第1章 chrony スイートの概要
Network Time Protocol (NTP)
の実装は chrony です。chrony を使用すると、以下のことができます。
-
システムクロックを、
NTP
サーバーと同期する - システムクロックを、GPS レシーバーなどの基準クロックと同期する
- システムクロックを、手動で入力した時間と同期する
-
ネットワーク内の他のコンピューターにタイムサービスを提供する
NTPv4(RFC 5905)
サーバーまたはピアとして使用
chrony はさまざまな環境で優れたパフォーマンスを発揮します。
- ネットワーク接続を含む
- 非常に混雑したネットワーク
- 温度の変化 (通常のコンピューターの時計は温度の影響を受ける)
- 継続的に実行されないシステム、または仮想マシン上で実行されるシステム
chrony は、ユーザー空間で実行する chronyd
と、chronyd
のパフォーマンスを監視し、実行時にさまざまなオペレーティングパラメーターを変更するのに使用できるコマンドラインプログラムである chronyc で構成されます。
chronyd デーモンは、コマンドラインユーティリティー chronyc によって監視および制御できます。このユーティリティーは、chronyd
の現在の状態に対してクエリーを実行し、その設定を変更する多数のコマンド入力を可能にするコマンドプロンプトを提供します。デフォルトでは、chronyd
は chronyc のローカルインスタンスのコマンドのみを受け付けますが、リモートホストから監視コマンドを受け付けるように設定することも可能です。リモートアクセスは制限する必要があります。