第4章 セルフホストエンジン用デプロイメントホストのインストール
セルフホストエンジンは、Red Hat Virtualization Host または Red Hat Enterprise Linux ホスト からデプロイすることができます。
高可用性のためにボンドインターフェイスを使用する、またはトラフィックをタイプごとに分離するために VLAN を使用する場合は (例: ストレージ用の接続と管理用の接続)、セルフホストエンジンのデプロイメント開始前にホストに設定する必要があります。詳細は、プランニングおよび前提条件ガイド の ネットワークの推奨事項 を参照してください。
4.1. Red Hat Virtualization Host のインストール
Red Hat Virtualization Host (RHVH) は、Red Hat Virtualization 環境でハイパーバイザーとして機能する物理マシンの簡単な設定方法を提供するために設計された、Red Hat Enterprise Linux をベースとする最小設定のオペレーティングシステムです。この最小設定のオペレーティングシステムには、マシンがハイパーバイザーとして機能するのに必要なパッケージのみが含まれており、ホストの監視や管理タスクの実行用に Cockpit Web インターフェイスが備えられています。ブラウザーの最小要件については、Cockpit の実行 を参照してください。
RHVH は NIST SP 800-53 パーティショニングの要件をサポートし、より強固なセキュリティーを提供します。RHVH は、デフォルトで NIST 800-53 パーティションレイアウトを使用します。
ホストは最低限の ホスト要件 を満たしている必要があります。
ホストのオペレーティングシステムのインストールまたは再インストールを行う場合、Red Hat では、ホストにアタッチされている既存の OS 以外のストレージを最初にデタッチすることを強く推奨しています。これは、ディスクを誤って初期化してデータが失われる可能性を避けるためです。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの Red Hat Virtualization を使い始める にアクセスし、ログインします。
- Download Latest をクリックして、製品のダウンロードページに移動します。
- 一覧から RHV に適した Hypervisor Image for RHV を選択し、Download Now をクリックします。
- RHVH のインストール先となるマシンを起動し、準備したインストールメディアから起動します。
起動メニューから Install RHVH 4.4 を選択し、
Enter
を押します。注記ま
Tab
キーを押してカーネルパラメーターを編集することもできます。カーネルパラメーターはスペースで区切る必要があります。また、指定したカーネルパラメーターを使用してシステムを起動するには、Enter
キーを押します。Esc
キーを押してカーネルパラメーターへの変更を消去し、起動メニューに戻ります。- 言語を選択し、 をクリックします。
- Keyboard Layout の画面からキーボードのレイアウトを選択して をクリックします。
Installation Destination の画面から RHVH のインストール先のデバイスを選択します。オプションで暗号化を有効にします。 をクリックします。
重要Automatically configure partitioning オプションを使用します。
- Time & Date の画面からタイムゾーンを選択し、 をクリックします。
Network & Host Name の画面からネットワークを選択し、Configure… をクリックして接続の詳細を設定します。
注記システムを起動するたびに接続を使用する場合は、Connect automatically with priority のチェックボックスを選択します。詳細は、標準的な RHEL 8 インストールの実行 の ネットワークおよびホスト名のオプションの設定 を参照してください。
ホスト名を Host Name フィールドに入力し、Done をクリックします。
- オプション: Security Policy と Kdump を設定します。Installation Summary 画面の各セクションの詳細は、Red Hat Enterprise Linux 8 標準的な RHEL インストールの実行 の GUI を使用したインストールのカスタマイズ を参照してください。
- Begin Installation をクリックします。
RHVH のインストールの際に root パスワードを設定して、オプションで追加のユーザーを作成します。
警告ローカルのセキュリティー脆弱性が攻撃される可能性があるので、RHVH に信頼できないユーザーを作成しないでください。
Reboot をクリックしてインストールを完了します。
注記RHVH の再起動時に、
nodectl check
はホストでヘルスチェックを実行し、コマンドラインへのログイン時に結果を表示します。node status: OK
またはnode status: DEGRADED
のメッセージはヘルスステータスを示します。nodectl check
を実行して詳細情報を取得します。注記必要に応じて、 カーネルモジュールが自動的に読み込まれないようにする ことができます。
4.1.1. Red Hat Virtualization Host のリポジトリーの有効化
更新を受け取るには、システムを登録する必要があります。Red Hat Virtualization Host に必要なリポジトリーは 1 つだけです。本セクションでは、RHVH を コンテンツ配信ネットワーク または Red Hat Satellite 6 に登録する手順について説明します。
コンテンツ配信ネットワークへの RHVH の登録
コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
# subscription-manager register
Red Hat Virtualization Host 8
のリポジトリーを有効にして、Red Hat Virtualization Host に対する後続の更新を可能にします。# subscription-manager repos --enable=rhvh-4-for-rhel-8-x86_64-rpms
Red Hat Satellite 6 への RHVH の登録
-
https://HostFQDNorIP:9090
で Cockpit Web インターフェイスにログインします。 - Terminal をクリックします。
RHVH を Red Hat Satellite 6 に登録します。
# rpm -Uvh http://satellite.example.com/pub/katello-ca-consumer-latest.noarch.rpm # subscription-manager register --org="org_id" # subscription-manager list --available # subscription-manager attach --pool=pool_id # subscription-manager repos \ --disable='*' \ --enable=rhvh-4-for-rhel-8-x86_64-rpms
virt-who を使用して、Red Hat Satellite で仮想マシンのサブスクリプションを設定することもできます。virt-who を使用したホストベースのサブスクリプションの管理 を参照してください。