第2章 新機能
ここでは、Red Hat Satellite 6.15 で導入された新機能と主な機能拡張を説明します。
hammer を使用してすべての ACS を一括更新するコマンド
既存の API エンドポイントと競合する可能性があるため、正しいコマンドは次のようになります。
$ hammer alternate-content-source bulk refresh-all
Jira:SAT-23132
Append domain names to the host
設定の動作が変更されました
Append domain names to the host
設定の動作が変更され、ホストが完全な名前でデータベースに保存され、値が表示されるようになりました。
Jira:SAT-24730
ホスト詳細ページに新しいアクションが追加されました
ホスト詳細ページの縦の省略記号が更新されました。以下のアクションを行うと、リモート実行によりパッケージプロファイルがホストに強制的にアップロードされます。これにより、適用可能性の計算が最新のものになります。
- ページの右上にある メイン の縦の省略記号に、適用可能性の更新が追加されました。
- Content > Packages テーブルの上にある縦の省略記号に、パッケージの適用可能性の更新が追加されました。
- エラータの適用可能性の更新が、Content > Errata タブにある縦の省略記号メニューの Recalculate アクションの代わりに追加されました。
Jira:SAT-22617
プロビジョニングテンプレートがホストの登録に Global Registration の方式を使用するようになりました
以前は、プロビジョニングテンプレートがプロビジョニング中のホストの登録に Katello CA Consumer を使用していました。これは非推奨であり、新しい RHEL システムと互換性がありません。このリリースでは、プロビジョニングテンプレートに共通の subscription_manager_setup
スニペットが含まれているため、プロビジョニングテンプレートは Global Registration テンプレートと同じ方法を使用してホストを登録します。
Capsule パッケージの数の更新が利用可能になりました
Capsule で同期済みのコンテンツが有効になっている場合、Capsule に関連付けられた環境で使用可能なコンテンツの数を更新できます。このとき、Capsule で使用可能な環境内のコンテンツビューが表示されます。その後、コンテンツビューを展開して、そのコンテンツビューバージョンに関連付けられているリポジトリーを表示できます。
Jira:SAT-17368
SCA 組織のホスト用の新しいレポートテンプレート
- Host - Installed Products
- このテンプレートは、Simple Content Access (SCA) 組織のホストに使用します。インストールされている製品の情報と、Subscription - Entitlement Report に含まれる他のメトリクス (サブスクリプションに関する情報を除く) とを含むレポートが生成されます。
- Subscription - Entitlement Report
- このテンプレートは、SCA 組織に属していないホストに使用します。有効期限を含む、サブスクリプションエンタイトルメントに関する情報のレポートが生成されます。SCA を使用しない組織内のホストに関する情報のみが出力されます。
Jira:SAT-20479
RHEL のサポート終了が Satellite で確認可能になりました
Satellite は、Red Hat Enterprise Linux ホストの将来のサポート終了 (EOS) イベントに関する情報を表示するメカニズムを複数備えています。
- 通知バナー
- Hosts インデックスページの列
Search フィールド
- Satellite Web UI で、Hosts > All Hosts に移動します。
- Manage columns をクリックします。
- Content 列を選択して展開します。
- RHEL Lifecycle status を選択します。
- Save をクリックすると、Red Hat Enterprise Linux ライフサイクルのステータスを表示する新しい列が生成されます。
Search フィールドを使用して、rhel_lifecycle_status
によりホストを検索できます。ステータスの値には次のものがあります。
-
full_support
-
maintenance_support
-
approaching_end_of_maintenance
-
extended_support
-
approaching_end_of_support
-
support_ended
RHEL ライフサイクルのステータスは、ホストの詳細ページの Host status カードでも確認できます。
Jira:SAT-20480
Satellite と Capsule で fapolicyd
が利用可能になりました
Satellite Server および Capsule Server に fapolicyd
をインストールして有効にできるようになりました。fapolicyd
ソフトウェアフレームワークは、悪意のある可能性のある信頼できないアプリケーションがシステム上で実行されるのを防ぐ最も効率的な方法の 1 つです。
Jira:SAT-20753
垂直ナビゲーションの変更
このリリースでは、次の垂直ナビゲーションの変更が加えられています。
-
垂直ナビゲーションの上部にある新しい検索バーにより、メニュー項目をすばやく見つけることができます。検索バーをクリックするか、
Ctrl + Shift + F
を押すと、検索バーにフォーカスできます。 - 垂直ナビゲーションの一部のメニュー項目は、展開可能なサブメニューにグループ化されました。たとえば、Monitor の下の Config Management および Report Templates は Reports にグループ化されています。展開するにはサブメニューをクリックします。メニュー項目の順序に変更はありません。
- Monitor や Reports などのメニューおよびサブメニュー項目は、カーソルを合わせたときではなく、クリックしたときに展開されるようになりました。
Jira:SAT-20947
Web UI の Satellite EOL 日
Satellite のバージョンの EOL 日が 6 カ月以内の場合、管理者ユーザーは Satellite Web UI でライフサイクル終了 (EOL) 日を確認できるようになりました。この情報は警告バナーとして表示されます。Satellite のバージョンが EOL 日を過ぎると、警告バナーがエラーバナーに変わります。バナーを閉じると、1 カ月後または EOL 日に再び表示されます。
Jira:SAT-20990
Satellite はホストの登録時にアクティベーションキーを自動選択します。
Satellite Web UI で Hosts > Register Host を使用してホストを登録し、登録フォームで選択した組織とロケーションで使用できるアクティベーションキーが 1 つだけの場合、Satellite はアクティベーションキーを自動的に選択します。
特定のバックグラウンド動作が失敗した後、Satellite はメール通知を送信します。
以前は、リポジトリー同期などのバックグラウンド動作が失敗した場合、ユーザーは Satellite Web UI にログインして失敗を確認する必要がありました。この更新により、コンテンツビューのプロモーションの失敗、コンテンツビューの公開の失敗、Capsule 同期の失敗、リポジトリー同期の失敗といったイベントに関するメール通知を設定できるようになりました。
通知の受信を開始するには、Satellite Web UI にログインし、Administer > Users に移動します。必要なユーザーを選択し、Email Preferences タブに切り替えて、必要な通知を指定します。Email Preferences タブの Mail Enabled チェックボックスが選択されていることを確認してください。アカウントが無効になっているユーザーは通知メールを受信しないことに注意してください。
Jira:SAT-20393
Satellite インストーラーが、最適なロギングレイアウトを自動的に決定するようになりました。
以前は、--foreman-logging-layout
オプションを satellite-installer
に渡して、Satellite ログのレイアウトを手動で設定する必要がありました。このリリースでは、レイアウトタイプを手動で指定しない場合、satellite-installer
が最適なレイアウトタイプを自動的に選択します。ファイルベースのロギングの場合、デフォルトでは multiline_request_pattern
レイアウトが使用されます。journald へのロギングの場合、デフォルトでは pattern
レイアウトが使用されます。必要なロギングレイアウトを手動で指定するには、--foreman-logging-layout
オプションを satellite-installer
に渡します。
Jira:SAT-20206
Redis キャッシュ
Satellite に、redis
を Satellite WebUI のキャッシュとして設定する機能が追加されました。Satellite Server に多数のホストが登録されている場合、または extra-large
チューニングプロファイルを使用していて問題が発生している場合は、redis
キャッシュを使用します。Redis
キャッシュを使用するには、以下を実行します。
# satellite-installer --foreman-rails-cache-store type:redis
ファイルベースのキャッシュに戻すには、以下を実行します。
# satellite-installer --foreman-rails-cache-store type:file
Jira:SAT-20910
Satellite 設定の append_domain_name_for_hosts
が display_fqdn_for_hosts
に置き換えられました
以前は、ドメイン名が付加されたホスト名を Satellite がデータベースに保存するかどうかを設定できました。この更新により、データベース内のホストの名前プロパティーに常に完全修飾ドメイン名 (FQDN) が含まれるようになりました。
その結果、Satellite で次の設定を利用できなくなりました。
-
Satellite Web UI の
Append domain names to the host
-
Hammer と API の
append_domain_name_for_hosts
上記の設定は以下の設定に置き換えられました。新しい設定は、ホスト名の表示方法のみを制御します。
-
Satellite Web UI の
Display FQDN for hosts
-
Hammer と API の
display_fqdn_for_hosts
Jira:SAT-19793
権限
次の権限が追加されました。
- create_lookup_values
- destroy_lookup_values
- edit_lookup_values
- view_lookup_values
これらの権限は、Ansible 変数のオーバーライドに関する問題を解決するために作成されたものであり、関連するロールに自動的に割り当てられます。詳細は、管理者以外のユーザーが Ansible 変数をオーバーライドできるようになりました を参照してください。
Jira:SAT-18126
新しい Hammer サブコマンドとオプション
- 新しいサブコマンド
-
hammer alternate-content-source bulk
-
hammer capsule content reclaim-space
-
hammer capsule content update-counts
-
hammer proxy content reclaim-space
-
hammer proxy content update-counts
-
- 新しいオプション
-
file-id
とnondefault
がhammer content-view version list
に追加されました。 -
lifecycle-environment
、environment
、およびenvironment-id
がhammer erratum list
に追加されました。 -
delete-empty-repo-filters
がhammer repository delete
に追加されました。
-
Jira:SAT-24698
新しい API エンドポイント
次の API エンドポイントが追加されました。
-
/katello/api/alternate_content_sources/bulk/refresh_all
-
/katello/api/capsules/:id/content/counts
-
/katello/api/capsules/:id/content/update_counts
-
/katello/api/capsules/:id/content/reclaim_space
-
/api/v2/hosts/bulk
Jira:SAT-24552