です。$ diskutil list /dev/disk0 #: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER 0: GUID_partition_scheme *500.3 GB disk0 1: EFI EFI 209.7 MB disk0s1 2: Apple_CoreStorage 400.0 GB disk0s2 3: Apple_Boot Recovery HD 650.0 MB disk0s3 4: Apple_CoreStorage 98.8 GB disk0s4 5: Apple_Boot Recovery HD 650.0 MB disk0s5 /dev/disk1 #: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER 0: Apple_HFS YosemiteHD *399.6 GB disk1 Logical Volume on disk0s1 8A142795-8036-48DF-9FC5-84506DFBB7B2 Unlocked Encrypted /dev/disk2 #: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER 0: FDisk_partition_scheme *8.0 GB disk2 1: Windows_NTFS SanDisk USB 8.0 GB disk2s1
USB フラッシュドライブを特定するには、NAME
、TYPE
、およびSIZE
列を、フラッシュドライブに関する内容と比較します。たとえば、NAME
は Finder のフラッシュドライブのタイトルと同じである必要があります。これらの値をフラッシュドライブの情報パネル内の値と比較することもできます。ドライブアイコンを右クリックし、Get Info を選択します。 - diskutil unmountDisk コマンドを使用して、フラッシュドライブのファイルシステムボリュームをアンマウントします。
$ diskutil unmountDisk /dev/disknumber Unmount of all volumes on disknumber was successful
これを実行すると、デスクトップからフラッシュドライブのアイコンが消えます。消えない場合は、間違ったディスクを指定した可能性があります。システムディスクを誤ってアンマウントしようとすると、failed to unmount
エラーが発生します。 - dd コマンドを sudo コマンドのパラメーターとして使用し、ISO イメージをフラッシュドライブに書き込みます。
$ sudo dd if=/path/to/image.iso of=/dev/rdisknumber bs=1m>
注記Mac OS X は、各ストレージデバイスにブロック(/dev/disk*
)とキャラクターデバイス(/dev/rdisk*
)ファイルの両方を提供します。/dev/rdisk番号
キャラクターデバイスにイメージを書き込む方が、/dev/disk番号
ブロックデバイスよりも高速です。例3.1 ISO イメージのディスクへの書き込み
/Users/user_name/Downloads/rhel-server-7-x86_64-boot.iso
ファイルを/dev/rdisk2
デバイスに書き込むには、以下を実行します。$ sudo dd if=/Users/user_name/Downloads/rhel-server-7-x86_64-boot.iso of=/dev/rdisk2
- コマンドが完了するまで待機します。進捗バーは表示されませんが、実行中の操作の状態を確認するには、ターミナルで Ctrl+t を押します。
load: 1.02 cmd: dd 3668 uninterruptible 0.00u 1.91s 112+0 records in 111+0 records out 116391936 bytes transferred in 114.834860 secs (1013559 bytes/sec)
- データ送信の速度は、USB ポートとフラッシュドライブの速度に依存します。プロンプトが再度表示されたら、データ転送が完了しています。これでフラッシュドライブを取り外すことができます。
3.3. インストールソースの準備
DVD
: バイナリー DVD ISO イメージを DVD に書き込み、インストールプログラムがこのディスクからパッケージをインストールするように設定できます。ハードドライブ
: バイナリー DVD ISO イメージをハードドライブに配置し、そこからパッケージをインストールできます。ネットワークの場所
: バイナリー DVD ISO イメージまたは インストールツリー (バイナリー DVD ISO イメージから抽出したコンテンツ)をインストールシステムからアクセス可能なネットワーク上の場所にコピーし、以下のプロトコルを使用してネットワーク経由でインストールを実行できます。NFS
: バイナリー DVD ISO イメージは、ネットワークファイルシステム (NFS)共有に配置されます。HTTPS
、HTTP
、またはFTP
: インストールツリーは、HTTP
、HTTPS
、またはFTP
経由でアクセス可能なネットワーク上の場所に配置されます。
- インストールプログラムのグラフィカルインターフェイス:グラフィカルインストールを開始して任意の言語を選択すると、インストールの 概要 画面が表示されます。インストールソース 画面に移動し、設定するソースを選択します。詳細は、次を参照してください。
- 64 ビット AMD、Intel、および ARM システムの場合は「インストールソース」を参照してください。
- IBM Power Systems サーバーの場合は「インストールソース」を参照してください。
- IBM Z の場合は「インストールソース」を参照してください。
- 起動オプションを使って指定する: インストールプログラムが開始する前に、カスタムの起動オプションを使って指定することができます。以下のいずれかのオプションで使用するインストールソースを指定します。詳細は、「ブートメニューによるインストールシステムの設定」 の
inst.repo=
オプションを参照してください。 - キックスタートファイルの使用:キックスタートファイルで install コマンドを使用し、インストールソースを指定できます。install キックスタートコマンドの詳細は 「キックスタートのコマンドとオプション」、キックスタートインストール全般の詳細は 27章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
3.3.1. インストールソース - DVD
3.3.2. インストールソース - ハードドライブ
xfs
、ext2
、ext3
、ext4
、および vfat
(FAT32
)です。Microsoft Windows システムでは、ハードドライブのフォーマットに使用されるデフォルトのファイルシステムが NTFS
であり、exFAT
ファイルシステムも利用できますが、いずれのファイルシステムもインストール時にマウントできません。Microsoft Windows でインストールソースとして使用するハードドライブまたは USB ドライブを作成する場合は、必ず FAT32
としてフォーマットしてください。
FAT32
ファイルシステムは、4 GiB を超えるファイルをサポートしません。一部の Red Hat Enterprise Linux 7 インストールメディアでは、このサイズよりも大きい場合もあり、このファイルシステムでは、ドライブにメディアをコピーできません。
3.3.3. インストールソース - ネットワーク
3.3.3.1. NFS サーバーへのインストールソースの配置
NFS
インストール方法では、ネットワークファイル
システムサーバーの エクスポートされたディレクトリー に配置された Red Hat Enterprise Linux バイナリー DVD の ISO イメージを使用します。このディレクトリー は、インストールシステムが読み取りできる必要があります。NFS ベースのインストールを実行する場合は、NFS ホストとして動作する別のシステムを用意する必要があります。
手順3.4 NFS を使用したインストールの準備
root
で以下のコマンドを実行して、nfs-utils パッケージをインストールします。#
yum install nfs-utils- 完全な Red Hat Enterprise Linux 7 バイナリー DVD ISO イメージを、NFS サーバーの適切なディレクトリーにコピーします。たとえば、この目的のディレクトリー
/rhel7-install/
を作成し、ここに ISO イメージを保存できます。 - テキストエディターで
/etc/exports
ファイルを開き、以下の構文の行を追加します。/exported_directory/ clients
/exported_directory/ を ISO イメージが格納されているディレクトリーの完全パスで置き換えます。クライアント の代わりに、この NFS サーバーからインストールするコンピューターのホスト名または IP アドレス、すべてのコンピューターが ISO イメージにアクセスできるサブネットワーク、または NFS サーバーへのネットワークアクセスのあるコンピューターが ISO イメージを使用できるようにする場合はアスタリスク記号(*
)を使用します。このフィールドの形式に関する詳細は、man ページのexports (5)
を参照してください。以下は、/rhel7-install/
ディレクトリーを、すべてのクライアントに対して読み取り専用として使用できるようにする基本設定です。/rhel7-install *
- 設定が完了したら、
/etc/exports
ファイルを保存してテキストエディターを終了します。 nfs
サービスを起動します。#
systemctl start nfs.service/etc/exports
ファイルを変更する前にサービスがすでに実行されていた場合は、代わりに次のコマンドを実行して、実行中の NFS サーバーが設定を再読み込みするようにします。#
systemctl reload nfs.service
NFS
経由で ISO イメージにアクセスでき、インストールソースとして使用できるようになります。
nfs:
プロトコル、サーバーのホスト名または IP アドレス、コロン記号(:
)、および ISO イメージを保持するディレクトリーを使用します。たとえば、サーバーのホスト名が myserver.example.com
で、ISO イメージを /rhel7-install/
に保存している場合は、インストールソースとして nfs:myserver.example.com:/rhel7-install/
を指定します。
3.3.3.2. HTTP、HTTPS、または FTP サーバーへのインストールソースの配置
.treeinfo
ファイルを含むディレクトリー)を使用したネットワークベースのインストールが可能になります。インストールソースには、HTTP
、HTTPS
、または FTP
経由でアクセスします。
手順3.5 HTTP または HTTPS を使用したインストールの準備
root
で以下のコマンドを実行して、httpd パッケージをインストールします。#
yum install httpdHTTPS
サーバーには追加の設定が必要です。詳細情報は、Red Hat Enterprise Linux 7 システム管理者のガイドのSSL サーバーのセットアップセクションを参照してください。ただし、ほとんどのケースではHTTPS
は必要ありません。これは、インストールソースとインストーラー間で機密データは送信されず、HTTP
で十分です。警告Apache Web サーバー設定で SSL セキュリティーが有効になっている場合は、TLSv1
プロトコルのみを有効にし、SSLv2
およびSSLv3
を無効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) の影響を受けないようにするためです。詳しくは https://access.redhat.com/solutions/1232413 を参照してください。重要HTTPS
を使用し、サーバーが自己署名証明書を使用している場合は、noverifyssl
オプションを指定してインストーラーを起動する必要があります。- 完全な Red Hat Enterprise Linux 7 バイナリー DVD ISO イメージを HTTP(S) サーバーにコピーします。
- mount コマンドを使用してバイナリー DVD ISO イメージを適切なディレクトリーに マウント します。
#
mount -o loop,ro -t iso9660 /image_directory/image.iso /mount_point/ここでは /image_directory/image.iso をバイナリー DVD ISO イメージに、/mount_point/ を ISO イメージのコンテンツを表示するディレクトリーへのパスに置き換えます。たとえば、/mnt/rhel7-install/
ディレクトリーを作成し、これを mount コマンドのパラメーターとして使用できます。 - マウントされたイメージから HTTP サーバーのルートにファイルをコピーします。
#
cp -r /mnt/rhel7-install/ /var/www/html/このコマンドにより、イメージのコンテンツが格納された/var/www/html/rhel7-install/
ディレクトリーが作成されます。 httpd
サービスを起動します。#
systemctl start httpd.service
http:/
/ または https://
をプロトコル、サーバーのホスト名または IP アドレス、および ISO イメージからのファイルを保存したディレクトリー(HTTP サーバーのルートとの関連)を使用します。たとえば、HTTP
を使用し、サーバーのホスト名が myserver.example.com
で、イメージのファイルが /var/www/html/rhel7-install/
にコピーされている場合は、http://myserver.example.com/rhel7-install/
をインストールソースとして指定します。
手順3.6 FTP を使用したインストールの準備
root
で以下のコマンドを実行して、vsftpd パッケージをインストールします。#
yum install vsftpd- 必要に応じて、テキストエディターで
/etc/vsftpd/vsftpd.conf
設定ファイルを開き、変更するオプションを編集します。利用可能なオプションは、vsftpd.conf (5)
の man ページを参照してください。この手順の残りの部分では、デフォルトのオプションを使用していると仮定しています。この手順を行う場合は、FTP サーバーの匿名ユーザーにファイルのダウンロードを許可しておく必要があります。警告vsftpd.conf
ファイルで SSL/TLS セキュリティーを設定している場合は、TLSv1
プロトコルのみを有効にし、SSLv2
およびSSLv3
を無効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) の影響を受けないようにするためです。詳しくは https://access.redhat.com/solutions/1234773 を参照してください。 - 完全な Red Hat Enterprise Linux 7 バイナリー DVD ISO イメージを FTP サーバーにコピーします。
- mount コマンドを使用してバイナリー DVD ISO イメージを適切なディレクトリーに マウント します。
#
mount -o loop,ro -t iso9660 /image_directory/image.iso /mount_pointここでは /image_directory/image.iso はバイナリー DVD ISO イメージに、/mount_point は ISO イメージのコンテンツを表示するディレクトリーへのパスに置き換えます。たとえば、/mnt/rhel7-install/
ディレクトリーを作成し、これを mount コマンドのパラメーターとして使用できます。 - マウントされたイメージから、FTP サーバーのルートにファイルをコピーします。
#
cp -r /mnt/rhel7-install/ /var/ftp/このコマンドにより、イメージのコンテンツが格納された/var/ftp/rhel7-install/
ディレクトリーが作成されます。 vsftpd
サービスを開始します。#
systemctl start vsftpd.service/etc/vsftpd/vsftpd.conf
ファイルを変更する前にサービスがすでに実行されていた場合は、サービスを再起動して編集したファイルが読み込まれます。再起動する場合は、次のコマンドを使用します。#
systemctl restart vsftpd.service
ftp://
をプロトコル、サーバーのホスト名または IP アドレス、ISO イメージからのファイルを保存したディレクトリー(FTP サーバーのルートと相対的)を使用します。たとえば、サーバーのホスト名が myserver.example.com
で、イメージからファイルを /var/ftp/rhel7-install/
にコピーした場合、ftp://myserver.example.com/rhel7-install/
をインストールソースとして指定します。
3.3.3.3. ネットワークベースのインストールを行う場合のファイアウォール設定の事項
使用プロトコル | 開放するポート |
---|---|
FTP | 21 |
HTTP | 80 |
HTTPS | 443 |
NFS | 2049 , 111 , 20048 |
TFTP | 69 |
パート I. AMD64、Intel 64、および ARM 64 - インストールと起動
第4章 クイックインストールガイド
4.1. 対話型インストール
- 起動メニューで Install Red Hat Enterprise Linux を選択し、Enter を押します。
- Anaconda の後に、Red Hat Enterprise Linux インストーラーが起動し、言語およびリージョンを選択し、Continue をクリックします。
- インストールの概要 は、設定オプションを設定する中央画面です。個別のオプションは、好きな順序で表示して修正できます。ある設定オプションが自動で適切に設定されている場合は、なにもする必要はありません。アイテムに感嘆符が付いている場合は、インストール開始前にこれらの設定を完了する必要があります。注記
- Date & Time を選択します。
- ご自分の地域とタイムゾーン内で一番近い都市を選択します。
- インストールの概要 に戻ります。て
- キーボードレイアウト をます。
- 複数のキーボードレイアウトを有効にする場合は、必要に応じてレイアウトをリストの一番上に移動し、デフォルトとして設定します。
- インストールの概要 に戻ります。て
- Installation Destination を選択します。
- ターゲットディスクを選択します。選択したターゲットの横にチェックマークが表示されます。選択したディスクは自動でパーティション設定されます。
- インストールの概要 に戻ります。て
- Network および Hostname を選択します。
- 右上にある Ethernet スライディングスイッチをクリックして、ネットワーク設定を有効にします。
- 必要に応じて、デバイスを選択し、をクリックしてネットワークインターフェイス設定を更新します。
- インストールの概要 に戻ります。て
注記Anaconda は、ネットワーク設定を即座に適用します。これは、セットアップ中とインストール後に使用されます。 - インストールの概要 画面で インストール の開始 を します。
- インストールが開始され、設定 画面が表示されます。インストール中に以下の手順を実行します。
- Root パスワード を選択します。
root
ユーザーのパスワードを入力し、確認します。- 設定 画面に戻ります。て
- User Creation を選択します。
- ユーザーのフルネームを入力します。
- オプションで、自動生成されたユーザー名を更新します。
- パスワードを設定して、確認します。
- 必要に応じて、Make this user administrator のチェックボックスにチェックを入れます。これにより、ユーザーが
wheel
グループに追加され、このアカウントが追加設定なしで sudo を使用できるようになります。 - 設定 画面に戻ります。て
- インストールが完了するまで待ってから、をクリックします。
- インストール済みシステムが起動したら、以下の手順を実行します。
- Server with GUI ベース環境を使用してサーバーをインストールした場合は、初期設定 アプリケーションが 自動的に起動します。
- ライセンス同意書に同意します。
- システムを登録します。
詳細は 30章初期設定 (Initial Setup) を参照してください。 - インストール中にその他のベース環境を選択した場合は、以下を実行します。
root
ユーザーとしてシステムにログインします。- システムを登録し、サブスクリプションを自動的にアタッチします。
# subscription-manager register --auto-attach \ --username=user_name --password=password
4.2. 自動インストール
USB 起動メディアの生成
- キックスタートファイルにインストールを記録します。
- Red Hat Enterprise Linux を手動で一度インストールします。詳細は 「対話型インストール」 を参照してください。
- インストールされたシステムを起動します。インストール時に、Anaconda は
/root/anaconda-ks.cfg
ファイルの設定を含むキックスタートファイルを作成しました。
- Red Hat Enterprise Linux インストール DVD ISO ファイルを
/tmp/
ディレクトリーにダウンロードします。 - インストール ISO ファイルを
/mnt/
ディレクトリーにマウントします。以下に例を示します。# mount -o loop /tmp/rhel-server-7.3-x86_64-dvd.iso /mnt/
- 作業ディレクトリーを作成し、そのディレクトリーに DVD コンテンツをコピーします。以下に例を示します。
# mkdir /root/rhel-install/ # shopt -s dotglob # cp -avRf /mnt/* /root/rhel-install/
- ISO ファイルをアンマウントします。
# umount /mnt/
- インストール中に生成されたキックスタートファイルを作業ディレクトリーにコピーします。
# cp /root/anaconda-ks.cfg /root/rhel-install/
- インストール後に Red Hat Enterprise Linux を自動的に登録し、サブスクリプションをアタッチするには、以下を
/root/rhel-install/anaconda-ks.cfg
ファイルに追加します。%post subscription-manager register --auto-attach --username=user_name --password=password %end
- インストール DVD ボリューム名を表示させます。
# isoinfo -d -i rhel-server-7.3-x86_64-dvd.iso | grep "Volume id" | \ sed -e 's/Volume id: //' -e 's/ /\\x20/g'
RHEL-7.3\x20Server.x86_64
- キックスタートファイルを使用するブート
/root/rhel-install/isolinux/isolinux.cfg
ファイルに新しいメニューエントリーを追加します。以下に例を示します。####################################### label kickstart menu label ^Kickstart Installation of RHEL7.3 kernel vmlinuz append initrd=initrd.img inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64 inst.ks=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64:/anaconda-ks.cfg #######################################
注記inst.stage2=hd:LABEL=
オプションおよびinst.ks=hd:LABEL=
オプションは、直前の手順で取得した DVD ボリューム名に設定します。 - 作業ディレクトリーから
/root/rhel-ks.iso
ファイルを作成する前に、USB UEFI ブートまたは CDROM UEFI ブート に対して以下の手順を実行します。- USB UEFI boot については、以下の手順に従います。
- ボリュームをマウントします。
# mount /root/rhel-install/images/efiboot.img /mnt/
/mnt/EFI/BOOT/grub.cfg
ファイルを編集します。- 新しいメニューエントリーを追加します。
####################################### 'Kickstart Installation of RHEL-7.3' --class fedora --class gnu-linux --class gnu --class os { linuxefi /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64 inst.ks=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64:/anaconda-ks.cfg initrdefi /images/pxeboot/initrd.img } #######################################
- ボリュームをアンマウントします。
# umount /mnt
- CDROM UEFI boot については、以下の手順に従います。
/root/rhel-install/EFI/BOOT/grub.cfg
ファイルを編集します。- 新しいメニューエントリーをファイルに追加します。
####################################### 'Kickstart Installation of RHEL-7.3' --class fedora --class gnu-linux --class gnu --class os { linuxefi /images/pxeboot/vmlinuz inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64 inst.ks=hd:LABEL=RHEL-7.3\x20Server.x86_64:/anaconda-ks.cfg initrdefi /images/pxeboot/initrd.img } #######################################
- 作業ディレクトリーから
/root/rhel-ks.iso
ファイルを作成します。# mkisofs -untranslated-filenames -volid "RHEL-7.3 Server.x86_64" -J -joliet-long -rational-rock -translation-table -input-charset utf-8 -b isolinux/isolinux.bin -c isolinux/boot.cat -no-emul-boot -boot-load-size 4 -boot-info-table -eltorito-alt-boot -e images/efiboot.img -no-emul-boot -o /root/rhel-ks.iso -graft-points /root/rhel-install/
注記-V
オプションを、前のステップで取得した DVD ボリューム名に設定し、文字列の\x20
をスペースに置き換えます。 - mkisofs コマンドで作成した ISO イメージをブート可能にします。
# isohybrid --uefi /root/rhel-ks.iso
- インストール USB ドライブを作成します。詳細は 「Linux での USB インストールメディアの作成」 を参照してください。
キックスタートファイルを使用した Red Hat Enterprise Linux のインストール
- インストール USB ドライブを起動します。7章64 ビット AMD、Intel、および ARM システムでのインストールの起動 を参照してください。
- 「自動インストール」 で作成したキックスタート設定でエントリーを選択します。
第5章 64 ビット AMD、Intel、および ARM システムへのインストールプラン
5.1. アップグレードまたはインストールの選択
- クリーンインストール
- クリーンインストールとは、システムの全データのバックアップ、ディスクパーティションのフォーマット化、インストールメディアからの Red Hat Enterprise Linux のインストール、最後にユーザーのデータ復元の順で行う方法です。注記これは、Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間でアップグレードを行う場合は、この方法を推奨しています。
- インプレースアップグレード
- インプレースアップグレードとは、旧バージョンを残したままシステムをアップグレードする方法です。ご使用のシステムで使用できる移行ユーティリティーをインストールして、他のソフトウェアと同様に稼働させておく必要があります。Red Hat Enterprise Linux では、Preupgrade Assistant は現在のシステムを評価し、アップグレード中またはアップグレード後に発生する可能性のある問題を特定します。また、システムに対し若干の修正および変更も行われます。Red Hat Upgrade Tool ユーティリティーはパッケージをダウンロードし、実際のアップグレードを実行します。インプレースアップグレードにはかなりのトラブルシューティングやプラニングが必要になるため、ほかに選択がない場合に限り使用するようにしてください。Preupgrade Assistant の詳細は、29章現在のシステムのアップグレード を参照してください。警告システムのクローンとなるバックアップコピーでのテストを行わないまま実稼働中のシステムにインプレースアップグレードを適用することは絶対に避けてください。
5.2. ハードウェアの互換性について
5.3. インストール先として対応しているターゲット
- SCSI、SATA、SAS などの標準的な内部インターフェイスで接続するストレージ
- BIOS/ファームウェアの RAID デバイス
nd_pmem
ドライバーで対応している Intel64 および AMD64 アーキテクチャー上のセクターモードの NVDIMM デバイス。- ファイバーチャネルのホストバスアダプターおよびマルチパスのデバイス。製造元が提供しているドライバーが必要な場合があります。
- Xen 仮想マシンの Intel のプロセッサーの Xen ブロックデバイス
- KVM 仮想マシンの Intel のプロセッサーの VirtIO ブロックデバイス
5.4. システム仕様一覧
- パーティションのレイアウトをカスタマイズする予定の場合は、以下の詳細をメモしておきます。
- システムに接続されているハードドライブのモデル番号、サイズ、種類、およびインタフェース。たとえば、SATA0 上には Seagate 製 ST3320613AS (320 GB)、SATA1 上には Western Digital WD7500AAKS (750 GB) です。こうすることで、パーティション設定の段階で該当するハードドライブが識別できるようになります。
- Red Hat Enterprise Linux を既存のシステム上に追加のオペレーティングシステムとしてインストールしている場合は、以下を記録しておきます。
- システムで使用するパーティションについての情報。これには、ファイルシステムのタイプ、デバイスのノード名、ファイルシステムのラベル、およびサイズが含まれます。これにより、パーティション設定のプロセス中に特定のパーティションを識別できるようになります。オペレーティングシステムによってパーティションとドライブの特定方法は異なることから、別のオペレーティングシステムが Unix であったとしても、Red Hat Enterprise Linux は異なるデバイス名でレポートする可能性があることに留意してください。この情報は、通常 mount コマンドおよび blkid コマンドを実行して確認でき、
/etc/fstab
ファイルにあります。すでに他のオペレーティングシステムをインストールしている場合、Red Hat Enterprise Linux 7 のインストールプログラムはそのオペレーティングシステムを自動検出して起動するよう設定します。他のオペレーティングシステムが正しく検出されない場合は手作業で設定できます。詳細は、「ブートローダーのインストール」 を参照してください。
- ローカルのハードドライブ上にあるイメージからのインストールを予定している場合は、以下をメモしておきます。
- 該当のイメージを格納しているハードドライブとディレクトリー
- ネットワーク上の場所からのインストールを予定している場合は、以下をメモしておきます。
- システム上のネットワークアダプターの製造元とモデル番号 (たとえば、Netgear 社製の GA311 など)。ネットワークを手動で設定する場合にアダプターを特定できるようになります。
- IP、DHCP、および BOOTP のアドレス
- ネットマスク
- ゲートウェイの IP アドレス
- 1 つ以上のネームサーバーの IP アドレス (DNS)
- FTP サーバー、HTTP (web) サーバー、HTTPS (web) サーバー、または NFS サーバー上にあるインストールソースの場所
上記のネットワークに関する要件や用語が不明な場合は、ネットワーク管理者にお問い合わせください。 - iSCSI ターゲットにインストールを予定している場合は、以下をメモしておきます。
- iSCSI ターゲットの場所ネットワークによっては、CHAP ユーザー名とパスワードと、リバース CHAP ユーザー名とパスワードが必要になる場合があります。
- 使用コンピューターがドメインの一部である場合は、以下をメモしておきます。
- ドメイン名が DHCP サーバーにより提供されることを確認してください。提供されない場合は、インストール中にドメイン名を手動で入力する必要があります。
5.5. ディスク領域およびメモリーに関する要件
/
および swap
)を Red Hat Enterprise Linux 専用にする必要があります。
インストールタイプ | 必要最小限の RAM サイズ |
---|---|
ローカルメディアによるインストール (USB, DVD) | 768 MiB |
NFS ネットワークインストール | 768 MiB |
HTTP、HTTPS、または FTP ネットワークインストール | 1.5 GiB |
5.6. RAID と他のディスクデバイス
5.6.1. ハードウェア RAID
5.6.2. ソフトウェア RAID
5.6.3. USB ディスク
5.6.4. NVDIMM デバイス
- Red Hat Enterprise Linux のバージョンが 7.6 以降である。
- システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
- デバイスが、セクターモードに設定されている。Anaconda で、NVDIMM デバイスをこのモードに再設定できます。
nd_pmem
ドライバーがデバイスをサポートしている。
- システムが UEFI を使用している。
- システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーがデバイスをサポートしている。UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます。
- デバイスが名前空間で利用可能である。
/boot
/efi
ディレクトリーをデバイスに配置します。詳細は、「手動パーティション設定」 を参照してください。起動時には NVDIMM デバイスの Execute-in-place (XIP) 機能はサポートされません。カーネルは従来どおりメモリーに読み込まれる点に注意してください。
5.6.5. Intel の BIOS RAID に関する注意点
/etc/fstab
、/etc/crypttab
、またはデバイスノードパスでデバイスを参照するその他の設定ファイルにローカルな変更を加えると、Red Hat Enterprise Linux 7 では機能しない可能性があります。したがって、デバイスノードパス( /dev/sda
など)を、ファイルシステムのラベルまたはデバイスの UUID に置き換える必要があります。ファイルシステムラベルとデバイスの UUID は、blkid コマンドを使用すると確認できます。
5.6.6. Intel BIOS iSCSI Remote Boot に関する注意点
5.7. インストーラーの起動方法の選択
- 完全インストール DVD または USB ドライブ
- 完全インストール DVD または ISO イメージから起動メディアを作成できます。この場合には、DVD または USB ドライブ は、起動デバイスとソフトウェアパッケージのインストールソース両方のロールを果たすため、このドライブ 1 つでインストールをすべて完了できます。完全インストール向けに DVD または USB ドライブの作成方法については3章メディアの作成を参照してください。
- 最小限の起動 CD、DVD または USB フラッシュドライブ
- 最小限のブート CD、DVD、または USB フラッシュドライブは、システムの起動とインストールの開始に必要なデータだけが含まれる、小さい ISO イメージを使用して作成されます。この起動メディアを使用する場合には、パッケージをインストールする追加のインストールソースが必要になります。ブート CD、DVD、および USB フラッシュドライブを作成する方法は、「USB インストールメディアの作成」 を参照してください。
- PXE サーバー
- PXE (preboot execution environment) サーバーを使用すると、インストールプログラムをネットワーク経由で起動させることができます。システムを起動したら、ローカルのハードドライブやネットワーク上の場所など、別途用意したインストールソースを使ってインストールを完了させます。PXE サーバーの詳細は24章ネットワークからのインストールの準備を参照してください。
5.8. キックスタートを使用したインストールの自動化
5.9. UEFI セキュアブートによるベータリリースの使用
手順5.1 UEFI セキュアブート用のカスタム秘密鍵の追加
- まず、システムで UEFI セキュアブートを無効にし、通常どおりに Red Hat Enterprise Linux 7 をインストールします。
- インストールが完了したら、システムを再起動します。セキュアブートはこの時点ではまだ無効にしていてください。システムを再起動してログインし、該当する場合は 30章初期設定 (Initial Setup) に記載どおりに、初期設定画面に移動します。
- 初回起動が完了して初期設定を行った後に、まだインストールされていない場合は kernel-doc パッケージをインストールします。
#
yum install kernel-docこのパッケージは、/usr/share/doc/kernel-keys/ kernel-version /kernel-signing-ca.cer
にある Red Hat CA 公開鍵を含む証明書ファイルを提供します。kernel-version は、プラットフォームアーキテクチャーの接尾辞のないカーネルバージョンの文字列です(例:3.10.0-686.el7
)。 - 以下のコマンドを実行し、公開鍵をシステムの Machine Owner Key (MOK) リストに登録します。
#
kr=$(uname -r)#
mokutil --import /usr/share/doc/kernel-keys/${kr%.$(uname -p)}/kernel-signing-ca.cerプロンプトが表示されたら、任意のパスワードを入力します。注記パスワードは忘れないようにしてください。この手順の完了に必要となる上、インポートされた鍵が不要になった場合に、その削除に必要となります。 - もう一度システムを再起動します。起動中に、保留となっていた鍵の登録要求を完了させるかどうか聞かれます。yes を選択し、前の手順で mokutil コマンドを使用して設定したパスワードを入力します。パスワードを入力するとシステムがもう一度再起動し、鍵がシステムのファームウェアにインポートされます。今回の再起動またはこれ以降の再起動時に、セキュアブートを有効にできます。
#
mokutil --reset
第6章 AMD64 および Intel 64 システムへのインストール中におけるドライバー更新
- インストールプログラムがアクセスできる場所に直接ドライバーディスクの ISO イメージファイルを配置します (ローカルのハードドライブ、USB フラッシュドライブ、CD、DVD など)。
- イメージファイルからドライバーディスクを作成します (CD、DVD、USB フラッシュドライブなど)。ISO イメージファイルの CD/DVD への書き込み方法などについては「インストール CD または DVD の作成」 でインストールディスクの作り方を、USB ドライブへの書き込み方法に関しては 「USB インストールメディアの作成」 を参照してください。
6.1. インストール中にドライバーを更新する場合の制約
6.2. インストール中にドライバーを更新するための準備
- ドライバーの自動更新
- インストールを開始すると、Anaconda インストールプログラムは接続されているすべてのストレージデバイスの検出を試みます。インストールの開始時に
OEMDRV
というラベルの付いたストレージデバイスがある場合、Anaconda は常にドライバー更新ディスクとして扱い、そこに存在するドライバーを読み込みます。 - アシスト付きのドライバー更新
- インストールを開始するときに、
inst.dd
起動オプションを指定できます。パラメーターを指定せずにこのオプションを使用すると、Anaconda はシステムに接続されているすべてのストレージデバイスの一覧を表示し、ドライバー更新を含むデバイスを選択するよう求められます。 - 手動によるドライバー更新
inst.dd=location
起動オプションは、インストールの開始時に指定しますが、location は、ドライバー更新ディスクまたは ISO イメージのパスになります。このオプションを指定すると、Anaconda は、指定した場所にあるドライバー更新を読み込もうとします。手動のドライバー更新では、ローカルで利用可能なストレージデバイスまたはネットワークの場所(HTTP
、HTTPS
、またはFTP
サーバー)のいずれかを指定できます。
inst.dd=location
と inst.dd
の両方を同時に使用することも可能です。ただし、この場合は Anaconda の機能は、使用する 場所 のタイプによって異なります。デバイスの場合、Anaconda は指定されたデバイスから更新するドライバーを選択するように要求し、追加のデバイスを提供します。location がネットワークの場所の場合、Anaconda はドライバー更新を含むデバイスを選択し、指定したネットワークの場所からドライバーを更新するよう要求します。
OEMDRV
というラベルが付いたストレージデバイスを作成する必要があります。また、インストールシステムに物理的に接続されている必要があります。アシスト付き方法を使用するには、OEMDRV
以外の任意のラベルを使用して、任意のローカルストレージデバイスを使用できます。手動で行う場合は、別のラベルでローカルストレージを使用するか、インストールするシステムからアクセスが可能なネットワーク上の場所を使用することもできます。
ip=
オプションを使用してネットワークを初期化します。詳細は 「ブートメニューによるインストールシステムの設定」 を参照してください。
6.2.1. ドライバー更新用の ISO ファイルをローカルのストレージデバイスで使用するための準備
- インストールプログラムがドライバーディスクを自動的に認識できるようにするには、ストレージデバイスのボリュームラベルを
OEMDRV
にする必要があります。また、ISO イメージ自体をコピーするのではなく、その内容をストレージデバイスのルートディレクトリーに抽出します。「ドライバーの自動更新」 を参照してください。手動インストールの場合、OEMDRV
というラベルの付いたデバイスからのドライバーのインストールが常に推奨され、推奨されることに注意してください。 - 手動インストールでは、ストレージデバイスに ISO イメージを単一ファイルとしてコピーするだけです。ファイル名は便利ですが、ファイル名の拡張子は変更しないでください。これは
.iso
のままにします(例:dd.iso
)。インストール時にドライバーの更新を手動で選択する方法は、「手動によるドライバー更新」 を参照してください。
6.2.2. ドライバー更新用 ISO ファイルを提供するディスク (CD または DVD) の準備
rhdd3
という名前のファイルが 1 つ表示されるはずです。これは、ドライバーディスクの説明が含まれる署名ファイルと、rpms
という名前のディレクトリーです。このディレクトリーには、さまざまなアーキテクチャー用のドライバーを持つ RPM パッケージが含まれます。
.iso
のファイルが 1 つしかない場合は、ディスクが正しく作成されていないため、再試行する必要があります。GNOME 以外の Linux デスクトップを使用する場合、また は別のオペレーティングシステムを使用している場合は、イメージ の書き込み のようなオプションを選択してください。
6.3. インストール中のドライバー更新
- ドライバー更新の検出と実行をインストールプログラムで自動的に行う
- ドライバー更新の検索プロンプトをインストールプログラムが表示する
- ドライバー更新用のイメージまたは RPM パッケージへのパスを手動で指定する
6.3.1. ドライバーの自動更新
OEMDRV
ボリュームラベルの付いたブロックデバイスをコンピューターに接続します。
OEMDRV
ブロックデバイスを使用して、キックスタートファイルを自動的に読み込むこともできます。このファイルは ks.cfg
という名前にし、読み込むデバイスのルートに置く必要があります。キックスタートインストールの詳細は、27章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
OEMDRV
というラベルが付いたストレージデバイスが見つかると、ドライバー更新ディスクとして扱われ、このデバイスからドライバーの更新を読み込もうとします。読み込むドライバーの選択を求めるプロンプトが表示されます。
図6.1 ドライバーの選択
[D]
6.3.2. アシスト付きのドライバー更新
OEMDRV
ボリュームラベルが付いたブロックデバイスを使用することが推奨されます。ただし、そのようなデバイスが検出されず、inst.dd
オプションが起動コマンドラインに指定されている場合には、インストールプログラムは対話モードでドライバーディスクを検索できます。最初のステップでは、Anaconda が ISO ファイルをスキャンするローカルのディスクパーティションをリストから選択します。次に、検出された ISO ファイルの中から更新用のファイルを選択します。最後にドライバーを選択します (複数可)。以下の図では、テキストユーザーインターフェイスでこのプロセスを強調表示しています。
図6.2 対話式のドライバー選択
[D]
OEMDRV
ボリュームラベルがない場合は、引数なしで inst.dd
オプションを使用してデバイスを選択するか、インストールプログラムに以下の起動オプションを使用してメディアをスキャンしてドライバーを探します。
inst.dd=/dev/sr0
6.3.3. 手動によるドライバー更新
inst.dd= の場所
を追加します。location は、ドライバー更新ディスクへのパスになります。
図6.3 ドライバー更新へのパスの指定
[D]
6.3.4. ブラックリストへのドライバーの登録
modprobe.blacklist=driver_name
を追加します。driver_name の部分に無効にするドライバー名を入力します。以下に例を示します。
modprobe.blacklist=ahci
modprobe.blacklist=
を使用してインストール時にブラックリストに登録されたドライバーは、インストール済みシステムで無効になり、/etc/modprobe.d/anaconda-blacklist.conf
ファイルに表示されることに注意してください。ドライバーをブラックリストに登録する方法とその他の起動オプションについては、23章起動オプションを参照してください。
第7章 64 ビット AMD、Intel、および ARM システムでのインストールの起動
NFS
、FTP
、HTTP
、または HTTPS
メソッドを使用してネットワークからインストールできます。完全インストール用 DVD から起動してインストールする方法が最も簡単な方法になります。これ以外のインストール方法の場合、いくつか別途にセットアップが必要にはなりますが、それぞれ異なる利点があります。たとえば、Red Hat Enterprise Linux を大量のマシンに同時にインストールする場合は、PXE サーバーから起動し、ネットワーク上の共有の場所に配置したソースからのインストールが最適な方法になります。
起動方法 | インストールソース |
---|---|
完全インストール用メディア (DVD または USB) | インストールも起動した完全インストール用メディア自体を使用します |
最小限の起動メディア (CD または USB) | インストールは、ネットワーク上もしくはハードドライブ上に配置しておいた完全インストール用 DVD ISO イメージ、またはこのイメージから抽出したインストールツリーを使用します |
ネットワーク起動 (PXE) | インストールは、ネットワーク上に配置しておいた完全インストール用 DVD ISO イメージ、またはこのイメージから抽出したインストールツリーを使用します |
- 「物理メディアからの起動」 では、物理メディア (Red Hat Enterprise Linux DVD、起動用 CD-ROM、USB フラッシュドライブ) を使ってインストールプログラムを起動する方法について説明しています。
- 「PXE を使ったネットワークからの起動」 では、PXE を使用してインストールプログラムを起動する方法を説明します。
- 「ブートメニュー」 には、起動メニューの情報が含まれています。
7.1. インストールプログラムの起動
7.1.1. 物理メディアからの起動
手順7.1 物理メディアからのインストールプログラムの起動
- インストールに必要のないドライブはすべて取り外します。詳細は、「USB ディスク」 を参照してください。
- コンピューターシステムの電源を入れます。
- コンピューターにメディアを挿入します。
- 起動メディアが挿入された状態でコンピューターの電源をオフにします。
- コンピューターシステムの電源を入れます。メディアから起動するため特定のキーやキーの組み合わせを押さなければならなかったり、メディアから起動するようシステムの BIOS (Basic Input/Output System) を設定しなければならない場合があります。詳細は、システムに同梱されているドキュメントをご覧ください。
7.1.2. PXE を使ったネットワークからの起動
Network Boot
または Boot Services
のラベルが付けられる場合があります。また、正しいネットワークインターフェイスから最初に起動するよう BIOS が設定されていることを確認します。BIOS システムの中には、起動デバイスとしてネットワークインタフェースが指定されているにもかかわらず、PXE 規格に対応していないものがあります。詳細はハードウェアのドキュメントをご覧ください。PXE の起動を正しく有効にすると、他のメディアがなくても Red Hat Enterprise Linux インストールシステムを起動できます。
手順7.2 PXE を使ってネットワークからインストールプログラムを起動する
- ネットワークケーブルが接続されていることを確認します。コンピューターの電源がオンになっていない場合でも、ネットワークソケットのリンクインジケーターのライトがオンになっているはずです。
- コンピューターのスイッチをオンにします。
- ハードウェアによって PXE サーバーに接続する前にネットワーク設定と診断情報が表示される場合があります。接続すると、PXE サーバーの設定に応じたメニューが表示されます。目的のオプションに該当する数字キーを押します。どのオプションを選択したらよいかわからない場合はサーバーの管理者に問い合わせてください。
第8章 Anaconda を使用したインストール
- 27章キックスタートを使ったインストール の説明に従って、キックスタートを使用してインストールを自動化する。
- VNC (Virtual Network Computing) プロトコルを使用して、グラフィカルディスプレイのある別のコンピューターからインストールシステムにリモートで接続して、グラフィカルインストールを実行する。25章VNC の使用を参照してください。
8.1. Anaconda の概要
8.2. インストール中のコンソールとロギング
8.2.1. コンソールへのアクセス
root
権限のある対話式シェルプロンプトを提供します。
ショートカット | 内容 |
---|---|
Ctrl+b 1 | メインのインストールプログラム画面。テキストベースのプロンプト (テキストモードのインストール中もしくは VNC Direct モードを使用の場合) とデバッグ情報があります。 |
Ctrl+b 2 | root 権限を持つインタラクティブなシェルプロンプト。 |
Ctrl+B 3 | インストールログ - /tmp/anaconda.log に保存されているメッセージを表示します。 |
Ctrl+B 4 | ストレージログ - /tmp/storage.log に保存されているカーネルおよびシステムサービスからのストレージデバイスに関連するメッセージを表示します。 |
Ctrl+B 5 | プログラムログ - /tmp/program.log に保存されている他のシステムユーティリティーからのメッセージを表示します。 |
8.2.2. スクリーンショットの保存
/tmp/anaconda-screenshots/
に保存されます。
8.3. テキストモードでのインストール
図8.1 テキストモードでのインストール
[D]
x
のマークが付けられ、インストールを開始する前に注意が必要な画面には !
のマークが付けられています。利用可能なコマンドは、利用可能なオプション一覧の下に表示されます。
処理中...
ラベルが表示されたりすることがあります。テキストメニュー項目の現在のステータスに更新するには、テキストモードプロンプトで r オプションを使用します。
- インストーラーは常に言語には英語を、キーボードには US English のキーボードレイアウトを使用します。言語とキーボードレイアウトは設定可能ですが、これはインストールされるシステムに適用されるもので、インストール自体には適用されません。
- 高度なストレージメソッド (LVM、software RAID、FCoE、zFCP、および iSCSI) の設定はできません。
- カスタムのパーティション設定はできません。自動パーティション設定のいずれかを使用する必要があります。また、ブートローダーのインストール場所を設定することもできません。
- インストールするパッケージアドオンを選択することはできません。Yum パッケージマネージャーを使用して、インストールが完了した後に追加する必要があります。
inst.text
起動オプションを使用してインストールを起動します。起動オプションの使用および起動に関する情報は、7章64 ビット AMD、Intel、および ARM システムでのインストールの起動 を参照してください。
8.4. グラフィカルユーザーインターフェイスでのインストール
図8.2 インストール概要 画面
[D]
ショートカットキー | 用途 |
---|---|
タブと+シフトタブ | 表示画面上でアクティブな要素 (ボタン、チェックボックスなど) の間を移動します。 |
上下_ | リストをスクロールします。 |
左 と 右 | ツールバーとテーブルエントリーを左右にスクロールします。 |
スペース と エンター | 選択肢からハイライト表示したアイテムを選択または削除し、ドロップダウンメニューを展開、折りたたみます。 |
8.5. ようこその画面と言語設定
GeoIP
モジュールを使用した自動位置検出に基づいて決定されます。
図8.3 言語設定
[D]
8.6. インストールの概要画面
図8.4 インストール概要 画面
[D]
図8.5 ネットワークが検出されない場合のネットワーク設定画面
[D]
8.7. 日付と時刻
- マウスを使って対話式マップをクリックして特定の都市を選択します。選択した都市を示す赤いピンが表示されます。
- 画面上部の 地域 と 都市の ドロップダウンメニューをスクロールして、タイムゾーンを選択することもできます。
- 地域 ドロップダウンメニューの下部にある その他 を選択し、次のメニューで GMT/UTC に調整されたタイムゾーン (例:
GMT+1)
を選択します。
8.8. 言語サポート
Español
などの言語を選択します。次に、右側のパネルで地域固有のロケールを選択できます (例: Español (コスタリカ))
。言語とロケールはどちらも複数選択が可能です。選択された言語は左側のパネルで太字で強調表示されます。
図8.6 言語サポートの設定
[D]
8.9. キーボードの設定
図8.7 キーボードの設定
[D]
8.10. セキュリティーポリシー
/root/openscap_data
ディレクトリーに保存されます。
図8.8 セキュリティーポリシー選択画面
[D]
、HTTP
、HTTPS
、または FTP
サーバーからロードできます。プロトコル (http://
など) を含む、コンテンツの完全なアドレスを使用します。カスタムプロファイルを読み込む前に、ネットワーク接続がアクティブになっている必要があります (「ネットワークとホスト名」 で有効にする)。コンテンツタイプはインストーラーが自動的に検出します。
8.11. インストールソース
図8.9 インストールソースの画面
[D]
- 自動検出したインストールメディア
- 完全インストール用の DVD もしくは USB ドライブを使用してインストールを開始している場合は、そのメディアが検出されメディアの基本的な情報がこのオプションに表示されます。ボタンをクリックして、メディアがインストールに適していることを確認します。この整合性テストは、起動メニューで
Test this media & Install Red Hat Enterprise Linux を
選択した場合、またはrd.live.check
起動オプションを使用した場合に実行されるものと同じです。 - ISO ファイル
- このオプションは、インストールプログラムで、ハードドライブがパーティションされており、マウント可能なファイルシステムを備えてられていることを検出した場合に、表示されます。このオプションを選択し、ボタンをクリックして、システム上のインストール ISO ファイルの場所を参照します。次に、 をクリックして、ファイルがインストールに適していることを確認します。
- ネットワーク上
- ネットワークの場所を指定するには、このオプションを選択して、ドロップダウンメニューから以下のオプションのいずれかを選びます。
- http://
- https://
- ftp://
- nfs
上記の選択肢をネットワークの場所の URL の開始部分として使用し、残りのアドレスをアドレスボックスに入力します。NFS を選択した場合は、NFS マウントオプションを指定する別のボックスが表示されます。重要NFS ベースのインストールソースを選択する場合は、ホスト名とパスを区切るコロン (:
) 文字を使用してアドレスを指定する必要があります。以下に例を示します。server.example.com:/path/to/directory
HTTP または HTTPS ソースのプロキシーを設定するには、HTTP プロキシーを有効にする をオンにして、プロキシー URL ボックスに URL を入力します。プロキシーで認証が必要な場合は、認証を使用 をオンにして、ユーザー名とパスワードを入力します。 をクリックします。ボタンをクリックします。使用する HTTP もしくは HTTPS の URL がリポジトリーのミラーの一覧を参照する場合は、入力するフィールドの下のチェックボックスにチェックを入れます。
8.12. ネットワークとホスト名
em1
や wl3sp0
などの永続的な名前でネットワークデバイスを識別するために使用されるネットワークデバイスの命名基準には、いくつかの種類があります。これらの標準については、Red Hat Enterprise Linux 7 ネットワークガイドを参照してください。
図8.10 ネットワークとホスト名の設定画面
[D]
localhost.localdomain は
、ターゲットシステムの特定の静的ホスト名が設定されていないことを意味し、インストールされたシステムの実際のホスト名は、ネットワーク設定のプロセス中に設定されます (たとえば、DHCP または DNS を使用する NetworkManager によって)。
8.12.1. ネットワーク接続の編集
8.12.2. 高度なネットワークインターフェイス
図8.13 ネットワークとホスト名の設定画面
[D]
Bond
- NIC (Network Interface Controller) Bonding を表します。これは、複数のネットワークインターフェイスをまとめて単一の結合チャネルにバインドする方法です。ブリッジ
- 複数の個別のネットワークを 1 つの集約ネットワークに接続する方法である NIC ブリッジングを表します。チーム
- リンクを集約するための新しい実装である NIC チーミングを表し、パケットフローの高速処理を実装するための小さなカーネルドライバーと、ユーザー空間で他のすべてを実行するためのさまざまなアプリケーションを提供するように設計されています。VLAN
- 相互に分離された複数の異なるブロードキャストドメインを作成する方法を表します。
図8.14 高度なネットワークインターフェイスのダイアログ
[D]
8.13. ソフトウェアの選択
- 横線の 上 に表示されるアドオンは、選択した環境に固有のものです。いずれかのアドオンを選択してから環境の選択を変更すると、アドオンの選択は失われます。
- 横線の 下 に表示されるアドオンは、すべての環境で同じものです。別の環境を選択し直しても、ここでの選択は失われません。
図8.15 サーバーインストールでのソフトウェア選択の例
[D]
サーバー
バリアントはサーバー用に設計された環境を提供しますが、ワークステーション
バリアントには開発者ワークステーションとしてデプロイメントするためのいくつかの選択肢があります。
repodata/*-comps- variant を参照してください。
インストールソースとして使用している Red Hat Enterprise Linux インストール DVD の architecture .xml
ファイル。このファイルには、使用可能な環境 (<environment>
タグでマーク) とアドオン (<group>
タグ) を記述した構造が含まれています。
8.13.1. コアとなるネットワークサービス
rsyslog
サービスによる集中ログ- SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) による電子メール
- NFS (Network File System) によるネットワークファイル共有
- SSH (Secure SHell) によるリモートアクセス
- mDNS (multicast DNS) によるリソースのアドバタイズ
8.14. インストール先
特殊なケース
- RAID カードを実装している場合、BIOS タイプは、RAID カードからの起動に対応していない場合がある点に注意してください。このような場合、別のハードドライブなど、RAID アレイの外側のパーティションに
/boot
パーティションを作成する必要があります。そのような RAID カードへのパーティション作成には、内蔵ハードドライブを使用する必要があります。ソフトウェア RAID のセットアップには、/boot
パーティションも必要です。システムを自動的に分割することを選択した場合は、/boot
パーティションを手動で編集する必要があります。見る「手動パーティション設定」詳細については。 - Red Hat Enterprise Linux ブートローダーを別のブートローダーから チェーンロードする ように設定するには、Installation Destination 画面から Full disk summary and bootloader リンクをクリックして手動でブートドライブを指定する必要があります。起動ドライブを指定する方法は、「ブートローダーのインストール」 を参照してください。
- マルチパスストレージデバイスと非マルチパスのストレージデバイスの両方が使用されているシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールすると、インストールプログラムの自動パーティション設定レイアウトに、マルチパスのデバイスと非マルチパスのデバイスが混在するボリュームグループが作成される可能性があります。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。インストール先 画面で、マルチパスデバイスのみ、または非マルチパスデバイスのみを選択することを推奨します。もしくは、手動のパーティション設定を実行してください。
図8.16 ストレージ領域の概要
[D]
- パーティショニング セクションでは、ストレージデバイスのパーティション分割方法とボリュームの作成方法を選択できます。パーティションを手動で設定する、またはインストールプログラムによる自動設定を選択することができます。今まで使用したことがないストレージにクリーンインストールを実行する場合、またはストレージに保存されているデータは一切必要ない場合には、自動パーティション設定が推奨されます。この方法で続行するには、パーティショニングを自動的に設定する ラジオボタンのデフォルトの選択をそのままにしておきます。インストールプログラムは必要なパーティションとボリュームをストレージスペースに作成します。自動パーティショニングの場合、追加のスペースを利用可能にしたい チェックボックスを選択して、他のファイルシステムからこのインストールにスペースを再割り当てする方法を選択することもできます。 をクリックすると、2 つのダイアログが表示されます。自動パーティション設定を選択しているものの、推奨のパーティション設定でインストールを完了するのに十分なストレージ領域がない場合には、以下のダイアログが表示されます。
図8.17 インストールオプションのダイアログ内の領域を確保するオプション
[D]Red Hat Enterprise Linux ソフトウェアの選択 リンクをクリックできます。リンクをクリックすると、ソフトウェアの選択 セクションに移動します。ここで、インストールするソフトウェアを変更したり、追加のストレージスペースを解放したりできます。または、インストール先 画面に戻り、ストレージデバイスを追加するか、手動でパーティションを設定することを選択できます。 をクリックして、既存のファイルシステムから一部のストレージスペースを解放します。詳細は 「ディスク領域の獲得」 を参照してください。クリックして十分な領域を確保できないと、別のダイアログが表示されます。この場合は、当初のストレージ画面でディスクを追加するか、インストールを中止することになります。手動セットアップ用に I will configure partitioning ラジオボタンを選択すると、 をクリックすると Manual Partitioning 画面が表示されます。詳細は 「手動パーティション設定」 を参照してください。 - 暗号化 セクションで、データを暗号化する チェックボックスをオンにして、
/boot
パーティションを除くすべてのパーティションを暗号化できます。暗号化についての詳細はRed Hat Enterprise Linux 7 セキュリティーガイドを参照してください。
8.14.1. ブートローダーのインストール
図8.18 選択したディスクの要約
[D]
8.14.1.1. MBR と GPT に関する注意点
- BIOS システム、および BIOS 互換性モードの UEFI システム
- ディスクが既にフォーマットされている場合、パーティションスキームは維持されます。ディスクがフォーマットされていない場合、またはユーザーがディスクからすべてのパーティションを消去した場合、Anaconda は 以下を使用します。
- ディスクに 232 未満のセクターしかない場合、MBR を使用。一般的にディスクセクターは 512 バイトで、これは 2 TiB に当たります。
- ディスクに 232 以上のセクターがある場合、GPT を使用。注記ブートコマンドラインに
inst.gpt
オプションを追加して、デフォルトの動作をオーバーライドし、サイズが 2 32 セクター未満のディスクで GPT を使用します。Anaconda を 手動でオーバーライドして、サイズが 2 32 セクター以上のディスクで MBR を使用することはできないことに注意してください。
ブートローダーが GPT を使用するディスクの BIOS システム上にインストールするには、BIOS Boot (biosboot) パーティションを作成する必要があります。biosboot
パーティションのサイズは 1 MiB にする必要があります。ただし、ブートローダーを含むディスクが MBR を使用している場合は、biosboot
パーティションは必要 ありません。 - UEFI システム
- UEFI のシステム上で使用できるのは GPT のみです。MBR があるフォーマット済みディスクにインストールするには、まずディスクの再フォーマットが必要になります。パーティショニングスキームに関係なく、EFI システムパーティション (
/boot/efi
) を作成する必要があります。/boot/efi
パーティションのサイズは少なくとも 50 MiB にする必要があります。推奨サイズは 200 MiB です。注記biosboot
パーティションもefi
パーティションも、LVM ボリュームに置くことはできません。このパーティションは標準の物理パーティションに格納してください。
8.14.2. パーティションの暗号化
図8.19 暗号化したパーティションのパスフレーズ入力
[D]
8.14.3. ディスク領域の獲得
図8.20 既存ファイルシステムからのディスク領域の確保
[D]
8.14.4. 手動パーティション設定
図8.21 手動パーティション設定の画面
[D]
8.14.4.1. ファイルシステムの追加とパーティションの設定
/home
、 /
boot
、および swap
のパーティションまたはボリュームを使用することを推奨します。必要に応じて、その他のパーティションやボリュームを作成することもできます。詳細は 「推奨されるパーティション設定スキーム」 を参照してください。
/boot
パーティション、/
(root)ボリューム、および swap ボリュームが生成され、使用可能なストレージのサイズに比例します。これらのファイルシステムが一般的なインストールで推奨されるファイルシステムになります。ただし、必要に応じてファイルシステムとマウントポイントを追加することもできます。
/
を選択し、ブートパーティションには /boot
を選択します。次に、ファイルシステムのサイズを Desired Capacity テキストフィールドに入力します(例: 2GiB
)。フィールドを空白のままにしたり、利用可能な領域よりも大きいサイズを指定すると、残りの空の領域がすべて使用されることになります。これらの詳細を入力したら、 ボタンをクリックしてパーティションを作成します。
/boot
などの既知の固定サイズの小さなパーティションを作成し、その後に残りのパーティションを作成して、インストールプログラムが残りの領域をそれらに割り当てられるようにします。
、標準パーティション
、BTRFS
、LVM
、および LVM シンプロビジョニング
です。/boot
パーティションは、このメニューで選択した値に関係なく、常に標準パーティションに配置されることに注意してください。
図8.22 マウントポイントの設定
[D]
図8.23 ディスクの再スキャン
[D]
図8.24 パーティションのカスタマイズ
[D]
- マウントポイント - ファイルシステムのマウントポイントを入力します。たとえば、ファイルシステムが root ファイルシステムの場合は
/
を入力し、/boot
ファイルシステムの場合は/boot
を入力します。swap ファイルシステムの場合、マウントポイントは設定しないでください。ファイルシステムタイプをswap
に設定するだけで十分です。 - 必要な 容量: ファイルシステムの必要なサイズを入力します。単位には KiB や GiB が使用できます。単位を指定しない場合は、MiB がデフォルトになります。
- デバイスタイプ - 標準パーティション、LVM、RAID、 LVM シンプロビジョニング 、または BTRFS のいずれかの種類を選択します。パーティションまたはボリュームを 暗号 化するには、隣接する 暗号化 ボックスにチェックを入れます。パスワードを設定するようプロンプトが後で表示されます。RAID は、パーティションに 2 つ以上のディスクが選択されている場合にのみ利用できます。このタイプを選択した場合は、RAID レベル を設定することもできます。同様に、LVM を選択した場合は、ボリュームグループ を 指定できます。
- ファイルシステム: ドロップダウンメニューで、このパーティションまたはボリュームに適したファイルシステムタイプを選択します。既存のパーティションをフォーマットする場合は、隣接する Reformat ボックスにチェックを入れるか、データを維持するためにチェックを外します。データをそのまま維持する場合は空白にしておきます。新規作成されたパーティションやボリュームは再フォーマットが必要で、この場合はチェックボックスのチェックを外すことはできません。
- label - パーティションにラベルを割り当てます。ラベルを使うと、個別のパーティションの認識とアドレス指定が容易になります。
- 名前: LVM または Btrfs ボリュームに名前を割り当てます。標準パーティションは作成時に自動的に名前が付けられ、
/home
にはsda1
という名前が割り当てられているなど、名前を編集できないことに注意してください。
/usr
または /var
のパーティションがルートボリュームとは別に設定されている場合、このディレクトリーには重要なコンポーネントが含まれているため、起動プロセスが非常に複雑になります。iSCSI ドライブや FCoE などの場所に配置してしまった場合には、システムが起動できなくなったり、電源オフや再起動の際に Device is busy
のエラーでハングしたりする可能性があります。
/usr
または /var
にのみ適用され、それらの下のディレクトリーには適用されません。たとえば、/var/www
用の別のパーティションは問題なく機能します。
8.14.4.1.1. ファイルシステムのタイプ
デバイスタイプ
- 標準パーティション: 標準のパーティションにはファイルシステムまたはスワップ領域を含めることも、ソフトウェア RAID または LVM 物理ボリューム用のコンテナーを提供することもできます。
- 論理ボリューム(LVM): LVM パーティションを作成すると、自動的に LVM 論理ボリュームが生成されます。LVM は、物理ディスクを使用する場合にパフォーマンスを向上させることができます。論理ボリュームを作成する方法は、「LVM 論理ボリュームの作成」 を参照してください。LVM に関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux 7 論理ボリュームマネージャーの管理を参照してください。
- LVM シンプロビジョニング - シンプロビジョニングを使用すると、シンプールと呼ばれる空き領域のストレージプールを管理できます。これは、アプリケーションで必要に応じて任意の数のデバイスに割り当てることができます。シンプールは、ストレージ領域をコスト効率よく割り当てる必要がある場合に、動的に拡張できます。LVM に関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux 7 論理ボリュームマネージャーの管理を参照してください。警告Anaconda は、オーバープロビジョニングの LVM シンプールをサポートしていません。注記インストーラーは、LVM シンプール論理ボリューム用に要求した領域の 20% を、これを格納しているボリュームグループ内で自動的に確保します。これは、シンプロビジョニングした論理ボリュームのデータボリュームやメタデータボリュームを拡張する場合に備えた安全対策です。
- ソフトウェア RAID - 複数のソフトウェア RAID パーティションを作成すると、RAID デバイスを作成できます。システム上の各ディスクに対して RAID パーティションを 1 つずつ割り当てます。RAID デバイスを作成するには、「ソフトウェア RAID の作成」 を参照してください。RAID の詳細は、Red Hat Enterprise Linux 7 ストレージ管理ガイドを参照してください。
ファイルシステム
- XFS - XFS は、最大 16 EiB (約 160,000 GiB)のファイルシステム、最大 8 EiB (約 80,000 GiB)のファイル、および数十万のエントリーを含むディレクトリー構造をサポートする、非常にスケーラブルで高パフォーマンスのファイルシステムです。XFS は、クラッシュからの回復が早いメタデータジャーナル機能に対応します。また、XFS ファイルシステムは、マウント中でアクティブな場合でも、最適化やサイズ変更を行うことができます。このファイルシステムはデフォルトで選択されており、強くお勧めします。以前使用された ext4 ファイルシステムから XFS に共通のコマンドを変換する方法は、付録F ext4 と XFS コマンドの参照表 を参照してください。Red Hat Enterprise Linux で XFS ファイルシステムで現在対応可能な最大サイズは、500 TiB です。
- ext4: ext4 ファイルシステムは ext3 ファイルシステムをベースとし、多くの改善が行われています。より大きなファイルシステム、そしてより大きなファイルに対応するようになり、ディスク領域の割り当てに要する時間が短縮され効率化されています。また、ディレクトリー内のサブディレクトリーの数に制限がなく、ファイルシステムチェックが速くなり、ジャーナリングがより強力になりました。Red Hat Enterprise Linux で ext4 ファイルシステムで現在対応可能な最大サイズは、50 TiB です。
- ext3 - ext3 ファイルシステムは ext2 ファイルシステムをベースとし、ジャーナリング機能という大きな利点を備えています。ジャーナリングファイルシステムを使用すると、クラッシュが発生するたびに
fsck
ユーティリティーを実行してメタデータの整合性をチェックする必要がないため、クラッシュ後のファイルシステムの復元にかかる時間が短縮されます。 - ext2: ext2 ファイルシステムは、通常のファイル、ディレクトリー、シンボリックリンクなど、標準の Unix ファイルタイプをサポートします。最大 255 文字までの長いファイル名を割り当てることができます。
- vfat: VFAT ファイルシステムは、FAT ファイルシステム上の Microsoft Windows の長いファイル名と互換性のある Linux ファイルシステムです。
- swap - Swap パーティションは仮想メモリーをサポートするために使用されます。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足すると、そのデータが swap パーティションに書き込まれます。
- BIOS ブート:BIOS システムで GUID パーティションテーブル(GPT)でデバイスを起動するために必要な非常に小さなパーティションです。詳細は 「ブートローダーのインストール」 を参照してください。
- EFI システムパーティション - UEFI システムで GUID パーティションテーブル(GPT)でデバイスを起動するために必要な小さなパーティション。詳細は 「ブートローダーのインストール」 を参照してください。
8.14.4.2. ソフトウェア RAID の作成
図8.25 ソフトウェア RAID パーティションの作成 - デバイスタイプメニュー の展開
[D]
- 「ファイルシステムの追加とパーティションの設定」 の説明に従って、マウントポイントを作成します。このマウントポイントを設定することで、RAID デバイスを設定していることになります。
- 左側のペインでパーティションを選択したまま、ペインの下にある設定ボタンを選択して、マウントポイントの設定 ダイアログを 開きます。RAID デバイスに含まれるディスクを選択し、 をクリックします。
- デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、RAID を選択します。
- ファイルシステム ドロップダウン メニューを クリックして、目的のファイルシステムタイプを選択します( 「ファイルシステムのタイプ」 を参照してください)。
- RAID レベル ドロップダウンメニューをクリックして、目的の RAID レベルを選択します。利用できる RAID レベルは以下のとおりです。
- RAID0 - パフォーマンス(ストライプ)
- データを複数のディスクに分散させます。RAID レベル 0 は、標準パーティションでのパフォーマンスを向上させます。複数のディスクを 1 つの大きな仮想デバイスにまとめることができます。RAID レベル 0 には冗長性がなく、アレイ内の 1 ディスクに障害が発生するとアレイ全体のデータが壊れる点に注意してください。RAID 0 には少なくとも 2 つの RAID パーティションが必要です。
- RAID1 - 冗長性(ミラーリング)
- 1 つのディスク上の全データを別のディスク (複数可) にミラーリングします。アレイ内のデバイスを増やすことで冗長レベルを強化します。RAID 1 には少なくとも 2 つの RAID パーティションが必要です。
- RAID4 - エラー検出(解析)
- データを複数のディスクに分散す、アレイ内の 1 ディスクにパリティー情報を格納しているため、アレイ内のいずれかのディスクに障害が発生した場合にアレイを保護します。すべてのパリティー情報が 1 つのディスクに格納されるため、このディスクにアクセスすると、アレイのパフォーマンスにボトルネックが発生します。RAID 4 には少なくとも 3 つの RAID パーティションが必要です。
- RAID5: 分散エラー検出
- データおよびパリティー情報を複数のディスクに分散させます。そのため、RAID レベル 5 は複数ディスクにデータを分散させパフォーマンスが向上する一方、パリティー情報もアレイ全体で分散されるため、RAID レベル 4 のようにパフォーマンスにボトルネックが発生しません。RAID 5 には少なくとも 3 つの RAID パーティションが必要です。
- RAID6: 冗長
- RAID レベル 6 は RAID レベル 5 と似ていますが、パリティーデータが 1 セットではなく 2 セット格納されます。RAID 6 には少なくとも 4 つの RAID パーティションが必要です。
- RAID10 : 冗長性(ミラー) および 最適化されたパフォーマンス(ストライプ)
- RAID レベル 10 はネスト化した RAID または ハイブリッド RAID になります。ミラーリングしているディスクセットに対してデータを分散させることで構築します。たとえば、4 つの RAID パーティションで構築した RAID レベル 10 のアレイは、ストライプ化されたパーティションをミラーリングする 2 組のペアで設定されます。RAID 10 には少なくとも 4 つの RAID パーティションが必要です。
- 設定の インストールの概要 画面に戻ります。クリックして変更を保存し、別のパーティションに進むか、完了 を して
8.14.4.3. LVM 論理ボリュームの作成
図8.26 論理ボリュームの設定
[D]
- 「ファイルシステムの追加とパーティションの設定」 の説明に従い LVM ボリュームにマウントポイントを作成します。
- デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、LVM を選択します。ボリュームグループ ドロップダウン メニューが表示され、新たに作成されたボリュームグループ名が表示されます。
- 必要に応じて、メニューをクリックし、Create a new volume group を選択するか、 をクリックして新たに作成したボリュームグループを設定します。Create a new volume group オプションと ボタンの両方により、Configure Volume Group ダイアログが表示され、論理ボリュームグループの名前を変更し、追加するディスクを選択できます。注記設定ダイアログではボリュームグループの物理エクステントのサイズは指定できません。このサイズは、常にデフォルト値の 4 MiB に設定されます。別の物理エクステントのボリュームグループを作成する場合は、インタラクティブシェルに切り替え、vgcreate コマンドを使用して手動で作成するか、volgroup --pesize=size コマンドでキックスタートファイルを使用します。
図8.27 LVM ボリュームグループのカスタマイズ
[D]利用可能な RAID レベルは、実際の RAID デバイスと同じです。詳細は、「ソフトウェア RAID の作成」 を参照してください。またボリュームグループの暗号化に印を付けて、サイズポリシーを設定することもできます。利用可能なポリシーオプションは以下のようになります。- 自動: ボリュームグループのサイズは自動で設定されるため、設定した論理ボリュームを格納するのに十分な大きさになります。ボリュームグループに空の領域が必要ない場合に最適です。
- できるだけ大きく - 設定した論理ボリュームのサイズに関係なく、最大サイズのボリュームグループが作成されます。これは、ほとんどのデータを LVM に保存する場合、または後で既存の論理ボリュームのサイズを拡大する可能性がある場合、もしくはこのグループに別の論理ボリュームを作成する必要がある場合などに最適です。
- Fixed: このオプションでは、ボリュームグループのサイズを正確に設定できます。設定している論理ボリュームが格納できるサイズにする必要があります。ボリュームグループに設定する容量が正確に分かっている場合に便利です。
グループを設定したらをクリックします。 - 設定の インストールの概要 画面に戻ります。クリックして変更を保存し、別のパーティションに進むか、完了 を して
/boot
パーティションの配置はサポートされていません。
8.14.4.4. 推奨されるパーティション設定スキーム
/boot
/
(root)/home
swap
-
/boot
パーティション:最小限 1 GiB のサイズを推奨しています。 /boot
にマウントするパーティションには、オペレーティングシステムのカーネルが含まれます。これにより、ブートストラッププロセス中に使用されるファイルと共に Red Hat Enterprise Linux を起動できます。大概のファームウェアには制限があるため、そのファームウェアを格納する小さいパーティションを作成することが推奨されます。ほとんどの場合は、1 GiB の boot パーティションで十分です。その他のマウントポイントとは異なり、LVM ボリュームを/boot
に使用することはできません。/boot
は別のディスクパーティションに配置する必要があります。警告通常、/boot
パーティションはインストールプログラムにより自動的に作成されます。ただし、/
(ルート)パーティションが 2 TiB を超え、起動に(U) EFI を使用している場合は、マシンを正常に起動するために 2 TiB 未満の別の/boot
パーティションを作成する必要があります。注記RAID カードを実装している場合、BIOS タイプは、RAID カードからの起動に対応していない場合がある点に注意してください。このような場合は、別のハードドライブなど、RAID アレイ以外のパーティションに/boot
パーティションを作成する必要があります。root
- 10 GiB のサイズを推奨しています。- これは、
/
またはルートディレクトリーがある場所です。ルートディレクトリーは、ディレクトリー構造のトップレベルです。デフォルトでは、書き込み先のパスに別のファイルシステムがマウントされていない限り、すべてのファイルがこのファイルシステムに書き込まれます(例:/boot
または/home
)。root ファイルシステムが 5 GiB の場合は最小インストールが可能ですが、パッケージグループをいくつでもインストールできるように、少なくとも 10 GiB を割り当てておくことが推奨されます。重要/ ディレクトリーと/
root/root
ディレクトリーは、root ユーザーのホームディレクトリーです。/root
ディレクトリーは、root ディレクトリーと区別するため、スラッシュルート と呼ばれることがあります。 /home
: 最小限 1 GiB のサイズを推奨しています。- システムデータとユーザーデータを別々に保存するには、
/home
ディレクトリー専用のファイルシステムを作成します。ファイルシステムのサイズはローカルで保存するデータ量やユーザー数などを基に決定してください。こうすることで、ユーザーデータのファイルを消去せずに Red Hat Enterprise Linux をアップグレードしたり、再インストールしたりできるようになります。自動パーティション設定を選択する場合は、/home
ファイルシステムが作成されるように、インストールに少なくとも 55GiB のディスク領域を確保することを推奨します。 swap
パーティション(1 GB 以上のサイズを推奨)- 仮想メモリーは、swap ファイルシステムによりサポートされています。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足すると、そのデータは swap ファイルシステムに書き込まれます。swap サイズはシステムメモリーのワークロードに依存するため、システムメモリーの合計ではありません。したがって、システムメモリーサイズの合計とは等しくなりません。したがって、システムメモリーの作業負荷を判断するためには、システムで実行するアプリケーションの種類、およびそのアプリケーションにより生じる負荷を分析することが重要になります。アプリケーションにより生じる負荷に関するガイダンスはアプリケーション提供元または開発側より提供されているはずです。システムで swap 領域が不足すると、システムの RAM メモリーがすべて使用されるため、カーネルがプロセスを終了します。swap 領域が大き過ぎても、割り当てられているストレージデバイスがアイドル状態となり、リソース運用面では効率が悪くなります。また、swap 領域が大き過ぎるとメモリーリークに気付きにくくなる可能性があります。swap パーティションの最大サイズとその他の追加情報は
mkswap (8)
の man ページを参照してください。以下の表では、システムの RAM の容量別に推奨されるスワップパーティションのサイズと、システムをハイバネートするのに十分なメモリーが必要かどうかを示しています。インストールプログラムでシステムのパーティション設定を自動的に実行する場合、swap パーティションのサイズはこのガイドラインに沿って決められます。自動パーティション設定では、ハイバネートは使用しないことを前提としています。このため、swap パーティションの上限が、ハードドライブの合計サイズの最大 10% に制限され、インストーラーでは、128 GB 以上のサイズの swap パーティションが作成されません。ハイバネートを行うために十分な swap 領域を設定する場合、もしくはシステムのストレージ領域の 10% 以上を swap パーティションに設定する場合、または 128 GB を超えるサイズにする場合は、パーティション設定のレイアウトを手動で編集する必要があります。表8.3 システムの推奨 swap 領域 システム内の RAM の容量 推奨されるスワップ領域 ハイバネートを許可する場合に推奨される swap 領域 2 GB 未満 RAM 容量の 2 倍 RAM 容量の 3 倍 2 GB - 8 GB RAM 容量と同じ RAM 容量の 2 倍 8 GB - 64 GB 4GB から RAM 容量の半分まで RAM 容量の 1.5 倍 64 GB を超える場合 ワークロードによる (最小 4GB) ハイバネートは推奨されません それぞれの範囲の境界線上になる場合は (システムの RAM が 2 GB、8 GB、64 GB などの場合)、swap 領域の決定やハイバネートへの対応についての決定は適宜判断してください。システムリソースに余裕がある場合は、swap 領域を増やすとパフォーマンスが向上することがあります。swap 領域を複数のストレージデバイスに分散させても、swap 領域のパフォーマンスが向上します (高速ドライブやコントローラー、インターフェイスなどを備えたシステムで特に効果的)。
8.14.4.4.1. パーティション設定に関するアドバイス
- 機密データを格納する可能性があるパーティションには暗号化を検討してください。暗号化を行うと、権限を持たない人が物理ストレージデバイスにアクセスできても、暗号化したパーティションにあるデータにアクセスできなくなります。ほとんどの場合、少なくとも
/home
パーティションを暗号化する必要があります。 - システムにインストールされるカーネルは、それぞれ
/boot
パーティションに約 56 MB のパーティションを必要とします。- 32 MB initramfs
- 14 MB kdump initramfs
- 3.5 MB のシステムマップ
- 6.6 MB vmlinuz
注記レスキューモードの場合、initramfs
およびvmlinuz
には 80 MB が必要です。最も一般的な用途では、/boot
のデフォルトのパーティションサイズである 1 GiB で十分です。ただし、複数のカーネルリリースまたはエラータカーネルを保持する予定がある場合は、このパーティションのサイズを増大させることが推奨されます。 /var
ディレクトリーには、Apache Web サーバーなど、多数のアプリケーションのコンテンツが含まれています。また、ダウンロードした更新パッケージの一時的な保存にも使用されます。/var
ディレクトリーを含むパーティションには、保留中の更新をダウンロードし、他のコンテンツを保存するのに十分な領域があることを確認してください。- PackageKit 更新ソフトウェアはデフォルトで、更新されたパッケージを
/var/cache/yum/
にダウンロードします。/var
用に別のパーティションまたはボリュームを作成する場合は、ダウンロードしたパッケージの更新に対応するために、サイズが少なくとも 5 GB であることを確認します。 /usr
ディレクトリーには、Red Hat Enterprise Linux システムのほとんどのソフトウェアコンテンツが含まれています。デフォルトのソフトウエア一式をインストールするには、少なくとも 5 GB の領域を割り当ててください。システムをソフトウェア開発用ワークステーションとして使用する場合には、最低でも 10GB の領域を割り当てます。/usr
または/var
のパーティションがルートボリュームとは別に設定されている場合、このディレクトリーには重要なコンポーネントが含まれているため、起動プロセスが非常に複雑になります。iSCSI ドライブや FCoE などの場所に配置してしまった場合には、システムが起動できなくなったり、電源オフや再起動の際にDevice is busy
のエラーでハングしたりする可能性があります。この制限は/usr
または/var
にのみ適用され、それらの下のディレクトリーには適用されません。たとえば、/var/www
用の別のパーティションは問題なく機能します。- LVM ボリュームグループ内の一部領域を未割り当てのまま残しておくことを検討してください。このように未割り当ての領域を残すことで、領域の要件が変化しても、他のボリュームからデータを削除してストエージを再割り当てることを避ける場合など、柔軟性が得られます。また、パーティションに シンプロビジョニング デバイス タイプを選択して、ボリュームに未使用の領域を自動的に処理させることもできます。
- サブディレクトリーを別々のパーティションに分離しておくと、現在のシステムに新規バージョンの Red Hat Enterprise Linux をインストールする時に、そのサブディレクトリー内のコンテンツを保持できます。たとえば、
/var/lib/mysql/
で MySQL データベースを実行する場合は、後で再インストールする必要がある場合には、そのディレクトリー用に別のパーティションを作成します。 - GPT (GUID パーティションテーブル)を使用する BIOS システムには、1 MiB の
biosboot
パーティションを作成する必要があります。詳細は 「ブートローダーのインストール」 を参照してください。 - UEFI システムには、EFI システムパーティションファイルシステムを含む
/boot/efi/
のマウントポイントを持つ小さなパーティションが含まれている必要があります。推奨サイズは 200 MiB です。これは自動パーティションを設定する場合のデフォルト値です。
8.15. ストレージデバイス
図8.28 ストレージ領域の概要
[D]
dmeventd
デーモンによる LVM およびソフトウェア RAID デバイスの監視は、インストール時には実行されません。
8.15.1. ストレージデバイス選択の画面
- マルチパスデバイス
- 同じシステムにある、複数の SCSI コントローラーやファイバーチャネルポートなどの複数のパスからアクセスできるストレージデバイスです。インストールプログラムで検出できるのは、16 文字または 32 文字の長さのシリアル番号を持つマルチパスストレージデバイスのみです。
- その他の SAN デバイス
- SAN (Storage Area Network) 上にあるデバイスです。
- NVDIMM デバイス
- マシン上にある非揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) ストレージデバイスです。
図8.29 タブを使ってグループ分けされている特殊ストレージデバイスの概要
[D]
- - iSCSI デバイスの接続には を使用します。に進んでください。
- - Fibre Channel Over Internet ストレージデバイスの設定に使用します。に進んでください。
- : NVDIMM デバイスをセクターモードに再設定します。に進んでください。
図8.30 ストレージデバイスの検索タブ
[D]
/etc/fstab
ファイルを変更してシステムに追加できます。
8.15.1.1. 高度なストレージオプション
図8.31 高度なストレージオプション
[D]
8.15.1.1.1. iSCSI パラメーターの設定
図8.32 iSCSI 検出詳細のダイアログ
[D]
手順8.1 iSCSI の検出と iSCSI セッションの開始
- ターゲット IP アドレス フィールドに iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力し ます。
- iSCSI イニシエーター名 フィールドに iSCSI 修飾名 (IQN)形式で iSCSI イニシエーターの名前 を指定します。IQN エントリーには次を含めてください。
- word
. の
文字列(ピリオドに注意) - 日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月、記述の順序は年を表す 4 桁の数字、ダッシュ記号、月を表す 2 桁の数字、ピリオドの順で設定。たとえば、2010 年 9 月を 2010-09 と
表します。
- 企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表す。たとえば、
storage.example.com
のサブドメインはcom.example.storage
と表現します。 - コロン (:) と、ドメインまたはサブドメイン内でその iSCSI イニシエーターを固有に識別する文字列。例:
:diskarrays-sn-a8675309
そのため、完全な IQN は次のようになります。iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309
anaconda は、設定に役立つように、この形式で iSCSI Initiator Name フィールドに名前を入力します。IQN の詳細については、 http://tools.ietf.org/html/rfc3720#section-3.2.6 に記載の『RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI)』の『3.2.6. iSCSI Names』のセクションや、http://tools.ietf.org/html/rfc3721#section-1 に記載の『RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery』の 『1. iSCSI Names and Addresses』 のセクションを参照してください。 - 認証タイプの検出 ドロップダウン メニューを使用して、iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。以下のタイプが使用できます。
- 証明書なし
- CHAP 秘密鍵
- CHAP 秘密鍵とリバースペア
- 認証タイプに CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名 とパスワードを指定 し ます。を選択した場合は、CHAP ユーザー名 と
- 認証タイプに CHAP パスワード フィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名 とパスワードを入力します。また、リバース CHAP ユーザー名 と Reverse CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI イニシエーターのユーザー名 とパスワードを指定します。を選択した場合は、CHAP ユーザー名 と
- 必要に応じて、Bind targets to network interfaces というラベルが付いたボックスにチェックを入れます。
- Anaconda は指定した情報に基づいて iSCSI ターゲットを検出しようとします。検出に成功すると、ダイアログにターゲット上で検出された全 iSCSI ノードの一覧が表示されます。ボタンをクリックします。
- 各ノードにはチェックボックスが付いています。インストールに使用するノードのチェックボックスをクリックします。
図8.33 検出された iSCSI ノードを表示しているダイアログ
[D] - Node login authentication type メニューは、手順 3 で説明されている Discovery Authentication Type メニューと同じオプションを提供します。ただし、認証タイプの検索に認証情報を必要とした場合、検出したノードへのログインにも同じ認証情報を使用するのが一般的です。これを行うには、追加の オプションを使用します。適切な認証情報を指定すると、 ボタンが利用可能になります。
8.15.1.1.2. FCoE パラメーターの設定
図8.34 FCoE パラメーターの設定
[D]
- DCB を使用する
- Data Center Bridging (DCB) とは、ストレージネットワークやクラスターでイーサネット接続の効率性を向上させる目的で設計されたイーサネットプロトコルに対する拡張セットです。このダイアログのチェックボックスを使って、インストールプログラムによる DCB 認識を有効または無効にします。このオプションは、ネットワークインターフェイスでホストベースの DCBX クライアントを必要とする場合にのみ有効にします。ハードウェアの DCBX クライアントを実装するインターフェイス上での設定の場合には、このチェックボックスは空のままにしておいてください。
- 自動 vlan の使用
- 自動 VLAN では、VLAN 検出を行うかどうかを指定します。このボックスにチェックを入れると、リンク設定が検証された後、FIP (FCoE Initiation Protocol) VLAN 検出プロトコルがイーサネットインタフェースで実行されます。まだ設定が行われていない場合には、検出された FCoE VLAN 全てに対してネットワークインターフェイスが自動的に作成され、FCoE のインスタンスが VLAN インターフェイス上に作成されます。このオプションはデフォルトで有効になっています。
8.15.1.1.3. NVDIMM デバイスの設定
図8.35 NVDIMM の再設定
[D]
図8.36 正常に再設定された NVDIMM
[D]
8.16. Kdump
図8.37 Kdump の有効化と設定
[D]
8.17. インストールの開始
図8.38 インストールの準備完了
[D]
8.19. インストールの完了
login:
プロンプトが表示されます)。
第9章 64 ビット AMD、Intel、および ARM システムでのインストールに関連するトラブルシューティング
/tmp
ディレクトリー内のファイルにログ記録します。以下の表に各種のログファイルを示します。
ログファイル | 内容 |
---|---|
/tmp/anaconda.log | Anaconda に関する一般的なメッセージ |
/tmp/program.log | インストール中に実行されたすべての外部プログラム |
/tmp/storage.log | ストレージモジュールの詳細情報 |
/tmp/packaging.log | yum パッケージおよび rpm パッケージのインストールメッセージ |
/tmp/syslog | ハードウェア関連のシステムメッセージ |
/tmp/anaconda-tb-identifier
に統合されます。identifier はランダムな文字列です。
/var/log/anaconda/
ディレクトリー下のインストール済みシステムにコピーされます。ただし、インストールが失敗した場合、またはインストールシステムの起動時に inst.nosave=all
オプションまたは inst.nosave=logs
オプションを使用すると、ログはインストールプログラムの RAM ディスクにのみ存在します。つまり、ファイルは永久的には保存されず、システムの電源を切ると失われることになります。永続的に保存するには、インストールプログラムを実行しているシステムで scp を使用してネットワーク上の別のシステムにこれらのファイルをコピーするか、マウントされたストレージデバイス(USB フラッシュドライブなど)にコピーします。ネットワーク経由でログファイルを転送する方法を以下に示します。USB フラッシュドライブやその他のリムーバブルメディアを使用している場合は、以下の手順を開始する前のそれらのデータのバックアップを作成するようにしてください。
手順9.1 ログファイルを USB ドライブに転送する
- インストールするシステムで Ctrl+Alt+F2 を押してシェルプロンプトにアクセスします。インストールプログラムの一時ファイルシステムへのアクセス権を持つ root アカウントでログインします。
- USB フラッシュドライブをシステムに接続し、dmesg コマンドを実行します。最近のイベントの詳細を示すログが表示されます。このログの末尾の方に、今 USB を挿入したことを示すメッセージが表示されているのを確認します。以下にメッセージの例を示します。
[ 170.171135] sd 5:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable disk
接続デバイスの名前を書き留めておきます(上記の例ではsdb
)。 /mnt
ディレクトリーに移動したら、USB ドライブのマウントターゲットとして機能する新しいディレクトリーを作成します。ディレクトリーの名前は重要ではありません。この例ではusb
という名前を使用します。#
mkdir usb- USB フラッシュドライブを、新たに作成したディレクトリーにマウントします。ドライブ全体をマウントするのではなく、ドライブ上の一つのパーティションにマウントするのが一般的です。したがって、
sdb
の名前を使用しないでください。ログファイルを書き込むパーティションの名前を使用してください。この例では、sdb1
という名前を使用しています。#
mount /dev/sdb1 /mnt/usbマウントしたデバイスにアクセスして内容を一覧表示し、その内容が期待どおりのものであるかを確認することで、正しいデバイスをマウントしているかがわかります。#
cd /mnt/usb#
ls - ログファイルを、マウントしたデバイスにコピーします。
#
cp /tmp/*log /mnt/usb - USB フラッシュドライブのマウントを解除します。ターゲットがビジーであることを示すエラーメッセージが表示される場合は、作業ディレクトリーをマウント外に変更します(例:
/
)。#
umount /mnt/usb
手順9.2 ネットワークを介してログファイルを転送する
- インストールするシステムで Ctrl+Alt+F2 を押してシェルプロンプトにアクセスします。インストールプログラムの一時ファイルシステムへのアクセス権を持つ root アカウントでログインします。
- ログファイルが置かれている
/tmp
ディレクトリーに移動します。#
cd /tmp - scp コマンドを使用して、ネットワーク上の別のシステムにログファイルをコピーします。
#
scp *log user@address:pathuser には転送先システムで有効なユーザー名を入力します。address には転送先システムのアドレスまたはホスト名を入力します。path にはログファイルを保存するディレクトリーへのパスを入力します。たとえば、john
として IP アドレスが192.168.0.122
のシステムにログインして、ログファイルをそのシステムの/home/john/logs/
ディレクトリーに置く場合は、以下のような形式になります。#
scp *log john@192.168.0.122:/home/john/logs/初めてターゲットシステムに接続する際に、SSH クライアントにより、リモートシステムのフィンガープリントが正しいことと、継続するかを尋ねられます。The authenticity of host '192.168.0.122 (192.168.0.122)' can't be established.
ECDSA key fingerprint is a4:60:76:eb:b2:d0:aa:23:af:3d:59:5c:de:bb:c4:42.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?
yes
と 入力 し、Enter を押して続行します。プロンプトに従いパスワードを入力します。転送先システムの指定ディレクトリーへのファイル転送が開始されます。
9.1. インストール開始時の問題
9.1.1. UEFI セキュアブートが有効になっているとシステムが起動しない
9.1.2. グラフィカルインストールの起動に関連する問題
- 基本的なグラフィックモードを使用する
- 基本的なグラフィックスドライバーを使用して、インストールの実行を試みることができます。これを行うには、起動メニューで> を選択するか、インストールプログラムの起動オプションを編集して、コマンドラインの末尾に
inst.xdriver=vesa
を追加します。 - ディスプレイの解像度を手動で指定する
- インストールプログラムが画面の解像度の検出に失敗した場合は、自動検出を無効にして手動で指定できます。これを行うには、起動メニューに
inst.resolution=x
オプションを追加します。x はディスプレイの解像度(1024x768
など)に置き換えます。 - 代替のビデオドライバーを使用する
- カスタムのビデオドライバーを設定し、インストールプログラムの自動検出を無効にすることもできます。ドライバーを指定するには、
inst.xdriver=x
オプションを使用します。x は使用するデバイスドライバーに置き換えます(例:nouveau
)。注記カスタムのビデオドライバーを指定すると問題が解決する場合は、anaconda
コンポーネントで で https://bugzilla.redhat.com バグとして報告する必要があります。Anaconda はハードウェアを自動的に検出し、適切なドライバーを介入せずに使用することができます。 - VNC を使用したインストールを行う
- 上記で説明したオプションがいずれも失敗する場合は、別のシステムと Virtual Network Computing (VNC) プロトコルを使用して、ネットワーク経由でグラフィカルインストールにアクセスできます。VNC を使用したインストールの詳細は、25章VNC の使用 を参照してください。
9.1.3. シリアルコンソールが検出されない
9.2. インストール中の問題
9.2.1. ディスクが検出されない
9.2.2. トレースバックメッセージの報告
図9.1 クラッシュレポートのダイアログボックス
[D]
tty1
が表示されます。ここでは、バグレポートを強化するより正確な情報をリクエストできます。tty1
からグラフィカルインターフェイスに戻るには、continue コマンドを使用します。
図9.2 クラッシュレポートのダイアログを展開した例
[D]
手順9.3 Red Hat カスタマーポータルにエラーを報告する
- 表示されるメニューで、Report a bug to Red Hat Customer Portal を選択します。
- Red Hat にバグを報告するには、まずカスタマーポータルの認証情報を入力する必要があります。をクリックします。
図9.3 カスタマーポータル認証情報
[D] - 新しいウィンドウが開き、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードの入力が求められます。Red Hat カスタマーポータル認証情報を入力してください。
図9.4 Red Hat カスタマーサポートの設定
[D]ネットワーク設定でHTTP
またはHTTPS
プロキシーを使用する必要がある場合は、Advanced メニューを展開し、プロキシーサーバーのアドレスを入力して設定できます。必要な認証情報をすべて入力したら、OK をクリックして続行します。 - テキストフィールドがある新しいウィンドウが表示されます。ここに関連情報やコメントを入力します。クラッシュレポートのダイアログが表示されるまでに行った動作を一つずつ入力し、どのようにしたらエラーが再現できるかを説明してください。できるだけ具体的に、デバッグを行った場合はそのときに得られた情報も入力してください。ここに入力された情報はカスタマーポータルで公開される可能性があるので注意してください。エラーの原因が分からない場合は、ダイアログの下部にある I don't know this issue のラベルが付いた ボックスにチェックを入れてください。次に、をクリックします。
図9.5 問題の詳細を入力する
[D] - 次に、カスタマーポータルに送信する情報を再確認します。指定した説明は comment タブにあります。他のタブには、システムのホスト名やインストール環境に関する詳細などが含まれています。Red Hat に送信したくない情報は削除することができます。ただし、報告していただく内容が限られると、問題の調査に影響するため注意してください。送信する情報の確認が終了したらをクリックします。
図9.6 送信データの再確認
[D] - 添付ファイルとしてバグ報告に含ませて送信するファイルの一覧を確認します。このファイルには調査に役立つシステム関連情報が含まれています。特定のファイルを送信したくない場合は、そのファイルの横にあるボックスのチェックマークを外します。問題を見つけるのに役立つ追加のファイルを指定するには、をクリックします。送信するファイルを確認したら、I have review the data and agree with submitting it というラベルが付いたボックスにチェックを入れます。 をクリックして、レポートと添付ファイルをカスタマーポータルに送信します。
図9.7 送信ファイルの再確認
[D] - ダイアログが処理が完了したと報告されたら、Show log をクリックしてレポートプロセスの詳細を表示するか、Close をクリックして最初のクラッシュレポートダイアログボックスに戻ります。Quit をクリックしてインストールを終了します。
9.2.3. プレインストールログファイルの作成
inst.debug
オプションを設定して環境からログファイルを作成することができます。これらのログファイルには、現行のストレージ設定などが含まれます。
- Tab キーを押して、起動オプションを編集します。
- オプションに
inst.debug
を追加します。以下に例を示します。> vmlinuz ...
inst.debug
詳細は23章起動オプションを参照してください。 - Enter を押して設定を開始します。
/tmp/pre-anaconda-logs/
ディレクトリーに保存します。このログファイルにアクセスするには、以下を実行します。
- コンソールに切り替えます。「コンソールへのアクセス」 を参照してください。
/tmp/pre-anaconda-logs/
ディレクトリーに移動します。# cd /tmp/pre-anaconda-logs/
9.3. インストール後の問題
9.3.1. RAID カードから起動できない
grub>
)が表示され、カーソルがすべて表示される可能性があります。この場合は、システムのパーティションを再設定し、/boot
パーティションとブートローダーを RAID アレイの外に移動する必要があります。/boot
パーティションとブートローダーは、同じドライブ上になければなりません。
9.3.2. グラフィカルな起動シーケンスに関する問題
手順9.4 グラフィカルな起動を一時的に無効にする
- コンピューターを起動してブートローダーメニューが表示されるまで待ちます。ブートローダーのタイムアウト期間を 0 に設定すると、Esc キーを押すと、それにアクセスします。
- ブートローダーメニューが表示されたら、カーソルキーを使用して起動するエントリーを強調表示し、e キーを押してこのエントリーのオプションを編集します。
- オプション一覧でカーネル行を探します。カーネル行は
linux
(またはlinux16
またはlinuxefi
など)で始まる行です。この行で、rhgb
オプションを探して削除します。オプションが隠れて見えないこともあります。カーソル移動キーを使って画面をスクロールしてみてください。 - F10 または Ctrl+X を押して、編集したオプションでシステムを起動します。
手順9.5 グラフィカルな起動を永続的に無効にする
- su - コマンドを使用して
root
アカウントにログインします。$
su - - grubby ツールを使用して、デフォルトの GRUB2 カーネルを検索します。
#
grubby --default-kernel /boot/vmlinuz-3.10.0-229.4.2.el7.x86_64 - grubby ツールを使用して、GRUB2 設定で、最後の手順で特定されたデフォルトのカーネルから
rhgb
起動オプションを削除します。以下に例を示します。#
grubby --remove-args="rhgb" --update-kernel /boot/vmlinuz-3.10.0-229.4.2.el7.x86_64
--remove-args="rhgb"
パラメーターを --args="rhgb"
パラメーターに置き換えます。これにより、rhgb
起動オプションが GRUB2 設定のデフォルトカーネルに復元されます。
9.3.3. グラフィカル環境での起動
graphical.target
に変更する必要があります。設定を終えたらコンピューターを再起動します。システムが再起動すると、グラフィカルなログインプロンプトが表示されるようになります。
手順9.6 グラフィカルなログインをデフォルトとして設定する
- シェルプロンプトを開きます。ユーザーアカウントにいる場合は、su - コマンドを入力して root になります。
- デフォルトのターゲットを
graphical.target
に変更します。次のコマンドを実行します。#
systemctl set-default graphical.target
root
で以下のコマンドを実行します。
#
systemctl set-default multi-user.target
9.3.4. グラフィカルユーザーインターフェイスが表示されない
9.3.5. ユーザーがログインすると X サーバーがクラッシュする
$
df -h
/home
パーティションにあります。以下は、df コマンドの出力例です。
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/mapper/vg_rhel-root 20G 6.0G 13G 32% / devtmpfs 1.8G 0 1.8G 0% /dev tmpfs 1.8G 2.7M 1.8G 1% /dev/shm tmpfs 1.8G 1012K 1.8G 1% /run tmpfs 1.8G 0 1.8G 0% /sys/fs/cgroup tmpfs 1.8G 2.6M 1.8G 1% /tmp /dev/sda1 976M 150M 760M 17% /boot /dev/dm-4 90G 90G 0 100% /home
/home
パーティションが満杯になり、クラッシュの原因になっていることがわかります。不必要なファイルを削除して領域を解放します。ディスク領域の一部を解放したら、startx コマンドを使用して X を起動します。
-h
オプションなど)の詳細は、df (1)
の man ページを参照してください。
9.3.6. RAM が認識されませんか ?
mem=
カーネルオプションを使用して手動でメモリーの容量を設定できます。
手順9.7 メモリーを手作業で設定する
- コンピューターを起動してブートローダーメニューが表示されるまで待ちます。ブートローダーのタイムアウト期間を 0 に設定すると、Esc キーを押すと、それにアクセスします。
- ブートローダーメニューが表示されたら、カーソルキーを使用して起動するエントリーを強調表示し、e キーを押してこのエントリーのオプションを編集します。
- オプション一覧でカーネル行を探します。カーネル行は
linux
(場合によってはlinux16
)で始まります。以下のオプションをこの行の最後に追加します。mem=xxM
xx の部分は実際の容量を MiB 単位で入力してください。 - F10 または Ctrl+X を押して、編集したオプションでシステムを起動します。
- システムの起動を待ってログインします。次に、コマンドラインを開き、free -m コマンドを再度実行します。コマンドで表示される RAM の合計サイズが期待値と一致する場合は、
/etc/default/grub
ファイルのGRUB_CMDLINE_LINUX
で始まる行に以下を追加して、変更を永続化します。mem=xxM
xx の部分は実際の容量を MiB 単位で入力してください。 - ファイルの更新、保存が終了したら、ブートローダー設定を更新して変更を反映させます。次のコマンドを root 権限で実行します。
#
grub2-mkconfig --output=/boot/grub2/grub.cfg
/etc/default/grub
では、上記の例は以下のようになります。
GRUB_TIMEOUT=5 GRUB_DISTRIBUTOR="$(sed 's, release.*$,,g' /etc/system-release)" GRUB_DEFAULT=saved GRUB_DISABLE_SUBMENU=true GRUB_TERMINAL_OUTPUT="console" GRUB_CMDLINE_LINUX="rd.lvm.lv=rhel/root vconsole.font=latarcyrheb-sun16 rd.lvm.lv=rhel/swap $([ -x /usr/sbin/rhcrashkernel.param ] && /usr/sbin/rhcrashkernel-param || :) vconsole.keymap=us rhgb quiet mem=1024M" GRUB_DISABLE_RECOVERY="true"
9.3.7. signal 11 エラーが表示される
rd.live.check
起動オプションを追加します。詳細は 「起動メディアの検証」 を参照してください。
パート II. IBM Power Systems - インストールと起動
ppc
および ppc64
)に対応していました。Red Hat Enterprise Linux 7 は、64 ビットの Power Systems サーバー(ppc64
)のみをサポートしています。
第10章 IBM Power Systems へのインストールプラン
10.1. アップグレードまたはインストールの選択
10.2. ハードウェアの互換性について
10.3. IBM インストールツール
- 仮想化していない IBM Power Systems サーバーで Linux のインストールと設定を行います。
- 論理パーティション (LPAR、仮想化サーバーとも呼ばれる) を設定済みのサーバーに Linux のインストールと設定を行います。
- 新しい Linux システムまたは既にインストール済みの Linux システムに IBM サービスと生産性ツールをインストールします。IBM サービスと生産性ツールには動的な論理パーティション (DLPAR) ユーティリティーが含まれています。
- IBM Power Systems サーバーでシステムのファームウェアレベルをアップグレードします。
- 既にインストール済みのシステムで診断またはメンテナーンスを行います。
- LAMP サーバー (ソフトウェアスタック) とアプリケーションのデータを System x から System p のシステムに移行します。LAMP サーバーはオープンソースソフトウェアのバンドルになります。LAMP は、Linux、Apache HTTP Server、MySQL リレーショナルデータベース、PHP (または Perl または Python)言語の頭文字です。
10.4. IBM Power Systems サーバーの準備
c00000
に設定されていることを確認してください。設定されていないと、以下のようなエラーが表示される可能性があります。
DEFAULT CATCH!, exception-handler=fff00300
10.5. インストール先として対応しているターゲット
- SCSI、SATA、SAS などの標準的な内部インターフェイスで接続するストレージ
- ファイバーチャネルのホストバスアダプターおよびマルチパスのデバイス。製造元が提供しているドライバーが必要な場合があります。
- 仮想化クライアントの LPAR 内の仮想 SCSI (vSCSI) を使用する場合は、Power Systems サーバーへの仮想化インストールにも対応します
10.6. システム仕様一覧
- パーティションのレイアウトをカスタマイズする予定の場合は、以下の詳細をメモしておきます。
- システムに接続されているハードドライブのモデル番号、サイズ、種類、およびインタフェース。たとえば、SATA0 上には Seagate 製 ST3320613AS (320 GB)、SATA1 上には Western Digital WD7500AAKS (750 GB) です。こうすることで、パーティション設定の段階で該当するハードドライブが識別できるようになります。
- Red Hat Enterprise Linux を既存のシステム上に追加のオペレーティングシステムとしてインストールしている場合は、以下を記録しておきます。
- システムで使用するパーティションについての情報。これには、ファイルシステムのタイプ、デバイスのノード名、ファイルシステムのラベル、およびサイズが含まれます。これにより、パーティション設定のプロセス中に特定のパーティションを識別できるようになります。オペレーティングシステムによってパーティションとドライブの特定方法は異なることから、別のオペレーティングシステムが Unix であったとしても、Red Hat Enterprise Linux は異なるデバイス名でレポートする可能性があることに留意してください。この情報は、通常 mount コマンドおよび blkid コマンドを実行して確認でき、
/etc/fstab
ファイルにあります。すでに他のオペレーティングシステムをインストールしている場合、Red Hat Enterprise Linux 7 のインストールプログラムはそのオペレーティングシステムを自動検出して起動するよう設定します。他のオペレーティングシステムが正しく検出されない場合は手作業で設定できます。詳細は、「ブートローダーのインストール」 を参照してください。
- ローカルのハードドライブ上にあるイメージからのインストールを予定している場合は、以下をメモしておきます。
- 該当のイメージを格納しているハードドライブとディレクトリー
- ネットワーク上の場所からのインストールを予定している場合は、以下をメモしておきます。
- システム上のネットワークアダプターの製造元とモデル番号 (たとえば、Netgear 社製の GA311 など)。ネットワークを手動で設定する場合にアダプターを特定できるようになります。
- IP、DHCP、および BOOTP のアドレス
- ネットマスク
- ゲートウェイの IP アドレス
- 1 つ以上のネームサーバーの IP アドレス (DNS)
- FTP サーバー、HTTP (web) サーバー、HTTPS (web) サーバー、または NFS サーバー上にあるインストールソースの場所
上記のネットワークに関する要件や用語が不明な場合は、ネットワーク管理者にお問い合わせください。 - iSCSI ターゲットにインストールを予定している場合は、以下をメモしておきます。
- iSCSI ターゲットの場所ネットワークによっては、CHAP ユーザー名とパスワードと、リバース CHAP ユーザー名とパスワードが必要になる場合があります。
- 使用コンピューターがドメインの一部である場合は、以下をメモしておきます。
- ドメイン名が DHCP サーバーにより提供されることを確認してください。提供されない場合は、インストール中にドメイン名を手動で入力する必要があります。
10.7. ディスク領域およびメモリーに関する要件
/
、swap
、および PReP
起動パーティション)を Red Hat Enterprise Linux 専用にする必要があります。
インストールタイプ | 必要最小限の RAM サイズ |
---|---|
ローカルメディアによるインストール (USB, DVD) | 1,280 MiB |
NFS ネットワークインストール | 1,280 MiB |
HTTP、HTTPS、または FTP ネットワークインストール | 1,664 MiB |
10.8. RAID と他のディスクデバイス
10.8.1. ハードウェア RAID
10.8.2. ソフトウェア RAID
10.8.3. USB ディスク
10.9. インストーラーの起動方法の選択
- 完全インストール DVD または USB ドライブ
- 完全インストール DVD または ISO イメージから起動メディアを作成できます。この場合には、DVD または USB ドライブ は、起動デバイスとソフトウェアパッケージのインストールソース両方のロールを果たすため、このドライブ 1 つでインストールをすべて完了できます。完全インストール向けに DVD または USB ドライブの作成方法については3章メディアの作成を参照してください。
- 最小限の起動 CD、DVD または USB フラッシュドライブ
- 最小限のブート CD、DVD、または USB フラッシュドライブは、システムの起動とインストールの開始に必要なデータだけが含まれる、小さい ISO イメージを使用して作成されます。この起動メディアを使用する場合には、パッケージをインストールする追加のインストールソースが必要になります。ブート CD、DVD、および USB フラッシュドライブを作成する方法は、3章メディアの作成 を参照してください。
- PXE サーバー
- PXE (preboot execution environment) サーバーを使用すると、インストールプログラムをネットワーク経由で起動させることができます。システムを起動したら、ローカルのハードドライブやネットワーク上の場所など、別途用意したインストールソースを使ってインストールを完了させます。PXE サーバーの詳細は24章ネットワークからのインストールの準備を参照してください。
10.10. キックスタートを使用したインストールの自動化
第11章 IBM Power Systems へのインストール中におけるドライバー更新
- インストールプログラムがアクセスできる場所に直接ドライバーディスクの ISO イメージファイルを配置します (ローカルのハードドライブ、USB フラッシュドライブ、CD、DVD など)。
- イメージファイルからドライバーディスクを作成します (CD、DVD、USB フラッシュドライブなど)。ISO イメージファイルの CD/DVD への書き込み方法などについては「インストール CD または DVD の作成」 でインストールディスクの作り方を、USB ドライブへの書き込み方法に関しては 「USB インストールメディアの作成」 を参照してください。
11.1. インストール中にドライバーを更新するための準備
- ドライバーの自動更新
- インストールを開始すると、Anaconda インストールプログラムは接続されているすべてのストレージデバイスの検出を試みます。インストールの開始時に
OEMDRV
というラベルの付いたストレージデバイスがある場合、Anaconda は常にドライバー更新ディスクとして扱い、そこに存在するドライバーを読み込みます。 - アシスト付きのドライバー更新
- インストールを開始するときに、
inst.dd
起動オプションを指定できます。パラメーターを指定せずにこのオプションを使用すると、Anaconda はシステムに接続されているすべてのストレージデバイスの一覧を表示し、ドライバー更新を含むデバイスを選択するよう求められます。 - 手動によるドライバー更新
inst.dd=location
起動オプションは、インストールの開始時に指定しますが、location は、ドライバー更新ディスクまたは ISO イメージのパスになります。このオプションを指定すると、Anaconda は、指定した場所にあるドライバー更新を読み込もうとします。手動のドライバー更新では、ローカルで利用可能なストレージデバイスまたはネットワークの場所(HTTP
、HTTPS
、またはFTP
サーバー)のいずれかを指定できます。
inst.dd=location
と inst.dd
の両方を同時に使用することも可能です。ただし、この場合は Anaconda の機能は、使用する 場所 のタイプによって異なります。デバイスの場合、Anaconda は指定されたデバイスから更新するドライバーを選択するように要求し、追加のデバイスを提供します。location がネットワークの場所の場合、Anaconda はドライバー更新を含むデバイスを選択し、指定したネットワークの場所からドライバーを更新するよう要求します。
OEMDRV
というラベルが付いたストレージデバイスを作成する必要があります。また、インストールシステムに物理的に接続されている必要があります。アシスト付き方法を使用するには、OEMDRV
以外の任意のラベルを使用して、任意のローカルストレージデバイスを使用できます。手動で行う場合は、別のラベルでローカルストレージを使用するか、インストールするシステムからアクセスが可能なネットワーク上の場所を使用することもできます。
ip=
オプションを使用してネットワークを初期化します。詳細は 「ブートメニューによるインストールシステムの設定」 を参照してください。
11.1.1. ドライバー更新用の ISO ファイルをローカルのストレージデバイスで使用するための準備
- インストールプログラムがドライバーディスクを自動的に認識できるようにするには、ストレージデバイスのボリュームラベルを
OEMDRV
にする必要があります。また、ISO イメージ自体をコピーするのではなく、その内容をストレージデバイスのルートディレクトリーに抽出します。「ドライバーの自動更新」 を参照してください。手動インストールの場合、OEMDRV
というラベルの付いたデバイスからのドライバーのインストールが常に推奨され、推奨されることに注意してください。 - 手動インストールでは、ストレージデバイスに ISO イメージを単一ファイルとしてコピーするだけです。ファイル名は便利ですが、ファイル名の拡張子は変更しないでください。これは
.iso
のままにします(例:dd.iso
)。インストール時にドライバーの更新を手動で選択する方法は、「アシスト付きのドライバー更新」 を参照してください。
11.1.2. ドライバー更新用 ISO ファイルを提供するディスク (CD または DVD) の準備
rhdd3
という名前のファイルが 1 つ表示されるはずです。これは、ドライバーディスクの説明が含まれる署名ファイルと、rpms
という名前のディレクトリーです。このディレクトリーには、さまざまなアーキテクチャー用のドライバーを持つ RPM パッケージが含まれます。
.iso
のファイルが 1 つしかない場合は、ディスクが正しく作成されていないため、再試行する必要があります。GNOME 以外の Linux デスクトップを使用する場合、また は別のオペレーティングシステムを使用している場合は、イメージ の書き込み のようなオプションを選択してください。
11.2. インストール中のドライバー更新
- ドライバー更新の検出と実行をインストールプログラムで自動的に行う
- ドライバー更新の検索プロンプトをインストールプログラムが表示する
- ドライバー更新用のイメージまたは RPM パッケージへのパスを手動で指定する
11.2.1. ドライバーの自動更新
OEMDRV
ボリュームラベルの付いたブロックデバイスをコンピューターに接続します。
OEMDRV
ブロックデバイスを使用して、キックスタートファイルを自動的に読み込むこともできます。このファイルは ks.cfg
という名前にし、読み込むデバイスのルートに置く必要があります。キックスタートインストールの詳細は、27章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
OEMDRV
というラベルが付いたストレージデバイスが見つかると、ドライバー更新ディスクとして扱われ、このデバイスからドライバーの更新を読み込もうとします。読み込むドライバーの選択を求めるプロンプトが表示されます。
図11.1 ドライバーの選択
[D]
11.2.2. アシスト付きのドライバー更新
OEMDRV
ボリュームラベルが付いたブロックデバイスを使用することが推奨されます。ただし、そのようなデバイスが検出されず、inst.dd
オプションが起動コマンドラインに指定されている場合には、インストールプログラムは対話モードでドライバーディスクを検索できます。最初のステップでは、Anaconda が ISO ファイルをスキャンするローカルのディスクパーティションをリストから選択します。次に、検出された ISO ファイルの中から更新用のファイルを選択します。最後にドライバーを選択します (複数可)。以下の図では、テキストユーザーインターフェイスでこのプロセスを強調表示しています。
図11.2 対話式のドライバー選択
[D]
OEMDRV
ボリュームラベルがない場合は、引数なしで inst.dd
オプションを使用してデバイスを選択するか、インストールプログラムに以下の起動オプションを使用してメディアをスキャンしてドライバーを探します。
inst.dd=/dev/sr0
11.2.3. 手動によるドライバー更新
inst.dd= の場所
を追加します。location は、ドライバー更新ディスクへのパスになります。
図11.3 ドライバー更新へのパスの指定
[D]
11.2.4. ブラックリストへのドライバーの登録
modprobe.blacklist=driver_name
を追加します。driver_name の部分に無効にするドライバー名を入力します。以下に例を示します。
modprobe.blacklist=ahci
modprobe.blacklist=
を使用してインストール時にブラックリストに登録されたドライバーは、インストール済みシステムで無効になり、/etc/modprobe.d/anaconda-blacklist.conf
ファイルに表示されることに注意してください。ドライバーをブラックリストに登録する方法とその他の起動オプションについては、23章起動オプションを参照してください。
第12章 IBM Power Systems でのインストールの起動
図12.1 システム管理サービスのコンソール
[D]
inst.vnc
起動オプションを渡します (リモートアクセスの有効化 を参照)。
12.2. 異なるソースからのインストール
起動方法 | インストールソース |
---|---|
完全インストール用メディア (DVD) | インストールも起動した完全インストール用メディア自体を使用します |
最小限の起動メディア (CD または DVD) | インストールは、ネットワーク上もしくはハードドライブ上に配置しておいた完全インストール用 DVD ISO イメージ、またはこのイメージから抽出したインストールツリーを使用します |
ネットワーク起動 | インストールは、ネットワーク上に配置しておいた完全インストール用 DVD ISO イメージ、またはこのイメージから抽出したインストールツリーを使用します |
12.3. インストールサーバーを使ったネットワークからの起動
Select Boot Options
を選択して Boot/Install Device
を選択し、ネットワークインターフェイスから起動するようにコンピューターを設定します。使用可能なデバイス一覧からネットワークデバイスを選択します。
手順12.1 ネットワークからインストールプログラムを起動する
- ネットワークケーブルが接続されていることを確認します。コンピューターの電源がオンになっていない場合でも、ネットワークソケットのリンクインジケーターのライトがオンになっているはずです。
- コンピューターのスイッチをオンにします。
- ネットワーク設定と診断に関する情報は通常、コンピューターがサーバーに接続する前に表示されます。ただし、これは使用しているハードウェアによって異なります。目的のオプションに該当する数字キーを押します。目的のオプションに該当する数字キーを押します。どのオプションを選択したらよいかわからない場合は、サーバー管理者に問い合わせてください。
vmlinuz
イメージおよび initrd.img
イメージを使用して、ネットワーク経由でシステムを起動します。ppc64.img
イメージを使用してネットワーク経由で起動することはできません。TFTP の場合は、ファイルが大きすぎます。
第13章 Anaconda を使用したインストール
- 27章キックスタートを使ったインストール の説明に従って、キックスタートを使用してインストールを自動化する。
- VNC (Virtual Network Computing) プロトコルを使用して、グラフィカルディスプレイのある別のコンピューターからインストールシステムにリモートで接続して、グラフィカルインストールを実行する。25章VNC の使用を参照してください。
13.1. Anaconda の概要
13.2. インストール中のコンソールとロギング
13.2.1. コンソールへのアクセス
root
権限のある対話式シェルプロンプトを提供します。
ショートカット | 内容 |
---|---|
Ctrl+b 1 | メインのインストールプログラム画面。テキストベースのプロンプト (テキストモードのインストール中もしくは VNC Direct モードを使用の場合) とデバッグ情報があります。 |
Ctrl+b 2 | root 権限を持つインタラクティブなシェルプロンプト。 |
Ctrl+B 3 | インストールログ - /tmp/anaconda.log に保存されているメッセージを表示します。 |
Ctrl+B 4 | ストレージログ - /tmp/storage.log に保存されているカーネルおよびシステムサービスからのストレージデバイスに関連するメッセージを表示します。 |
Ctrl+B 5 | プログラムログ - /tmp/program.log に保存されている他のシステムユーティリティーからのメッセージを表示します。 |
13.2.2. スクリーンショットの保存
/tmp/anaconda-screenshots/
に保存されます。
13.3. テキストモードでのインストール
図13.1 テキストモードでのインストール
[D]
[x]
とマークされ、インストールを開始する前に注意が必要な画面には [!]
のマークが付けられます。利用可能なコマンドは、利用可能なオプション一覧の下に表示されます。
Processing...
ラベルを表示したりできます。テキストメニューアイテムの現在のステータスを更新するには、テキストモードプロンプトで r オプションを使用します。
- インストーラーは常に言語には英語を、キーボードには US English のキーボードレイアウトを使用します。言語とキーボードレイアウトは設定可能ですが、これはインストールされるシステムに適用されるもので、インストール自体には適用されません。
- 高度なストレージメソッド (LVM、software RAID、FCoE、zFCP、および iSCSI) の設定はできません。
- カスタムのパーティション設定はできません。自動パーティション設定のいずれかを使用する必要があります。また、ブートローダーのインストール場所を設定することもできません。
- インストールするパッケージアドオンは選択できません。Yum パッケージマネージャーを使用してインストールの完了後に追加する必要があります。
inst.text
起動オプションを使用してインストールを起動します。起動オプションの使用および起動に関する情報は、12章IBM Power Systems でのインストールの起動 を参照してください。
13.4. HMC vterm の使用
13.5. グラフィカルユーザーインターフェイスでのインストール
図13.2 インストールの概要 画面
[D]
ショートカットキー | 用途 |
---|---|
Tab タブと Shift+タブ | 表示画面上でアクティブな要素 (ボタン、チェックボックスなど) の間を移動します。 |
Up および Down | リストをスクロールします。 |
left および Right | ツールバーとテーブルエントリーを左右にスクロールします。 |
スペース と Enter | 選択肢からハイライト表示したアイテムを選択または削除し、ドロップダウンメニューを展開、折りたたみます。 |
13.6. ようこその画面と言語設定
GeoIP
モジュールを使用した自動ロケーションの検出に基づいて決定されます。
図13.3 言語設定
[D]
13.7. インストールの概要画面
図13.4 インストールの概要 画面
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図13.5 ネットワークが検出されない場合のネットワーク設定画面
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13.8. 日付と時刻
- マウスを使って対話式マップをクリックして特定の都市を選択します。選択した都市を示す赤いピンが表示されます。
- 画面上部の 地域 と 都市の ドロップダウンメニューをスクロールして、タイムゾーンを選択することもできます。
- 地域 ドロップダウンメニューの下部にある その他 を選択し、次のメニューで GMT/UTC に調整されたタイムゾーン (例:
GMT+1)
を選択します。
13.9. 言語サポート
Español
などの言語を選択します。次に、右側のパネルで地域固有のロケールを選択できます (例: Español (コスタリカ))
。言語とロケールはどちらも複数選択が可能です。選択された言語は左側のパネルで太字で強調表示されます。
図13.6 言語サポートの設定
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13.10. キーボードの設定
図13.7 キーボードの設定
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13.11. セキュリティーポリシー
/root/openscap_data
ディレクトリーに保存されます。
図13.8 セキュリティーポリシー選択画面
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、HTTP
、HTTPS
、または FTP
サーバーからロードできます。プロトコル (http://
など) を含む、コンテンツの完全なアドレスを使用します。カスタムプロファイルを読み込む前に、ネットワーク接続がアクティブになっている必要があります (「ネットワークとホスト名」 で有効にする)。コンテンツタイプはインストーラーが自動的に検出します。
13.12. インストールソース
図13.9 インストールソースの画面
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- 自動検出したインストールメディア
- 完全インストール用の DVD もしくは USB ドライブを使用してインストールを開始している場合は、そのメディアが検出されメディアの基本的な情報がこのオプションに表示されます。ボタンをクリックして、メディアがインストールに適していることを確認します。この整合性テストは、起動メニューで
Test this media & Install Red Hat Enterprise Linux を
選択した場合、またはrd.live.check
起動オプションを使用した場合に実行されるものと同じです。 - ISO ファイル
- このオプションは、インストールプログラムで、ハードドライブがパーティションされており、マウント可能なファイルシステムを備えてられていることを検出した場合に、表示されます。このオプションを選択し、ボタンをクリックして、システム上のインストール ISO ファイルの場所を参照します。次に、 をクリックして、ファイルがインストールに適していることを確認します。
- ネットワーク上
- ネットワークの場所を指定するには、このオプションを選択して、ドロップダウンメニューから以下のオプションのいずれかを選びます。
- http://
- https://
- ftp://
- nfs
上記の選択肢をネットワークの場所の URL の開始部分として使用し、残りのアドレスをアドレスボックスに入力します。NFS を選択した場合は、NFS マウントオプションを指定する別のボックスが表示されます。重要NFS ベースのインストールソースを選択する場合は、ホスト名とパスを区切るコロン (:
) 文字を使用してアドレスを指定する必要があります。以下に例を示します。server.example.com:/path/to/directory
HTTP または HTTPS ソースのプロキシーを設定するには、HTTP プロキシーを有効にする をオンにして、プロキシー URL ボックスに URL を入力します。プロキシーで認証が必要な場合は、認証を使用 をオンにして、ユーザー名とパスワードを入力します。 をクリックします。ボタンをクリックします。使用する HTTP もしくは HTTPS の URL がリポジトリーのミラーの一覧を参照する場合は、入力するフィールドの下のチェックボックスにチェックを入れます。
13.13. ネットワークとホスト名
em1
や wl3sp0
などの永続的な名前でネットワークデバイスを識別するために使用されるネットワークデバイスの命名基準には、いくつかの種類があります。これらの標準については、Red Hat Enterprise Linux 7 ネットワークガイドを参照してください。
図13.10 ネットワークとホスト名の設定画面
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localhost.localdomain は
、ターゲットシステムの特定の静的ホスト名が設定されていないことを意味し、インストールされたシステムの実際のホスト名は、ネットワーク設定のプロセス中に設定されます (たとえば、DHCP または DNS を使用する NetworkManager によって)。
13.13.1. ネットワーク接続の編集
13.13.2. 高度なネットワークインターフェイス
図13.13 ネットワークとホスト名の設定画面
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Bond
- NIC (Network Interface Controller) Bonding を表します。これは、複数のネットワークインターフェイスをまとめて単一の結合チャネルにバインドする方法です。ブリッジ
- 複数の個別のネットワークを 1 つの集約ネットワークに接続する方法である NIC ブリッジングを表します。チーム
- リンクを集約するための新しい実装である NIC チーミングを表し、パケットフローの高速処理を実装するための小さなカーネルドライバーと、ユーザー空間で他のすべてを実行するためのさまざまなアプリケーションを提供するように設計されています。VLAN
- 相互に分離された複数の異なるブロードキャストドメインを作成する方法を表します。
図13.14 高度なネットワークインターフェイスのダイアログ
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13.14. ソフトウェアの選択
- 横線の 上 に表示されるアドオンは、選択した環境に固有のものです。いずれかのアドオンを選択してから環境の選択を変更すると、アドオンの選択は失われます。
- 横線の 下 に表示されるアドオンは、すべての環境で同じものです。別の環境を選択し直しても、ここでの選択は失われません。
図13.15 サーバーインストールでのソフトウェア選択の例
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サーバー
バリアントはサーバー用に設計された環境を提供しますが、ワークステーション
バリアントには開発者ワークステーションとしてデプロイメントするためのいくつかの選択肢があります。
repodata/*-comps- variant を参照してください。
インストールソースとして使用している Red Hat Enterprise Linux インストール DVD の architecture .xml
ファイル。このファイルには、使用可能な環境 (<environment>
タグでマーク) とアドオン (<group>
タグ) を記述した構造が含まれています。
13.14.1. コアとなるネットワークサービス
rsyslog
サービスによる集中ログ- SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) による電子メール
- NFS (Network File System) によるネットワークファイル共有
- SSH (Secure SHell) によるリモートアクセス
- mDNS (multicast DNS) によるリソースのアドバタイズ
13.15. インストール先
特殊なケース
- RAID カードを実装している場合、BIOS タイプは、RAID カードからの起動に対応していない場合がある点に注意してください。このような場合、別のハードドライブなど、RAID アレイの外側のパーティションに
/boot
パーティションを作成する必要があります。そのような RAID カードへのパーティション作成には、内蔵ハードドライブを使用する必要があります。ソフトウェア RAID のセットアップには、/boot
パーティションも必要です。システムを自動的に分割することを選択した場合は、/boot
パーティションを手動で編集する必要があります。見る「手動パーティション設定」詳細については。 - マルチパスストレージデバイスと非マルチパスのストレージデバイスの両方が使用されているシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールすると、インストールプログラムの自動パーティション設定レイアウトに、マルチパスのデバイスと非マルチパスのデバイスが混在するボリュームグループが作成される可能性があります。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。インストール先 画面で、マルチパスデバイスのみ、または非マルチパスデバイスのみを選択することを推奨します。もしくは、手動のパーティション設定を実行してください。
図13.16 ストレージ領域の概要
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