2.2. 複数の JBoss EAP サーバーインスタンスを使用した複雑なセットアップ
複雑な設定には、複数の JBoss EAP サーバーインスタンスが含まれる場合があります。たとえば、ロードバランサーを使用して、管理対象ドメイン内の JBoss EAP インスタンス間で処理負荷を分散できます。
以下の図は、管理対象ドメインのロードバランサーによって配置される 3 つの JBoss EAP インスタンスを示します。
図2.2 複数の JBoss EAP サーバーインスタンスを使用した複雑なセットアップ
この例では、管理者は各インスタンスが mod_cluster
および Infinispan
セッションレプリケーションを使用して、アプリケーションに対して高可用性 (HA) サポートを提供します。各インスタンスには、以下のコンポーネントが含まれます。
- Web アプリケーション
- Web サービス
- デプロイされたエンタープライズ Bean
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datasources
サブシステムと確立されたデータベース接続 -
elytron
(セキュリティー) サブシステムで確立された LDAP サーバーとの接続
この図では、複雑な JBoss EAP 設定に関連する以下の設定を紹介します。
-
EAP 1 には、外部メッセージブローカーに接続する Jakarta Messaging キューで設定される
messaging-activemq
サブシステムがあります。 - 外部メッセージブローカーは、実行中のすべての JBoss EAP インスタンスで共有されます。
すべての受信要求はロードバランサーを通過します。
- 設定された負荷分散アルゴリズムと各 JBoss EAP インスタンスによって提供される情報に応じて、ロードバランサーは要求を適切な JBoss EAP インスタンスに転送します。
-
各 JBoss EAP インスタンスは
undertow
サブシステムを使用して、要求を適切なアプリケーションに転送します。 - 各アプリケーションは JBoss EAP によって公開される API を使用してデータベースおよび Kerberos サーバーに接続します。
-
アプリケーションがその作業を実行した後、
undertow
サブシステムはリクエスターに応答を送信します。
infinispan
サブシステムは、JBoss EAP インスタンス間でセッション情報など、永続化されない情報を伝播します。