第1章 OpenShift Data Foundation の紹介
Red Hat OpenShift Data Foundation は、Red Hat OpenShift Container Platform のクラウドストレージおよびデータサービスの集合です。これは、単純なデプロイメントや管理を容易に実行できるように Operator として同梱されており、Red Hat OpenShift Container Platform サービスカタログの一部として提供されます。
Red Hat OpenShift Data Foundation サービスは、主に以下のコンポーネントを表すストレージクラスを使用してアプリケーションで使用できます。
- ブロックストレージデバイス。主にデータベースのワークロードに対応します。主な例には、Red Hat OpenShift Container Platform のロギングおよびモニタリング、および PostgreSQL などがあります。
ブロックストレージは、複数のコンテナー間でデータを共有する必要がない場合にのみ、ワークロードに使用する必要があります。
- 共有および分散ファイルシステム。主にソフトウェア開発、メッセージング、およびデータ集約のワークロードに対応します。これらの例には、Jenkins ビルドソースおよびアーティファクト、Wordpress のアップロードコンテンツ、Red Hat OpenShift Container Platform レジストリー、および JBoss AMQ を使用したメッセージングが含まれます。
- Multicloud オブジェクトストレージ。複数のクラウドオブジェクトストアからのデータの保存および取得を抽象化できる軽量 S3 API エンドポイントを特長としています。
- オンプレミスオブジェクトストレージ。主にデータ集約型アプリケーションをターゲットとする数十ペタバイトおよび数十億のオブジェクトにスケーリングする堅牢な S3 API エンドポイントを特長としています。これらの例には、Spark、Presto、Red Hat AMQ Streams (Kafka) などのアプリケーションや、TensorFlow や Pytorch などのマシンラーニングフレームワークを使用した行、列、および半構造化データの保存およびアクセスが含まれます。
CephFS 永続ボリューム上での PostgresSQL ワークロードの実行はサポートされていないため、RADOS Block Device (RBD) ボリュームを使用することを推奨します。詳細は、ナレッジベースソリューション ODF Database Workloads Must Not Use CephFS PV/PVC を参照してください。
Red Hat OpenShift Data Foundation バージョン 4.x は、以下を含むソフトウェアプロジェクトのコレクションを統合します。
- Ceph。ブロックストレージ、共有および分散ファイルシステム、およびオンプレミスのオブジェクトストレージを提供します。
- Ceph CSI。永続ボリュームおよび要求のプロビジョニングおよびライフサイクルを管理します。
- NooBaa。Multicloud Object Gateway を提供します。
- OpenShift Data Foundation サービスを初期化し、管理する OpenShift Data Foundation、Rook-Ceph、および NooBaa Operator。