3.10. 高可用性の設定
keystone v3 が有効化されている場合には、ドメインの設定ファイルに複数の LDAP サーバーをリストして、この設定を高可用性にすることが可能です。
1. 2 番目のサーバーを url
エントリーに追加します。たとえば、keystone.LAB.conf ファイル内の url
設定を更新すると、Identity サービスは全クエリートラフィックをリスト内で 1 番目の LDAP サーバーである ldap.lab.local に送信します。
url = ldaps://ldap.lab.local,ldaps://ldap2.lab.local
ldap.lab.local が利用できないためにクエリーが失敗した場合には、Identity サービスはリストに記載されている次のサーバー ldap2.lab.local にクエリーの送信を試みます。この設定では、ラウンドロビン式にはクエリーが実行されないので、ロードバランスのソリューションとしては考慮できない点に注意してください。
2. /etc/openldap/ldap.conf でネットワークのタイムアウトを設定します。
NETWORK_TIMEOUT 2
また、コントローラーと LDAP サーバーの間でファイアウォールが設定されている場合には、LDAP サーバーがダイアログを表示せずにコントローラーからのパケットを破棄してしまわないように設定すべきです。このように設定すると、python-keystoneclient が機能停止を適切に検知して、リスト内の次の LDAP サーバーに要求をリダイレクトすることができます。
クエリーがリストの第 2 の LDAP サーバーに転送される間に接続の遅延が発生する可能性があります。これは、第 2 のサーバーへの接続を試みるには、第 1 のサーバーがタイムアウトになる必要があるためです。