第3章 オーバークラウドイメージに関する操作
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) director は、オーバークラウドのイメージを提供します。このコレクションの QCOW イメージには、ベースのソフトウェアコンポーネントが含まれており、これらを統合してコンピュート、コントローラー、ストレージノードなどさまざまなオーバークラウドのロールを形成します。場合によっては、追加のコンポーネントをノードにインストールするなど、ニーズにあわせてオーバークラウドイメージの特定の機能を変更することもできます。
virt-customize ツールを使用して、既存のコントローラーノードを増強するために既存のオーバークラウドイメージを変更することができます。たとえば、以下の手順を使用して、初期イメージには装備されていない ml2
プラグイン、Cinder バックエンド、監視エージェントを追加でインストールします。
サードパーティー製のソフトウェアを追加するために変更を加えたオーバークラウドのイメージを使用中に発生した問題を Red Hat に報告する場合には、弊社の一般サードパーティーサポートポリシー (https://access.redhat.com/articles/1067) に従って、変更を加えていないイメージで問題を再現するように依頼する場合があります。
3.1. オーバークラウドイメージの取得
director では、オーバークラウドのノードをプロビジョニングするのに、複数のディスクイメージが必要です。
- イントロスペクションカーネルおよび ramdisk: PXE ブートでのベアメタルシステムのイントロスペクション用
- デプロイメントカーネルおよび ramdisk: システムのプロビジョニングおよびデプロイメント用
- オーバークラウドカーネル、ramdisk、および完全なイメージ: director がノードのハードディスクに書き込むベースのオーバークラウドシステム
手順
rhosp-director-images
およびrhosp-director-images-ipa
パッケージをインストールして、これらのイメージを取得します。$ sudo yum install rhosp-director-images rhosp-director-images-ipa
stack
ユーザーのホーム (/home/stack/images
) のimages
ディレクトリーにアーカイブを展開します。$ cd ~/images $ for i in /usr/share/rhosp-director-images/overcloud-full-latest-13.0.tar /usr/share/rhosp-director-images/ironic-python-agent-latest-13.0.tar; do tar -xvf $i; done