第1章 はじめに
プロビジョニングとは、物理もしくは仮想マシンを定義済みの既知の状態に設定するプロセスのことです。Red Hat Network (RHN) Satellite は、キックスタート プロセスを使ってシステムを準備します。プロビジョニングの機能を使うには、1 台もしくは複数台の ターゲット マシンが必要になります。ターゲットマシンは、物理マシンかベアメタルシステム、仮想マシンのいずれかになります。RHN Satellite の仮想マシンプロビジョニング機能を使用するには、Xen または KVM を使って仮想マシンを作成します。
定義
本書全体にわたって使用されている用語
- キックスタート
- ユーザーの介入をほとんどあるいは全く必要としない自動化された方法で Red Hat のシステムをインストールするプロセス。厳密に言えば、キックスタート とは、コンテンツの簡潔な記述とマシンの設定をインストーラーに提供できるようにし、それに基づいて動作を実行する、Anaconda インストールプログラムのメカニズムを指します。この簡潔なシステムの定義は、キックスタートプロファイル (Kickstart profile)と呼ばれています。
- キックスタートプロファイル
- キックスタートファイルは、マシンのキックスタートに必要なすべてのオプションを記載した、テキスト形式のファイルです。これには、パーティショニング情報、ネットワーク設定、インストールするパッケージが含まれます。Satellite の実装は、Cobbler のキックスタートへの機能強化をベースに構築されているため、RHN Satellite では キックスタートプロファイルは従来の Anaconda キックスタートの定義のスーパーセットとなります。キックスタートプロファイルはキックスタートツリーが存在することを前提としています。
- キックスタートツリー
- マシンをキックスタートするのに必要なソフトウェアとサポートファイル。これは、「インストールツリー」とも呼ばれることもあります。通常、これは、特定のリリースで出荷されたインストールメディアから取り出したディレクトリ構造とファイルです。Cobbler の用語では、キックスタートツリーはディストリビューションの一部となっています。
- PXE (Preboot eXecution Environment)
- ターゲットマシン自体の事前設定なしで、電源投入時にベアメタルマシン (通常は物理マシンまたは 実機) のキックスタートを可能にする低レベルのプロトコル。PXE は DHCP サーバーに依存して、ブートストラップサーバーに関する情報 (本書においては、Satellite 5.5 以降のバージョンのインストール) をクライアントに提供します。PXE を使用するには、ターゲットマシンのファームウェアでサポートされている必要があります。PXE は新しい物理マシンのブートや、Satellite に未登録のマシンの再インストールに非常に役立ちますが、PXE なしで仮想化を使用したり、Satellite の機能を再インストールすることも可能です。
プロビジョニングシナリオ
RHN Satellite がサポートするプロビジョニングシナリオのタイプ
- 新規インストール
- オペレーティングシステムが未インストールのシステム (別名: ベアメタル インストール) のプロビジョニング
- 仮想インストール
- Satellite は、KVM、Xen 完全仮想化ゲスト、および Xen 準仮想化ゲストをサポートしています。
- 再プロビジョニング
- 物理およびゲストシステムは、いずれも、再プロビジョニングが可能です。ただし、同一の Satellite インスタンスに登録されていることを条件とします。「再プロビジョニング」 をご参照ください。