5.3. データ暗号化オプション
暗号化により、データをエンコードし、必要な暗号化キーなしに読み取れないようにすることができます。このメカニズムは、物理メディアが手元から離れるような物理的なセキュリティー違反の発生時にもデータの機密性を保護できます。PV ごとの暗号化は、同じ OpenShift Container Platform クラスター内の他の namespace からのアクセス保護も提供します。データはディスクに書き込まれる際に暗号化され、ディスクから読み取られる際に復号化されます。暗号化されたデータを使用すると、パフォーマンスに小規模なペナルティーのみが発生する可能性があります。
暗号化は、Red Hat OpenShift Data Foundation 4.6 以降を使用してデプロイされる新規クラスターでのみサポートされます。外部鍵管理システム (KMS) を使用していない既存の暗号化されたクラスターは、外部 KMS を使用するように移行できません。
現時点で、HashiCorp Vault はクラスター全体の暗号化および永続ボリュームの暗号化で唯一サポートされている KMS です。OpenShift Data Foundation 4.7.0 および 4.7.1 では、HashiCorp Vault Key/Value (KV) シークレットエンジン API (バージョン 1) のみがサポートされます。OpenShift Data Foundation 4.7.2 以降では、HashiCorp Vault KV シークレットエンジン API (バージョン 1 および 2) がサポートされるようになりました。
- KMS は、永続ボリューム (PV) 暗号化に必要であり、クラスター全体の暗号化にはオプションです。
- まず、ストレージクラスの暗号化には、有効な Red Hat OpenShift Data Foundation Advanced サブスクリプションが必要です。詳細については、OpenShift Data Foundation サブスクリプションに関するナレッジベースの記事 を参照してください。
5.3.1. クラスター全体の暗号化
Red Hat OpenShift Data Foundation は、ストレージクラスター内のディスクおよび Multicloud Object Gateway 操作のすべてに対して、クラスター全体の暗号化 (保存時の暗号化、encryption-at-rest) をサポートします。OpenShift Data Foundation は、キーのサイズが 512 ビットの Linux Unified Key System (LUKS) バージョン 2 ベースの暗号化と、各デバイスが異なる暗号化キーを持つ aes-xts-plain64
暗号を使用します。このキーは Kubernetes シークレットまたは外部 KMS を使用して保存されます。どちらのメソッドでも相互排他的であり、メソッド間の移行はできません。
暗号化はデフォルトでは無効にされます。デプロイメント時にクラスターの暗号化を有効にできます。詳細は、デプロイメントガイドを参照してください。
クラスター全体の暗号化は、キー管理システム (KMS) なしの OpenShift Data Foundation 4.6 でサポートされますが、OpenShift Data Foundation 4.7 以降では、KMS の有無にかかわらずサポートされます。
有効な Red Hat OpenShift Data Foundation Advanced サブスクリプションが必要です。OpenShift Data Foundation のサブスクリプションがどのように機能するかを知るには、OpenShift Data Foundation subscriptions に関するナレッジベースの記事 を参照してください。
現時点で、HashiCorp Vault は唯一サポートされている KMS です。OpenShift Data Foundation 4.7.0 および 4.7.1 では、HashiCorp Vault KV シークレットエンジン API (バージョン 1) のみがサポートされます。OpenShift Data Foundation 4.7.2 以降では、HashiCorp Vault KV シークレットエンジン API (バージョン 1 および 2) がサポートされるようになりました。
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