4.3. 電源管理
Red Hat Virtualization Manager は、非稼働状態または応答なしの状態となったホストを再起動したり、節電のために稼働率の低いホストの電源をオフにする準備をしたりすることができます。この機能は、電源管理デバイスが正しく設定されているかどうかによって左右されます。Red Hat Virtualization 環境は以下のような電源管理デバイスをサポートしています。
- American Power Conversion (apc)
- Bladecenter
- Cisco Unified Computing System (cisco_ucs)
- Dell Remote Access Card 5 (drac5)
- Dell Remote Access Card 7 (drac7)
- Electronic Power Switch (eps)
- HP BladeSystem (hpblade)
- Integrated Lights Out (ilo、ilo2、ilo3、ilo4)
- Intelligent Platform Management Interface (ipmilan)
- Remote Supervisor Adapter (rsa)
- rsb
- Western Telematic, Inc (wti)
注記
apc フェンスエージェントは、APC 5.x 電源管理デバイスをサポートしていません。代わりに apc_snmp フェンスエージェントを使用してください。
上記の電源管理デバイスと通信を行うために、Red Hat Virtualization Manager は フェンスエージェント を使用します。Red Hat Virtualization Manager では、管理者は環境内の電源管理デバイスに対して、そのデバイスが受け入れ、応答するパラメーターを指定してフェンスエージェントを設定することができます。基本設定オプションは、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して設定することができます。特殊な設定オプションも入力できます。これは、未解析でフェンスデバイスに渡されます。特殊な設定オプションは所定のフェンスデバイス固有ですが、基本設定オプションはサポートされている全電源管理デバイスによって提供される機能を対象としています。全電源管理デバイスによって提供される基本的な機能は以下のとおりです。
- Status: ホストのステータスを確認します。
- Start: ホストの電源を投入します。
- Stop: ホストの電源を切断します。
- Restart: ホストを再起動します。実際には、stop、wait、status、start、wait、status として実装されます。
電源管理設定のテストは、初期設定完了時に1 回、それ以降も機能が適切に稼働を継続するよう時々実行するのがベストプラクティスです。
環境内の全ホストで電源管理デバイスを適切に設定することにより、耐障害性が提供されます。フェンスエージェントにより、Red Hat Virtualization Manager は問題のあるホストのオペレーティングシステムを通さずホストの電源管理デバイスと通信し、そのホストをリブートすることにより、環境内のその他のリソースからホストを切り離すことができます。次に Manager は、問題の発生したホストが SPM ロールを保持している場合には、そのロールを再度割り当てて、他のホスト上の高可用性仮想マシンを安全に再起動することができます。