第8章 ドメインモード


8.1. ドメインモードでのインストール

複数の Red Hat JBoss EAP インスタンスがサーバーファームにあり、それらすべてをドメインモードで起動する場合、このサーバーファームのすべての設定オプションは一元的に管理することができます。たとえば、単一の CLI ベースの呼び出しにより、すべてのインスタンス間で VDB をデプロイしたり、データソースを作成したりすることができます。Red Hat JBoss Data Virtualization はこの設定コンセプトを拡張し、VDB やトランスレーターのサーバーファーム全体でのデプロイを可能にします。
ドメインモードと「HA (high availability)」プロファイルが組み合わさると、デプロイされている Red Hat JBoss EAP サーバーインスタンスをクラスター化できます。(HA プロファイルは 「domain.xml」ファイルでデフォルトとして設定されています。) 「domain.xml」ファイルを使用してサーバーを起動する場合、ResultSet キャッシュと内部マテリアライズキャッシュに使用される分散キャッシュが自動的に設定されます。管理 API の使用法はスタンドアロンモードとドメインモードのどちらの場合でも同じです。
クラスター内で複数の Red Hat JBoss Data Virtualization インスタンスが使用可能な場合、負荷分散やフェイルオーバー機能を使用することができます。
  1. 「Domain」(ドメイン) モードでサーバーを起動するには、クラスターの一部になるすべてのサーバーに Red Hat JBoss Data Virtualization をインストールします。それらのサーバーの 1 つを「マスター」ドメインコントローラーとして選択します。(残りのサーバーは、すべての管理操作に関連して「マスター」ドメインコントローラーに接続するスレーブになります。)
  2. すべてのサーバーを設定したら、「マスター」ノードを起動します: /bin/domain.sh
  3. 「スレーブ」ノードを起動します: /bin/domain.sh
    スレーブノードは「マスター」ノードからそれぞれのドメイン設定の設定情報を取得します。
    「JBoss EAP 6 を管理対象ドメインとして起動」セクションを参照してください。
  4. すべてのサーバーが実行されたら、「マスター」ノードで以下のコマンドを実行してインストールを完了し、ドメインモードで実行します: /bin/jboss-cli.sh --file=[JBOSS_HOME_DIR]/cli-scripts/teiid-domain-mode-install.cli
    これはドメイン (クラスター) のインストールごとに 1 回のみ実行する必要があります。このスクリプトは Red Hat JBoss Data Virtulization を ha および full-ha プロファイルでインストールします。さらに、HA プロファイルを開始するために main-server-group を再設定します。ドメインモードに入ると、リソースをドメイン/デプロイメントディレクトリーにドロップすることでそれらを静的にデプロイすることができないため、このスクリプトは、CLI インターフェースでデフォルトリソース (ファイル、ldap、salesforce および ws connector など) をデプロイします。
  5. Red Hat JBoss Data Virtualization を HA 以外のプロファイルでインストールする必要がある場合は、インストールの前に teiid-domain-mode-install.cli ファイルを編集し、プロファイル、ソケットバインディングおよびサーバーグループに適宜変更を加えます。
  6. VDB がデプロイされると、ユーザーはそれぞれの JDBC アプリケーションを Red Hat JBoss Data Virtualization に接続できるようになります。

注記

Teiid Designer は「ドメイン」モードでは Red Hat JBoss Data Virtualization Server に接続できません。ドメインモードは本番環境で使用されることが想定されるため、Red Hat ではデプロイとテストに他のデプロイメント方法を採用されることを推奨しています (CLI、web コンソールなど)。Teiid Designer は開発時の作業のみを支援することを目的としているため、テスト環境のみで使用する必要があります。
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