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2.2. コンテナーイメージ準備のパラメーター

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コンテナー準備用のデフォルトファイル (containers-prepare-parameter.yaml) には、ContainerImagePrepare heat パラメーターが含まれます。このパラメーターで、イメージのセットを準備するためのさまざまな設定を定義します。

parameter_defaults:
  ContainerImagePrepare:
  - (strategy one)
  - (strategy two)
  - (strategy three)
  ...

それぞれの設定では、サブパラメーターのセットにより使用するイメージやイメージの使用方法を定義することができます。以下の表には、ContainerImagePrepare の各設定で使用することのできるサブパラメーターの情報をまとめています。

パラメーター説明

excludes

設定からイメージ名を除外する正規表現の一覧

includes

設定に含める正規表現の一覧。少なくとも 1 つのイメージ名が既存のイメージと一致している必要があります。includes パラメーターを指定すると、excludes の設定はすべて無視されます。

modify_append_tag

対象となるイメージのタグに追加する文字列。たとえば、14.0-89 のタグが付けられたイメージをプルし、modify_append_tag-hotfix に設定すると、director は最終イメージを 14.0-89-hotfix とタグ付けします。

modify_only_with_labels

変更するイメージを絞り込むイメージラベルのディクショナリー。イメージが定義したラベルと一致する場合には、director はそのイメージを変更プロセスに含めます。

modify_role

イメージのアップロード中 (ただし目的のレジストリーにプッシュする前) に実行する Ansible ロール名の文字列

modify_vars

modify_role に渡す変数のディクショナリー

push_destination

アップロードプロセス中にイメージをプッシュするレジストリーの名前空間を定義します。

  • true に設定すると、push_destination はホスト名を使用してアンダークラウドレジストリーの名前空間に設定されます。これが推奨される方法です。
  • false に設定すると、ローカルレジストリーへのプッシュは実行されず、ノードはソースから直接イメージをプルします。
  • カスタムの値に設定すると、director はイメージを外部のローカルレジストリーにプッシュします。

コンテナーイメージを Red Hat Container Catalog から直接プルすることを選択した場合には、実稼働環境ではこのパラメーターを false に設定しないでください。そうしないと、すべてのオーバークラウドノードが同時に外部接続を通じて Red Hat Container Catalog からイメージをプルするため、帯域幅の問題が発生する可能性があります。push_destination パラメーターが false に設定されているか、または定義されておらずリモートレジストリーで認証が必要な場合は、ContainerImageRegistryLogin パラメーターを true に設定し、ContainerImageRegistryCredentials パラメーターで認証情報を追加します。

pull_source

元のコンテナーイメージをプルするソースレジストリー

set

初期イメージの取得場所を定義する、キー:値 定義のディクショナリー

tag_from_label

指定したコンテナーイメージラベルの値を使用して、全イメージのバージョン付きタグを検出してプルます。director は、タグに設定した値で タグ 付けされた各コンテナーイメージを検査し、コンテナーイメージラベルを使用して新規タグを構築し、director がレジストリーからプルします。たとえば、tag_from_label: {version}-{release} を設定すると、director は version および release ラベルを使用して新しいタグを作成します。あるコンテナーについて、version13.0 に設定し、release34 に設定した場合、タグは 13.0-34 となります。

set パラメーターには、複数の キー:値 定義を設定することができます。

キー説明

ceph_image

Ceph Storage コンテナーイメージの名前

ceph_namespace

Ceph Storage コンテナーイメージの名前空間

ceph_tag

Ceph Storage コンテナーイメージのタグ

name_prefix

各 OpenStack サービスイメージの接頭辞

name_suffix

各 OpenStack サービスイメージの接尾辞

namespace

各 OpenStack サービスイメージの名前空間

neutron_driver

使用する OpenStack Networking (neutron) コンテナーを定義するのに使用するドライバー。標準の neutron-server コンテナーに設定するには、null 値を使用します。OVN ベースのコンテナーを使用するには、ovn に設定します。

tag

ソースからの全イメージに特定のタグを設定します。tag_from_label の値を指定せずにこのオプションを使用する場合、director はこのタグを使用するすべてのコンテナーイメージをプルします。ただし、このオプションを tag_from_label の値と共に使用する場合、director はその タグ をソースイメージとして使用し、ラベルに基づいて特定のバージョンタグを識別します。このキーは Red Hat OpenStack Platform のバージョン番号であるデフォルト値に設定したままにします。

重要

Red Hat コンテナーレジストリーでは、すべての Red Hat OpenStack Platform コンテナーイメージをタグ付けするのに、特定のバージョン形式が使用されます。このバージョン形式は {version}-{release} で、各コンテナーイメージがコンテナーメタデータのラベルとして保存します。このバージョン形式は、ある {release} から次のリリースへの更新を容易にします。このため、ContainerImagePrepare heat パラメーターと共に tag_from_label: {version}-{release} パラメーターを常に使用する必要があります。コンテナーイメージをプルするのに タグ だけを単独で使用しないでください。たとえば、タグ 自体を使用すると、更新の実行時に問題が発生します。director は、コンテナーイメージを更新する際にタグの変更が必要なためです。

重要

コンテナーイメージでは、Red Hat OpenStack Platform のバージョンに基づいたマルチストリームタグが使用されます。したがって、今後 latest タグは使用されません。

ContainerImageRegistryCredentials パラメーターは、コンテナーレジストリーをそのレジストリーに対して認証を行うためのユーザー名とパスワードにマッピングします。

コンテナーレジストリーでユーザー名およびパスワードが必要な場合には、ContainerImageRegistryCredentials を使用して以下の構文で認証情報を設定することができます。

  ContainerImagePrepare:
  - push_destination: true
    set:
      namespace: registry.redhat.io/...
      ...
  ContainerImageRegistryCredentials:
    registry.redhat.io:
      my_username: my_password

上記の例の my_username および my_password を、実際の認証情報に置き換えてください。Red Hat では、個人のユーザー認証情報を使用する代わりに、レジストリーサービスアカウントを作成し、それらの認証情報を使用して registry.redhat.io コンテンツにアクセスすることを推奨します。詳しくは、「Red Hat コンテナーレジストリーの認証」を参照してください。

ContainerImageRegistryLogin パラメーターは、デプロイ中のシステムのレジストリーへのログインを制御するために使用されます。push_destination が false に設定されている、または使用されていない場合は、これを true に設定する必要があります。

  ContainerImagePrepare:
  - set:
      namespace: registry.redhat.io/...
      ...
  ContainerImageRegistryCredentials:
    registry.redhat.io:
      my_username: my_password
  ContainerImageRegistryLogin: true
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